レポート61
あれから数日たって休日になった。
そして俺は毎夜弓を練習して、その場にとどまっての射撃は習得した。
【弓】のレベルもあがりいくつかのスキルも手に入れた。
今日は学校もないし午前から狩りにでていく。
友だちと遊びにいかないのかと聞かれてもいいんだ。
高校生って意外と休日だろうと集まる勢と集まらない勢がいるのが真理だと思ってるから。
まあ今日はランクを上げて動きが少し早い敵を狙いに行くことにしよう。
そうして草原の奥地へいってイタチを狩っているとこの前の少年がいた。
アサヒ君なんだが。
あの武器は短剣か。
ただ間合いがあってなくてすごい外してる。
「まあ、大丈夫か」
俺は特に気にせず他のイタチを狩っていく。
だけどどうにもアサヒ君がきになる。
というかものすごい悲鳴あげながら逃げたりしてる。
「仕方ないな~」
俺は追いかけてるイタチを倒してやる。
「あ、ありがとうございます……ってユミさん!?」
「なんでそんな驚いてるんだよ」
「い、いえ。また助けられてしまいました」
「うん、まああれじゃあな。とりあえず間合いをつかもうか」
おせっかいかも知れないが短剣の間合いをつかむまで付き合ってあげた。
度々動きまわりはじめたのを退治してたら多少は動いて弓をうてるようになった。
「ありがとうございました」
「いやいや、構わんさ。じゃあ俺はこのまま奥地にいくからここでな」
「僕もいっていいですか」
「大丈夫だが。俺はすぐいなくなるぞ」
「え?」
特に説明もしなく俺は草原の奥地へ移動した。
草原奥地のタフな敵、『カジシカ』と戦いに来たわけだ。
この敵を実は今まで倒せていなかったりする。
その理由は簡単だ。
こいつが群れで行動するからだ。
「よし、いくぞ」
「え? アレに向かってですか?」
「あぁ、こうやってな!!」
「えっ!? 槍!? というか本当にいっちゃって大丈夫なんですか!?」
俺は弓をしまい槍を取り出して群れに突撃する。
そして一撃攻撃を入れるとお互いがぶつからないように俺に突進してくる。
そして俺はそれに華麗に直撃して空中へと吹き飛ぶ。
「ユミさーん!!!??」
そしてそのまま落下して死亡数が1増えた。
「あっ、やばい。アサヒ君おいてきちゃった」
「大丈夫ですか!?」
草原からワープ石を使って戻ってきたようだ。
律儀な子だな。
「大丈夫だ。こう見えて4ヶ月連続で死亡数ランキングベスト10に入っているからな」
「そ、それはすごいですね」
うん、まあこういう反応だよね普通は。
仕方ない。
「まあ、あの草原奥地で気をつけるべきなのはあの鹿の群れくらいだ。攻撃しなければ大丈夫だから」
「そうなんですか。攻略する時参考にします」
勉強家だな。
俺は昼になるまでその他にもアドバイスをあげていた。




