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fow -Fantasy Online World-  作者: ゆっき/Yuyu*
第3章 イベント開戦……いや海戦!
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レポート34

「んー……よしっ」


 街に戻った後に、部屋を借りて就寝した。

 リアルと時間がイベント中は連動してないということはいわばゲーム内でもしっかり寝ないと精神的に多分やばいということだ。

 俺は起きてすぐに外へと向かった。

 とりあえず最初の朝飯ということで人数も詳しくわかっているが実際に室内に入るのかとなって外で食べることになった。

 昨夜に大量にとってきた魚を調理するため外の野外調理場へと足を運ぶ。

 ちなみに料理道具等だが、この街に料理教会の支店がありそこでレンタルした。

 帝都で登録しておいてよかったとつくづく思う。

 その時俺は料理を覚えるきっかけとなり教会でも出会ったあの人に感謝を心のなかで告げようと思ったが、調理場に黒いコートを来た筋肉モリモリマッチョマンの料理人が現れた。

 ようするに本人がいた。


「少年、同じチームだったか。よろしく頼む」

「こちらこそ、よろしくお願いします。マスター」


 そしてもう一人あくびをしながら合流する女性がいる。

 なんというか姉御というような雰囲気だ。

 アイちゃんが気が強くなったらこんな感じかもしれないな。

 胸の大きさとか……うん、アイちゃんもだけど結構でかいよな。

 いや、俺も思春期だから気にしてしまうんだよ、仕方ないだろ。

 女の子と話すのは慣れてるけど触れたりするのは苦手というか倫理的にダメだよ。

 

「う~っす。あんたらがチームの人? あたしはエイナ。よろしく」


 燃えるような赤髪を整えながら挨拶をしてくれるエイナさん。

 その後、俺とマスターも自己紹介して調理にとりかかった。


 人数は合計で28人だ。

 だけど張り切ってたのか材料にはそれでもかなり余裕がある。

 というか保存場所に困る。

 下ごしらえなど本来の料理ほどの手間はかからないが量が量だけに時間がかかって40分で完成した。



 完成してから少ししてチームも集まりだす。

 

「よう、ユミちゃん。おは……うん、君が男とかありえない」

「だな」

「おい、そこの木工野郎ども正座しろ」


 なんで朝っぱらからこんなこと言われないといけないんだよ。


「だって女の子みたいな見た目な子が髪後ろの高いところで結えてエプロンつけてるとかもうね……それで声が男って逆にギャップでありだよ」

「髪は無理やりやられてエプロンはなんつうか……色々あったんだよ」


 料理をいざ始めるときに「それじゃ髪邪魔だろ。あたしは結えてやろう」といって半ば強引にエイナさんにやられたんだ。

 エプロンはまあ料理の時の癖もあるけどマスターにサムズアップしながら渡されたから断れなかった。

 あのサングラスの奥にどんな瞳があったんだろう。

 そんなこともありつつチーム全員そろって朝食を食べた。




 朝食後、俺達は昨夜にきた森に来ている。

 伐採のためだ。

 木工野郎共と俺達、ほかも建築等のパーティーと戦闘パーティー、バランスパーティーと戦闘パーティーと三手に分かれて素材を集める。

 昨夜調査したように特にトレント以外の敵が現れなかった。

 ただ一回驚いたことがあったのは木工野郎共の中で一番筋力の高い奴が木を全力で斧で叩いた所トレントだったがそのまま切り倒されたことだ。

 なんつうかトレントが可愛そうに感じた一幕だった。


 必要な数をとって街へと戻りNPCへと加工依頼をする。

 その間に木工チーム達も自分たちで加工をする。


 作業は順調に進んでいき、伐採や加工は予定通り2日で終わって船の作成作業へとうつった。

 ただその間正直俺達やることがない。

 俺は料理とか作ったりしていたけど、そんなこんなで街を散策していた時にあるものを見つけた。


「ユミよ。面白いものがあったぞ! こっちへ来い!」


 あとなんか街きてから妙にガリウスと一緒に行動することが多い。

 俺は呼ばれた方へ向かった。

 そしてそこにあったのは大砲だった。


「海戦で使えるのではないか? こいつは」

「そんな技能あったか? 銃技能は噂で聞いたことあるけど」

「この持ち主のNPCが言うには着火すれば発射できるもの故、雑種だろうが使うことができるそうだ」

「へぇー……持ち主いるのにどうやって使うんだよ」


 そんな疑問をいうとガリウスが得意げに話しだす。


「そのNPCがな。このようなクエストを受けられるようにしていたのだ! こいつをクリアするぞ!」


 そこには巨大イカの討伐とあった。

 釣り名所となっている場所にクラーケンが現れて困っているそうだ。

 

「二人でやるきか?」

「当たり前だ! この程度俺がいれば十分だがな。念の為にお前も誘ってやるといっているのだ!」

「別にいいけどよ」


 クラーケンのレベル的に多少の苦戦はあっても二人で倒せるレベルだ。

 俺はガリウスにのせられて、クエストを受けてクラーケンの出現場所へと向かった。




「まてまてまてまて! おい、ガリウス! こんなの聞いてないぞ!」

「俺も聞いているわけがなかろう!」


 クラーケンはクラーケンでレベルも同じだったが。

 予想以上にでかかった。

 槍で指してもビクともしないしガリウスが武器をなげさしてもぬめりで最終的に外れてしまう。

 10分ほど戦ってから近くにNPCが現れて数カ所へ指をさす。

 その方向を見ると大砲が置いてあった。


「ガリウス!」

「わかっている!」


 俺達は別々の方向へと向かって大砲の場所へとたどり着く。

 大砲の向きを変えて近くにあった発火石で火をつける。

 数秒後、轟音とともにクラーケンへと弾がとんでいく。


「うっわ、すげー威力だな」


 その後も数発喰らわせるとクラーケンが海へと沈んだ。

 NPCに報告すると大砲の使用許可証というものを手に入れた。

 多分イベント限定アイテムなきがするがよかった。


「ふんっ、俺にかかればあの程度造作もなかったな」

「すっげぇ、テンパってたじゃねえか」


 なんとなくガリウスとの絆が深まった気がした。

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