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fow -Fantasy Online World-  作者: ゆっき/Yuyu*
第4章 開店! ユミのアトリエ
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レポート54

「マスター、そレデワタしは何をスレばいいでショウ?」


 俺はNPC問題を解決する秘策となるナナとfowの世界へと降り立った。


「とりあえず、この設計図通りに塗装だ!」

「リョウカイでース!」


 俺は塗料をだして入り口付近などをペイントしていく。

 1時間程度で予定通りの形になった。

 あまり多く塗ることはしなく雰囲気がでるようにペイントした。


「マスター、ショップの名前はどうシますカ?」

「それはもう決めてある! といっても俺の好きだったゲームからのパロディだけど」


 俺は看板に字を書いていく。

 わざと丸く柔らかい文字にしていく。


「よし! あとはこれをここに設置して」

「『ユミのアトリエ』アトリエですカ?」

「意味としては間違ってるかもしれないけどまあファッションショップ的な雰囲気でいいじゃん」

「デスね! 完成デース!」


 俺のアトリエの外見が完成した。

 よし、あとは仕上げのみだ。


「ナナ今日で完成させるぞ! これを店内に設置だ!」

「ハーイ!」


 俺はさらに昨日探しまわったあとに作った絨毯や壁紙を店内につけていく。

 配達員NPCから注文しておいたロッキングチェアも受け取りプライベートルームというかリビングのほうも完成していく。

 椅子もクッションなどを設置してソファへと変貌を遂げた。

 ここらへんはゲームの神秘である。

 そして作業を開始してから3時間、リアル時間だと10時になるころ店が完成した。


「でーきたー!」

「やリマしたー!」


 ユミのアトリエこれにて完成である。

 

「今日はこの辺にしておこうかな……」

「いつカラ開店させマスか?」

「うーん、ナナがいるから明日からでもいいけど開店するときは俺もいたいから……次の休みからにしよう! 3日後に開店だ!」

「了解しまシタ!」


 この日はこれにてログアウトした。

 明日は在庫を並べて、足りないものとかを追加でつくろう。



 次の日学校から帰宅すると妹が茶の間でアイスを食べていた。


「おかえり、お兄ちゃん。今日はログインする?」

「するけどなんかようか?」

「この前言ってたこと解決したのかなって」

「あぁ……そおいえばいい忘れてたな。解決したした。アイちゃんにも教えておかないと」

「それならよかったよー。あ、開店するときは教えてね~」

「おう、次の日曜予定だ」


 自室へと移動してログインする。


「あれ? ナナがいないな……これはこれで寂しいな。ん? これって……」


 ゲームスタートをしようとしたらまさかの事実が判明した。

 ゲーム起動のコマンドがリンクオンと叫ぶことになっていた。

 そして米印がついてホームメイドの発言でも可と書いてある。


「くっ……久しぶりに俺が言うことになるか。いくぜ! リーンクオン!」


 特撮の変身風のポーズをなぜかとってしまいながらfowの世界へと降り立つ。


「マスターおかえリナサイ。すみません、ハウス内の掃除などシテたら出迎えを忘れてマシタ」

「いや、大丈夫。むしろありがとう」


 リビングにいくとナナが整理してたらしく、大量生産していたコートやアバターが仕分けされて机の上に置いてあった。


「今日はこれを店内に置くぞ。値段は……NPCショップよりちょっと高いくらいでいこう。俺が作ったからそれなりに性能は高くなってるし」

「了解デース!」


 そうやって棚などに在庫もおいていく。

 店という形になるとリアルでいう畳んで並べるということをゲーム内でもできる。

 だが数を圧縮してパネルで個数などを選んでそれだけをだすということできるようになっている。

 今俺が作れるコート系の防具、ワンピースのアバター、ミニドレス系のアバター。

 その他にもTシャツ系やショートパンツ系、ベスト系のアバターなども並べていく。

 完全に女性用の店みたいになっちゃってるな。

 入り口近くに男性用の置いておこう。

 サムライ風の和服防具を飾っておく。

 ちなみにシエンさんに渡すものは出来のいいものをということでまだ製作中である。

 ちなみに色については布素材を変えればだいたい7色ぐらいまでの幅をもたせられる。

 今回はすべて7色並べた。

 そして最後に中央に装飾品。

 今回はリング、ネックレス、指輪を並べて完了となった。


「数も足りたな。整理してくれてありがとうな」

「いえ、それがワタシのしごとデスので!」

「……ナナ、これを着てみないか」

「リョウカイデーす!」


 アバターを渡す。

 ナナはゲーム内では身長的には女子中学生の平均身長程度といえよう。

 とりあえずショートパンツにシャツにベストの着こなしスタイルのアバターを渡してみせたが。

 予想以上に似合う。

 現実ではないピンク髪というのもあって新しさもある。


「しばらく来客はそれで頼んだ」

「マスターの体温上昇を確認デース。どうカしたンデスか?」

「色々成功して気があがってるんだ。あと女子耐性がない」

「ストレートでスネ。デスガ了解でス」


 妹以外の女子と触れ合いとかいくらAIとわかってても緊張したりしちゃうな。

 だけどまあ、これにて店員も準備完了した。

 あとは明後日の開店日を無事乗り切るだけだ。

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