レポート5
チュートリアルも終わり、俺達は第二の街へと到着した。
第二の街、アザルタウンというらしい。
この街について調べたいと思ったが、現在の時間を見ると昼の12時になるところだった。
「すまん、ユウ。飯の用意するようだから一旦落ちるわ」
「ね? もうそんな時間か。俺も落ちて飯にするわ、午後はINするか?」
「する予定だけど早くても1時過ぎだな」
「了解した、まあログイン状態とかはフレンドから確認できるからそれでな」
そう挨拶して、ログアウトする。
俺はベッドから起き上がって、台所に向かう前に妹達の部屋へときた。
それぞれの部屋をノックする。
「蘭、昼飯だから少ししたら降りてこいよ」
返事が一切ない、こういうときは決まってゲームかPCの前にいる。
妹の蘭子の部屋の扉には手紙サイズ紙が入れられるような隙間があり、こういう時はそこにメモを入れておく。
蘭子がハマっているゲームは昔俺がやっていて、ある程度やってから譲ってやったHMDのゲーム機でやるゲームが多い。
VRSとゆうHMDの次の世代のゲームがでたが初期販売数と需要を考えると妹が手に入れてるとは思えない、その上で絶対にあいつならほしがっただろうと考えると不貞寝の可能性もある。
まあそんなことは置いときつつ俺は飯の用意のことを紙に書いて扉から入れておき、台所がある1階に降りた。
親は共働きで家にいないことも多く帰りも遅い。
そのため夏休みなどの長期休暇はだいたい家事や朝食昼食は俺の担当だ。
ちなみに今日の昼のメニューはハンバーグである。
「よし、完成……ってまだあいつ降りてこないのか?」
茶の間に昼飯二人分を用意したが妹の姿がまだ見えない。
そう思っていたら、上で足音が聞こえた、多分降りてくるだろ。
「ごめんごめん、ゲームやってて気づかなかったよ」
「やっぱりか……いいから座れ」
二人でいただきますを言って昼食をとり始める。
テレビをつけるとVRSとfowの宣伝が流れていた。
「蘭はやっぱりこれは欲しいのか?」
「えっ!? あ、あ~うん、欲しいよ、そりゃ」
「次の販売の予約してきてやろうか?」
「い、いいよ! 大丈夫、私が自分でするから!」
「そうか? まあもしものときはいってきてやるから頼んでくれよな」
なんかあからさまに不意打ち受けたというか、すごい焦って返してきた気がするのは何故だろう。
「お、お兄ちゃんはやったりしないの? 昔はよくやってたじゃん」
「あー、一応夕二の奴に誘われて、名前かしたら抽選あたったとかで渡された」
「えぇっ!? じゃ、じゃあお兄ちゃんもやってるの? このゲーム!」
「まあ、一応な。でも初心者同然だからまだまだな……も?」
「あっ……そう、夕二先輩がやるって聞いてたからお兄ちゃんもやってるんだ~って、あははは」
なんでこんなに焦ってるんだろう、こいつ
そんな会話をしたり、夏休みの予定とかを話したりしながら昼食を終えた。
2階に戻り、自分の部屋に入ろうとすると蘭子が言ってきた。
「お兄ちゃん! 5時ぐらいまではやってることあるから、反応できないからね! あ、でも話はもしかするとできるかもだから!」
「お、おう」
そういって蘭は部屋に戻った。
「一体何だったんだ?」
俺も部屋に戻り、もう一度ベッドに寝転がりfowの世界へと入った。




