武器商人と旅3
ロマン研究所内
「ポルシェ博士よ一つ重大な発表がある、君は変形研究所を知っているか?」
ちょび髭は真面目そうに言った。そして、ポルシェ博士はクッキーを食べながらココアを飲んだ。
「あー知ってますよ、何にも成果を挙げてない屑の集まりですよね。それがどうしたんですか?」
ちょび髭が書類をクッキーの屑が落ちている机に置いた。ポルシェ博士はそれを見ると持っていたココアをズボンにこぼした。
「これ、ホントですか。大日本動画の技術部がなぜあんな施設に?おかしいじゃないですか!しかも、武器開発部門の有名な人じゃないですか!」
「まぁまぁ、とりあえずズボンをはき替えろ。話はそれからだ。すいませーんイチゴミルクください」
「はーい、少々お待ちを」
ポルシェ博士は急いで部屋に戻って行った。そして、ちょび髭はゆっくりとイチゴミルクを堪能した。
「それで話は戻るのだが、変形研究所とここを合併させる。あそこは変形させる物が無かったからコップとかを変形させていたんだが、仕方ないから弩級陸上戦艦を変形させることを条件に合併する事になったため開発を早くしてもらいたい」
「わかりました、ですがまだ武装が届いていないんですが」
その時アラームが鳴る。研究員は直ぐに外へ出ていった。
「緊急事態発生!緊急事態発生!研究所上空に謎の飛行機が確認された。研究員と警備員は直ちに第一緊急戦闘配備についてください」
「敵襲か?今すぐ戦闘機を出せ!迎撃しろ!」
「とりあえず、滑走路に向かいますよ」
そう言うとポルシェ博士とちょび髭は滑走路に向かった。
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ヒルデ
彼は今ソ連の飛行機をパチって来たところだ。そして、今は研究所上空にいる。{仕方ない強行着陸をするか。}ヒルデは車輪をだし、滑走路に向かった。そして、対空砲火が始まるがそれを気にせず強行した。エアブレーキを使いうまく着陸した。
「パイロットは速やかに出てこい!そうすれば命は助けてやる!」
准尉の軍人が飛行機に向けて銃を向けた。そしてハッチが開くとヒルデが顔を出した。
「ただいまヒルデ帰還しました。そしてまた出撃します」
「ヒルデ君少し待ってくれないか?お前はどうやってこれを入手した?戦闘機にジェットエンジンを付けるなんて私たちもしたことが無い物をどこで入手したんだ!?」
「ソビエトのバクー油田辺りを移動中、ソビエト革命軍に襲われ近くに革命軍の基地があったため戦闘機を一機強奪し、ここへ帰還しました」
「そうか、では早速輸送機を用意しよう。そうだ、以前粒子を燃料にする機械を作っているといったな。あれがこの前出来た、そして小型化にも何とか成功させた。だが、急遽小型化したため不具合が多いその為今回もテストを頼む。一応緊急パージ装備を取り付けておいたからいざと言うときは大丈夫だろう。それでは貴公の健闘を祈る」
ヒルデは滑走路に準備されていた輸送機に乗り込むとため息をつきながら新装備を付けた。そして、ちょび髭に敬礼をするとそのまま発進した。
「うん?こんな所にバッグが落ちてるぞ」
ポルシェ博士が足元に落ちているバッグを見つけるとそのバックを持ち上げた。バッグには一枚の紙が貼ってあった。
「ポルシェ博士へ、このバッグの中身は戦闘機の設計図とそれを作るための各部品の設計図が入っています。研究に役立ててください。P.Sこれ以上私に新兵器のテストをさせないでください。あっ」
ポルシェ博士はあいつが悪いという顔をすると設計図を持って研究室に向かった。そして、その場所にはちょび髭しか居なかった。
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ソ連上空にて
