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枢軸国の栄光  作者: 真姫ちゃん推しの結月
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輝く戦闘機

 彗星隊の中で目立っている機体があった。その機体は零式艦上戦闘機通称ゼロ戦。彗星よりも速度が速く。その機体に乗り彗星隊を率いるのは海軍の総提督である上野泰雅である。

 作戦区域に侵入する駆逐チハの戦車隊は各個の判断で攻撃を開始した。止まればハチの巣で砲手は操縦手との呼吸を合わせなければならず、装填手も迅速な行動が要求される。そして、それを統べる戦車長は一瞬の判断力が要求されるだろう。

 空中戦でも敵航空隊を目視で確認が出来ていた。泰雅は明鏡止水の気持ちで操縦管を握っていた。そして、ヘッドオンで始まった。

 腹に爆弾を抱えている彗星隊はヘッドオンを避けて急降下し敵部隊に急降下爆撃を行うため高度を得るため上昇を始めた。

 たった一機で敵航空隊に突っ込んだゼロ戦はその機動性の高さを活かせる技術を持った泰雅によって無傷で切り抜け、数機の敵機に損害を与えた。

 すぐさま旋回をして敵機の後ろに張り付き機関銃を連射する。常に周辺に気を配り後ろ、彗星隊の爆撃を邪魔されないように行動する。

 戦闘時間が長くなればなるほど泰雅の集中力が上がり、一機に掛ける時間がどんどん短くなる。彗星隊の爆撃が完了し合流すると爆弾を抱えたのは泰雅のゼロ戦だけなので爆撃を行うために敵の重戦車の真上に移動し、急降下を開始する。

 爆弾を切り離し、離脱する。爆弾は命中し、重戦車が誘爆する。地上の戦況は大日本軍の有利で進み、敵軍は撤退を開始していた。

 一気に畳みかける陸軍の部隊を追いかけて移動する航空隊の更なる上に数多のb-29が居ることを泰雅は感知した。

 一気に上昇を行うも、推進力が足りずにストールを引き起こす瞬間だった。しかし、ストールは起こらなかった。高度が高く寒いはずの戦闘機の中がぬくもりで溢れていた。機体はストールを起こしているはずなのに機体は落下することは無く、ただ空に浮かぶ鉄の棺桶に向け加速を開始していた。

「臣民の勝利の期待が込められた機体に乗り飛ぶ俺はこの機体を操る人に過ぎず。勝利の立役者はこの機体だ!この機体の秘めたる性能は俺が全て引き出す、この身を犠牲にしてもだ!」

 ゼロ戦が過ぎ去った後には光が溢れていた。機体は減速を知らず、ただ敵爆撃機を落とすために、勝利を貪欲に追い求めるために飛んでいた自由に。

 爆撃機が一機の戦闘機を撃ち落とすために弾幕を形成する。パイロットにはそれの隙間が分かるのか、それとも戦闘機の声が聞こえるのか被弾は無く、懐に入り込んだ。

 パイロットのすべての感覚が機体を突き動かす、いや機体とパイロットの以心伝心が起こす神業。この一言に尽きるような舞いが爆撃機を爆発させていく。そして、熱量の一番大きい爆撃機を捉えた弾丸は爆撃機の抱えていた爆弾に命中する。

 刹那、今までの爆弾とは威力が違い過ぎる爆発が起こる。ゼロ戦は直ぐに空域を離脱する。この爆発、そして形成されるキノコ雲。それはまさしく原子力爆弾であった。

 空軍の作戦時間が終了し、航空基地に帰還する。

「総提督殿大丈夫でしょうか!?」

「気にするな。・・・それよりも、お前らは見たのかあれを。使い方を誤れば世界を破滅へと導く非人道的な兵器を」

 全員が頷く。コックピットから出ようと手を動かそうとするが、動かない。感覚が全くなく、痛みを徐々に感じ始めた。

「すまない、やっぱり大丈夫じゃないようだ。みんな肩を貸してくれないか?」

 空軍の隊員らが泰雅を引きあげて医務室に送る。脳から大量に抽出されていたアドレナリンが切れると体に今まで体験した事ないような痛みが全身を襲った。

 診断結果は全身があの一戦でかなりボロボロになり、もう少し継戦をしていれば死んでいたと言われた。全治半年ほどの肉離れと一部の骨の骨折だった。

 ゼロ戦も機体内部はボロボロで修理にかなりの時間を催す物で、これが最後の一機と言うのもあり本国に送り返す事となった。

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