発見
数日間の休憩を挟み、武器弾薬の補充を完了させたドイツ軍はロンドンに向け進軍を開始した。
行軍中の食事は交代制でルンチェスター内の食堂で済ませた。戦車は格納庫で搭乗者が食事中に整備員によって燃料を補給した。
「各国の状態はどうなっている?」
「現在、イタリア、ソ連のアフリカ戦線は順調に進んでいるようです。スペインはジブラルタルを制圧し、アルゼンチンはブラジルと交戦中です」
「そうか、順調か。日本はどうなっている?」
「日本は現在インド独立軍と協力し、イギリス軍を追い出しているとの事です」
「こちらも、早くヒルデを発見し、イギリスを降伏させねばな。フランスはこの戦争に参加しないみたいだしな」
艦長席に座り、カイテルの各国の報告を聞く総統閣下。
進軍中、兵士らはとんでもなく巨大な建造物を発見した。閣下はそこにヒルデが居るのではと思い進路を変更した。
向かっている道中の連合軍の抵抗は激しくなった。道には地雷が埋めてあり、ワイヤー等のトラップも多く設置されていた。
しかし、そのトラップは全てドイツ工作員によって排除された。
巨大な建造物に向かっている最中、閣下は道路にある看板を見た。そこには、ポーツマス収容所と書かれていた。
ポーツマス収容所は完全な要塞となり、連合軍もそこで籠城していた。
そして、総統閣下指揮の下でAB作戦、通称アスタリスクバルバロッサ作戦が発動した。
戦車隊で敵の注意をくぎ付けにし、その間に歩兵隊とヒルデ隊が屋上と裏口から侵入をする。
その数分後、イギリスの空軍が到着した。そして、ドイツ空軍も到着し、空戦はヘッドオンから始まった。
ドイツ空軍は蒼き彗星隊率いるメッサーシュミット隊に対しイギリスはスピットファイアMKⅢ隊だった。
空での空戦が続く中、歩兵隊が完全に侵入を果たした。
ヒルデ隊
屋上からの侵入に成功した彼らは中を果てしなく動き続けている連合軍を殺しながら移動をしていた。
囚人らが開放してくれと嘆く中、最上階から一つ一つ見落とさぬよう探した。
そして、二階で唯一重く分厚い扉で閉ざされた部屋を発見した。
その中には多くの犯罪を行った者たちの集まりだった。しかし、彼らは導かれるように奥へ、奥へと進んだ。
そして、さっきよりも厳重になった扉があり、更に看板にはどのような者でも立ち入りを禁止すると書かれた扉があった。
ヒューは扉に爆弾を付け、爆破する。
壁ごと扉を壊し、中に入ってすぐに布の服を着たヒルデを発見した。
メアリーがヒルデの状態を確認するために首の動脈に手を当てる。しかし、何も反応が無く更には冷たかった。
「死んでいるわ」
「間に合わなかったのか」
「どいたどいた!」
その時、壁が機械の腕により破壊された。
壁から外を見ると泰雅のリッターがそこにいた。
コックピットから飛び出て壊した壁から内部へと刀を持って侵入した。
「何故君がここに?」
「そんなことはどうでもいい」
「何をするの!?」
泰雅は抜刀しヒルデの心臓目掛けて突き刺そうとしていた。
「簡単な事だ。蘇生だよ」
そう言い刀を突き刺した。そう、その刀はヒルデが以前持っていた刀だった。
数秒もしないうちにヒルデの目が開かれる。そして、さっきは生えていなかった黒い翼が現れた。目の色はクリムゾン色になり、髪の色も淡い金色になった。
「やはりな。この刀は以前のヒルデの魂を保持していた。これで、ヒルデは完全に蘇った。さぁ、反撃の開始だ」
ヒルデは自力で拘束を解き、体を慣らす。
「心配をかけたな。ヒルデ隊の復刻だ。各員現状を報告」
「我々ドイツはイギリスに上陸しました。そして、ポーツマスまで来ています。アフリカ戦線も順調との事です」
「日本も大半は順調だ」
「装備を取りに行くぞ」
ヒルデは壊れた壁から外に降りた。刑務所の制圧は既に完了しており、将校らはヒルデを確認すると大いに喜んだ。
ルンチェスター内に入り、装備を整え艦橋に入る。
「ヒルデお帰り」
「ただいまルナ。閣下ただいま戻りました!」
「よく戻って来た攻勢を開始するぞ」
「閣下、あそこの犯罪者はどうするおつもりですか?」
「なんだ。まぁ、君に任せる」
「ありがとうございます」
ヒルデは刑務所の壊れた壁から再度内部に入り、厳重に管理されている犯罪者らの前に立った。
「切り裂きジャック。俺達の仲間にならないか?」
「っふ。まぁ、刑務所にいるよりは楽しいだろうな。また、女をいたぶれるのは最高だしな」
「まぁ、させないけど」
「しねぇよ。もう飽きた。まだ、戦場で狂え苦しむ兵士を見ている方が楽しそうだしな」
ヒルデはジャックの扉を壊し、彼にFG42を渡した。
切り裂きジャックが仲間になり、更に戦力が増えたヒルデ隊に敵う者は現在はいない、クソ雑魚ナメクジのまきゆづです。




