レポート70
デスペナから回復して戦闘地域へと復帰する。
ロケットマンは俺よりも30分デスペナが長いらしいからまだきてない。
到着してすぐに戦況を確認する。
「一応互角か……ギリギリ」
ドラゴン型でレイド用に強化されてるのもあってか少なくても3対1で戦ってるみたいだ。
「大将、こっち手伝ってくれ!」
「おう!」
その中でユウに呼ばれたのでそちらに合流して戦いに加わる。
「一人やられちまって危なかったんだ」
「間に合ってよかったよ……で? もう一人は?」
「砦の上からクロスボウで援護してる」
砦の上を見るとたしかに一人いた。
だけどようするに近接を2人で抑えこんでたのか。
「大将、こいつは火のタイプだから。気をつけろ」
「了解した」
俺が最初の特攻でわかったことだ。
鱗、つまり体の色で相手の吐く息の属性が分かるようだ。
「ていうか鱗かてぇ!」
「後ろ足と尻尾、羽は柔らかいぞ。俺は両手でぶっ叩く!」
両手剣ってあいつみたいな使い方すると半分打撃武器だな。
俺はユウに言われたとおりに動いて攻撃をする。
ユウが両手剣で叩きつけて怯んだところで後ろに回りこんで足を攻撃する。
「たぁっ!」
「よっしゃぁ! 俺もまだまだいくぜ! 『撃・斬破』!!」
ユウが両手剣のスキルで頭を連続で攻撃し続けている。
そして尻尾をよく見ると矢が数多く刺さってる。
上にいる人命中率すごいな。
「『迅円斬』!」
槍の薙ぎ払いスキル技の一つ。
風を斬るように円に槍を薙ぐ技だ。
俺は槍の刃で後ろ足を薙ぎ払う。
「ナイス! 大将、トドメだぁ!!!」
それによって転んだドラゴンをユウが両手剣でものすごい力で叩きつけた。
たしかあいつ筋力系の能力の他に物理系強化の技能もとってたっけ。
さすがのこれにはドラゴンも耐え切れずに倒れて粒子となり消えていった。
他の組のそれぞれ担当していたドラゴンを倒していきこの砦の防衛に成功したようだ。
「今日はこれで終わりか?」
「休みだし午後もありそうな気はするけどな……ただ昼飯だな」
「だな。蘭も昼飯時にはさすがに落ちるだろうし一旦落ちるわ」
「おう、そんじゃまたな」
ユウに挨拶してログアウトする。
一階へ降りて昼食を作っていると蘭も降りてくる。
「あ、お兄ちゃんもう降りてた……負けた」
「いつから勝負してたんだよ」
2人で昼食をとっていると不意に蘭が言ってきた。
「そういえば、彼女なら正式にあとで紹介してねってお母さんいってたよ」
「ぶふっ」
「マンガみたいに水吹いたね」
お前がアホな事言うからだ……。
「いや、俺と愛姫ちゃんはそういうんじゃないわけでは――」
「でもきらいじゃないでしょ?」
「そりゃきらいじゃないけど」
「じゃあ好きなんだよ!」
「なんでそうなった!」
恋愛とかしたことないからわかんないけどさ。