ドイツを出発して三時間が経過した。ここでヒルデが着けている装備を紹介したいと思う。この装備の名前は、試作フライト粒子搭載型08式降下装備なのだが、正式名称はまだない。形はランドセルは横二つだったノズルを縦向き変更した。次に大きな変更点が二つ。一つは羽を連想させるようにランドセルに付けられた四つのノズル。左右に二つずつ追加されている。それを覆っている装甲は例えるならカニのハサミみたいな形で守っている。二つめは、燃料をケロシンから飛行粒子に変えた事だ。これによって燃料を他に回せるが、この粒子を燃料として動く機械を作るにはかなりの時間を使うのでそこがかなりの問題である。最後にカラーリングは全体的に黒を使っており、赤で星が書かれている。
「ヒルデ上級大尉もうそろそろでバクー上空ですハッチ開きます、準備をしてください」
ヒルデは久しぶりに三時間熟睡していた。無線が入ると少し黄昏たが、直ぐに準備をした。
「ヒルデ準備完了。天候よし、降下開始する。貴公の安全を祈る」
「了解した、そちらの武運も祈る」
ヒルデはバンジージャンプの要領で輸送機から降下した。空中で一回して輸送機を確認すると新装備に活を入れた。ノズルからは赤や青の粒子が出てきて加速を始めた。従来の物よりも加速が良く、最高速度も上がっている気がした。
五分後バクー油田らしき場所に到達した。だがしかし、トレーラーが見当たらないためヒルデはスターリングラードに向かった。その二分後道路にトレーラーが見えた。先頭を見るとジープが走っていた。ヒルデは合流をしようとするも、辺りには町が無いため合流を諦め、上空で偵察をした。
あれから4時間経過した。上空を偵察していたヒルデはスターリングラードが見えてくると徐々に高度を落とし、トレーラーよりも先に向かい安全を確保しに行った。ヒルデはスターリングラードの手前に降りると数分待ってスターリングラードに入った。新装備の最大の特徴は機械が停止し数分後には、周りから見えなくなる変態技術が取り込まれており、ヒルデはそのことを輸送機の中に貼ってあった紙を読んで理解した。だがしかし、見えなくなるが、物はそこに存在しているのでちゃんとしないといろんな人に当たるのが欠点。
ヒルデはスターリングラードに入ると周辺を警戒しながら街を探索した。街にはベルリンと似ていて、スラム街や様々なお店があった。更に露店を見ているとドイツのお酒を売っている所もあった。その後も街を歩いていると、どこかで見たことのあるような店に近いお店もあった。店名は<ヨシフのお酒>と言ったちょび髭と似たネーミングセンスのお店もあった。街の探索もひと段落ついたので、ヒルデは自分が入って来たところに戻り、メルトたちを待った。
数分待っていると先頭のジープが見えてきた。トレーラーも続々と続いてきているのを確認すると安心して、手を振った。その後、ジープが目の前で止まった。
「ヒルデさん、無事でいたんですか、安心しました。もう、仲間が死ぬのは嫌なので、、」
メルトの重い発言で場が暗くなったがツーシムが助手席の扉を開けた。
「乗れ、早くしないと置いてくぞ」
ヒルデはジープに乗る前に装備を外し乗った。それに興味を持ったメルトがヒルデに質問をし始めたのは言うまでもない。その後ヒルデは問題に答えた。質問に答えていると、車が止まったので外を見るとドイツにあるのと見比べると劣るが、なかなか大きいレストランだった。店舗名は<ソ連の偉大さと恐ろしさ>というドイツでも見たことのあるような名前だった。
「メルト様、到着しました。ヒルデ降りるぞ」
「あー、わかった」
ヒルデは車を降りるとトレーラーの方を見た。トレーラーからちょうどマクソンが下りた所だった。
「隊長!いつお戻りに?みんな心配していましたよ」
「そうか、すまない」
マクソンの隊長と言う言葉に反応して部隊員が集まってきた。
「感動の再開ってところだけど、それよりも夕食にしよう。ヒルデさん、あれ以降ご飯食べてないだろうし」
メルトの言葉に皆同感しレストランに入った。
クソ雑魚ナメクジのまきゆづです。今回は第三弾武器商人と旅どうでしたか?途中で新型装備の解説が入りますが、ランドセルはガン〇ムに出てくる、シナ〇ジュを想像していただけるとありがたいです。大体あれに近い感じです。とりわけ、次は異世界転移物を書かないといけないのでここでおじゃんさせてもらいます。