EXレポート3
「寒いな……」
「寒いね……」
俺と蘭は初詣のため待ち合わせ場所で待機していた。
予定時間よりも30分早く。
いやね、両親とか親戚の人に挨拶してからいつでようか迷ってたらさ。
俺が小さいころの話とかしだしてなんていうか。
あ、これはだめなやつだ。
と思って早く出てきちゃったんだよね。
そしてその後1階に降りてきた蘭を見て蘭の小さいころの話とかしだしたらしく結果が今である。
とりあえず近くの屋内に退避して時間と潰す。
「あ、おはよう! 蘭子ちゃん」
「おはよう、愛姫ちゃん!」
時間になって合流する。
うん、見知らぬ女性がいるけどどう考えてもエイナさんだよね、この人。
髪色とかは違うけど人間関係的にエイナさんでしっくりくるし。
「あ、真弓先輩。あけましておめでとうございます」
「あけましておめでとうございます。まあ、今年も妹ともどもよろしくおねがいします」
「お兄ちゃん毎年だけど挨拶が兄というより親みたいだよね」
まあ蘭と愛姫ちゃんが二人でやってるうちにもうひとかたにも。
「えっと、あけましておめでとうございます」
「あけましておめでとう。ていうかこっちだと初めましてだよね。愛姫の姉の恋奈です」
「蘭子の兄の真弓です。今年もであってるかわかりませんがよろしくお願いします」
「いえいえ、こちらこそ。大学が遠くだからあんまり家には帰ってこれないですが妹のことをよろしく」
挨拶も済ませて近くの神社へと向かう。
今更かもしれないけど俺は高校2年で蘭は一つ下で同じ高校だ。
神社についてお参りをする。
こういう時にご縁がありますようにと5円玉をいれるといいとか聞いたことあるけどどうなんだろうな。
「お兄ちゃんは何を祈ったの」
「普通に合格祈願だよ……早いところは年内だし」
「あはは、大変だったな。あたしもその年は」
「お姉ちゃん結構出かけてた気がするけど」
その後お守りを買ってから毎年恒例のあれをやりにいく。
「去年は私凶だったんだよね~」
「愛姫ちゃん全然不幸でも何でもなかった気がするけど……」
「あたし去年は引いてないや」
「俺は末吉だったかな」
おみくじである。
最近は種類も増えたけどどれを引けばいいものなんだろうか。
「普通のでいいかな」
「私は七福神のかな」
「あたしも普通のかな」
「私も普通ので」
それぞれおみくじを引いていく。
さて結果は……
「中吉か。内容は……なんとも言えないな。病気にかかりにくいのと恋愛的な出会いがあるかもみたいな結果かな」
「凶よりはいいけど末吉だから素直に喜べないよ……結んでくる」
「あたしは吉だね。内容もまあ悪くない」
「私は小吉……あ、やった!」
小吉でやった……どういうことだろう。
「小吉なのになんでよろこんで……なるほど」
「愛姫ちゃんは今年は挑戦の年かな」
なんか実姉と俺の妹に覗きこまれて途端に二人共ニヤニヤしだしたよ。
こういう時って男は関わっちゃいけない気がするから俺は手を出しません。
初詣も帰りは丁度お昼ごろに時間だったので一緒に食べてから帰りました。
よし、今年も頑張るぞ!
EX章 ー完ー




