レポート42
「マスター小アップデートが終わりマシた! リンクオンかのうデス」
「よし、そんじゃいつもどおりいってくる」
「リーンクオーン!」
ナナの元気な掛け声とともに今日もfowの世界へと飛び込む。
イベントから時間がたって3学期に入って少しした日の夜。
家に帰ってきてからログインした。
ちなみにクリスマスは家族と過ごして大晦日は妹とテレビをみて元旦の初詣はアイちゃんと妹とエイナさんといきました。
アイちゃんは愛姫ちゃんでエイナさんは恋奈さんでした。
「さて、今日も【裁縫】……いや、さすがに溜まりすぎて処分に困りだしたな」
レベル上のために安い素材や取りやすい素材で数作って【裁縫】と【装飾】はそれなりのレベルまであがった。
だがその結果作ったものの置き場所に困っている。
できが悪いものとか失敗したものはNPCショップで足しになるかもと売ってきて入るが一応それなりの性能になったものをどうするか。
「あ、そうだよ。木工野郎達と知り合ったんだから、家の改築してもらえばいいんだよ」
ずっと改築したいと思ってたのになぜ忘れてたのか。
とりあえずフレンドチャットを飛ばしてみる。
ガマチでいいや。
『どうした? ユミちゃん。俺達の筋肉にようか』
「筋肉じゃなくて技能に用があるっと」
チャットうつ時周りに人がいないとなんとなく声にだしてしまう。
聞かれてたりしたら恥ずかしいな。
『おっとそういうことか。とりあえず話聞くためにそっちいくぜ。場所教えてくれ』
「座標送って了解っと」
少し待つとガマチとコノミチがやってきた。
今日は二人みたいだ。
あと帝都に近いから帝都内にいれば街内移動のポータル使ってすぐこれるんだな。
「ユミちゃんあけましておめでとう」
「あけましておめでとう、ガマチとコノミチ」
「ガマチだけでなく俺の名前まで覚えてもらえてるとは感激だっぜ」
お前らのそのインパクトは嫌でも覚えるわ。
「それでどうしたんだ?」
「このハウスなんだけど改築というか増築したくて」
「ほほう……なんかテーマとか雰囲気の指定はあるか?」
「テーマ……そおいえば全く考えてなかったな。雰囲気も今の周りの自然との外観を壊さないようにとかぐらいしか」
そもそも俺はなぜ増築したいかって言われたら倉庫のことだもんな。
「あ、あと家具とかも欲しい」
「まあそれぐらいは増築の時にサービスでつくってやるが……増築の目的って」
「作ったものの倉庫が足りない」
「防具とか武器か?」
「えっと装飾品と服防具だな……あと少々のアバター」
「店でも開いちまえばいいのに」
ガマチが何気なくいったその言葉が俺の中で何かを思わせた。
そうか、NPCショップじゃなくて自分で売るっていう手もあるのか。
「ガマチありがとう。そして頼んだ」
「んじゃ、外観壊さない感じで店にすればいいか?」
「それで頼む」
「そんじゃ……とりあえずあのリビングはいい感じの形だし、床の形を今が長方形とすると正方形になるように増築する。そんで帝都に面してる半分を店にして、反対面をガラスにしてテラスも作る感じでいいか」
聞いてるだけでテンション上がってきた。
というかガマチってこんな知識があったのか。
すごいな、なんというかすごいな。
「そんじゃ、金とか計算して今週中には送るからそれまで待っててくれ」
「おう、楽しみにしてる」
ガマチとコノミチは帝都のほうへ戻っていった。
よし、俺も色々準備しないとな。




