邪神
泰雅は謎の物体の目の前に立ち、名前を問う。
『お前は誰だ?この世界の生物ではないだろう』
『我は冥界の深海を統べる、アクシズ・ウェア・クトゥルフ。この世界を破滅に導く者だ』
クトゥルフの吸収した甲板からたこ焼きの様な浮遊物体が出現し、発艦させた。
浮遊物体は回避行動を取りながら泰雅に近ずくも、バルカンにより撃墜されていくが、甲板から更に発艦し、量は変わらなかった。
バルカンの最後の空薬莢が排出されると、近接用の刀を取り出し、刀身が赤く光るとクトゥルフに接近し甲板を切る。
甲板はドロドロに溶け、クトゥルフに多少のダメージを与えたが依然クトゥルフは戦艦長門から吸収した40cm砲搭で泰雅に砲撃を行う。
砲弾は散弾浸食弾だったが、泰雅は容易く避け、120MMマシンガンを撃ち、主砲を破壊した。
クトゥルフは泰雅には遅い弾は通用しないと考え、空気抵抗をあまり受けない形の徹甲弾を生成し、限界まで目標を絞り放った徹甲弾はリッターの左腕に命中し、左腕を破壊した。
直撃の衝撃により一時的にバランスが崩れたところにクトゥルフの背中から触手が出現しリッターに触れようとした瞬間、どこからともなく砲弾が降り注いだ。
海面ギリギリで態勢を立て直した泰雅のそばを通ってクトゥルフに向かって突撃を行ったのは島風だった。
無線は閉鎖されており、通り過ぎる際に乗務員全員が泰雅に向かって敬礼をしていた。
クトゥルフと激突した瞬間に魚雷を発射し、相互にダメージが入るが、クトゥルフは爆破され燃えている部分を切り離し、一度距離を取る。
島風は魚雷の爆発に巻き込まれ、魚雷発射管や通信機が壊れ、エンジン部分にも損傷があった。しかし、最後の足掻きと言わんばかりに対空砲や主砲でクトゥルフを撃つも、抵抗空しくクトゥルフの触手に叩き潰された。
『さぁ、破滅の交響曲の序曲の始まりだ』
クトゥルフが動かないリッターに近づこうとした瞬間、不穏なオーラがリッターを包んでいた。
触手の攻撃範囲に入った瞬間にリッターの出っ張っていた装甲が全てはずれ浮遊し、装甲隙間から赤い光が漏れていた。
「お前だけは、、道連れにしてまで殺す。お前は枢軸国の強大な敵だ。そして、俺の曙やアイオワを殺す者だ。生かしてはおけない!」
浮遊した刃物のような装甲は高速で動き、クトゥルフに攻撃を仕掛け、触手を次々と切り落とし、更には沈んだ艦の主砲を多く海底から持ち上げ、全てを一点に集中させ、砲撃を行った。
榴弾、徹甲弾等の砲弾がクトゥルフに命中し、徹甲弾は貫通せずに体内で吸収されるが、榴弾は戦艦級の物だとクトゥルフに大きな穴をあけた。
開けた穴から浮遊装甲が入り込み、クトゥルフの心臓部を目指して体内をかき乱していく。その間、リッターの左腕が海底から軍艦などから寄せ集めた装甲で作られていた。
クトゥルフの体内を駆け巡る浮遊装甲は勢いが止まらず、クトゥルフの心臓部まで迫っていた。
『妾が死ぬのか?あぁ、人類は妾よりも強いのか。妾はまだ死にたくない!』
『クトゥルフ、死にたくなければ我々の仲間になれ』
多くの軍艦を失った大日本帝国海軍にとって、クトゥルフの様な海域と空域を一人で制圧できる者を仲間に出来るのは大きな利益だった。しかし、これは博打だった。クトゥルフが仲間にならず、死ぬことを選べば不利益で終わる。
数秒後クトゥルフからの返事が返って来た。
『よかろう、妾は貴様の為だけにこの力を貸すぞ。それ以外の者には絶対に許可は出ない』
『そうか、貴君の賢明な判断に感謝する』
泰雅は直ぐにクゥトルフの体内から浮遊装甲を取り出した瞬間にクトゥルフは怪物の状態とはかけ離れた美少女となった。
海面に浮き、長い黒のスカート、黒のセーラー服の様な物を着て泰雅の方を見た。
日本は多くの艦艇を失い海軍は壊滅的なダメージを受けたが、それ以上に強力な人材の確保に成功した。
クトゥルフは泰雅の後を追い、横須賀鎮守府に帰投した。
周囲の者からは心配され、島風はどうなったと聞かれた。泰雅は素直に全てを話し、クトゥルフが協力するとも言ったが、みんなは反対した。多くの友を殺され、恨みを持つものが多かったが、戦争に勝つことを優先している者らにとっては最善の方法だった。
クトゥルフは泰雅の艦隊に配属し、失った分以上の戦力の確保に成功した。しかし、この行動は多くの国民から反感を買った。しかし、ごく少数の者からは声援を貰った。
そして翌日、再度のミッドウェー海域の占領作戦が泰雅艦隊で行われ、敵の空母四隻、戦艦八隻、重巡、軽巡、駆逐の多数を左腕を失ったリッター、曙、アイオワ、クトゥルフでミッドウェーを占領した。
ミッドウェー海戦時にクトゥルフは怪物状態にはならず、人型のまま、スカートの中から多くの浮遊物体を展開し、空域を閉鎖し、一方的な爆撃、雷撃が行われた。
受験怖い、クソ雑魚ナメクジのまきゆづなのです。あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。小説の中に逃げ込みたい。




