レポート35
さらに数日後、小型の船が完成し港へと置かれる。
「みたか、俺達の力を」
小型担当は木工野郎共だったらしい。
筋肉を見せてつけてくる。
「いや、純粋にスゴイよ。うん、だからその筋肉をしまえ」
「連れないなあ、ユミちゃんは」
「賑やかだな」
「!?」
ガマチが後ろから声をかけられて振り向いた。
そしてそこにはマスターがいた。
やばいどうしよう、細マッチョ4人と筋肉モリモリの外国俳優みたいなマスターが目の前に揃ってしまった。
正直俺の場違い感がスゴイ。
「お前……いい筋肉をしているな。細く引き締まっている」
「そういうあなたはとても立派な筋肉だ。そしてこの風格……くっ、負けたぜ」
なんの勝負してんだよ。
ちなみに船を見に来てたのは俺のパーティーでは俺だけで他のみんなは大型船の中に色々と積み込んでいる。
一応大本は完成しているが、細部と耐久力の強化がまだということだ。
「しかし、こうアレだな。まさか俺達『木工野郎Cチーム』同等の筋肉を持つ料理人がいたとは」
「俺も驚いた。最近の若い世代はイケメンというものが印象良く筋肉への関心は減っていると感じていたところだからな」
マスターと木工野郎共の筋肉談義がしばらく続いたが、突然轟音とともに海に水柱が立つ。
「なんだ!?」
「サスケ、望遠鏡を!」
「あいよ!」
サスケこと『木工野郎Cチーム』アキレス腱担当が望遠鏡をガマチに渡す。
そしてガマチがそれを除くと驚いたように船へと移動する。
「船が一席! 中にいる奴らの上にプレイヤーネームがでてた。つまり敵だ! 1隻のみだしこの船の初陣と行こうぜ!」
「「「おー!!」」」
木工野郎共は雄叫びを上げて瞬時に出港準備を済ます。
「俺も行く。少年はどうする?」
「なんのための地上戦パーティーの一員だよ。付き合うぜ」
今ここに筋肉マスターズwithユミが結成された!
「風が逆向きだ! 進まねえ!」
「だったら漕げばいいだろ!」
マスターがどでかいオールを船内からだして漕いで進む。
こういう船ってオールで進むもんなのか、それともゲームだからできることなのか。
そして敵船が近づいてきた。
船の大きさは同等、人数差は12対6でこっちが不利だろう。
「はい、ドーン!」
だが木工野郎上腕二頭筋担当のコノミチが唯一つんであった大砲を前方に設置して敵船に叩き込んだ。
相手の船のマストが折れて大惨事だ。
「悪いな! この隙をつかせてもらう!」
俺は敵船に飛び移って槍をふるい混乱している敵を攻撃していく。
「敵は一人だ! てめえらやっちまえ!」
だがさすがに上手くいくこともなく、2人倒して3人目を瀕死にした所で囲まれた。
その直後空から雄叫びが二つ聞こえてくる。
「「うおおおおおおお!!」」
そして俺の近く、敵の集まったど真ん中に誰かが落ちる。
クロスボウを両手に持ったマスターと木工野郎腹筋担当のミートだ。
ミートは武器を何も持っていないがこの後の行動ですぐにその理由がわかった。
「あたぁっ!!」
「ぬおおおおお!!」
マスターがクロスボウを乱射していく、だがその命中率は正確で6割が敵に当たる。
そしてミートだが、スタントなしのアクションで有名なジョッキー・チェンのように殴り蹴り、敵を倒していく。
ちなみにガマチは船の運転という大事な仕事をしている。
この後船内では俺とマスターとミートが、船外からはサスケとコノミチのコンビネーションによる素早い大砲が遅い船と船員は沈んでいった。
「いい船だな」
「あぁ、あと木工野郎Cチームのコンビネーションを初めてみたがすごいな」
「ゲーム始まってからずっと組んでるからな当たり前だ」
ガマチは船とパーティーが褒められたことでドヤ顔をしながら運転をする。
港に帰ると何があったとチームが集まっていた。
俺達はさっきまであったことを話しこの日の夜は初戦勝利の宴をした。




