レポート71
「さて、後半戦開始といくかな」
昼食後、再びログインした。
後半戦とか言っちゃったけど今日だけで終わりじゃないんだよなこのイベント。
「午後は……闘技場に行ってみるか」
俺は闘技場めがけて走っていった。
「あ、お兄ちゃんこっちこっち!」
闘技場にはランがいて手を降ってる。
ていうか戦いはどうした。
「ここってどうなってんだ?」
「闘技場システムとかいって数人ずつしか入れないんだよね。敵も一体だけど」
「なるほど」
レイドイベントでも闘技場のルールを守る紳士な敵というわけか。
でも、嫌いじゃないな。
「何人ずつ何だ?」
「1人から4人だよ。私誰とはいろうと思ってたけどお兄ちゃん行こう!」
「なんでそうなった……ま、いいけどな」
どうせ他に組もうと思う人この場にはいないし。
観客席から一つ前のグループが見れる。
今はそれを観戦してよう。
「前のグループが倒したら新しいのが出てくるのか?」
「そうだね。限られた数だけど。今のところまだ2グループしか勝ってないから大丈夫だよ」
「っていうか前のグループもしかして」
「知り合いだね……」
妙に男らしい雰囲気の3人かと思ったらマスターと木工野郎共だった。
木工野郎たちは多分近接戦出来る人と出来ない人がいてできる2人なんだろうな。
ガマチ、ミート、マスターという細マッチョ2人とゴリマッチョ1人の筋肉フィーバー状態だった。
「……ふんっ!」
でも何がすごいかっていうと三人の行動がすごいんだ。
マスターは攻撃食らいながらもびくともせず歩いてクロスボウ当ててるし。
「あぁたたたたっ!!!」
ミートは前のイベントみたいにアクションスタント並みの動きで殴る蹴るをしている。
そしてガマチだけど……。
「どぉっせぇぇえい!!」
アホみたいにでかい大斧を振り回していた。
常識外の動きにAIなんだろうけど敵の小型ドラゴンも戸惑っていた。
絶対俺、あんなの相手にしたくない。
「さぁ、そろそろターミネートだ」
「ほあたぁっ!!」
「あぁっらよっと!」
最後はその3人の同時攻撃を受けて倒れた。
同情するよ、小型ドラゴン君。
「次は私達の番だよお兄ちゃん!」
「俺も小型がいいな。大型は午前中に相手したし」
俺はランと一緒に闘技場選手入り口へと向かう。




