レポート24
※ララルの一人称を間違えてたので修正
「おぉ……いいな、正解だったなこれ」
ログハウス内に入った。
中は木造でできた静かで落ち着けそうな空間だった。
入り口からすぐの左右に扉があった。
右は小さな個室になっていた。
左にはいるとリビングのような空間だった。
机と椅子が数個、暖炉がある。
「なんか、家具欲しいな。これ……でも仕方ないか。【木工】持ちの人見つけたら頼もう」
今はこのログハウスを見つけることができただけよしとしよう。
俺はそう思いながら今ある机に道具を広げて椅子に座って服を作り始めた。
数時間立って【裁縫 Lv10】まで上がった。
序盤は集中してやれば技能レベルは上がりやすいのだ。
といってもある程度ゲームが進んだ場合だけど
時間を見るともう昼だった。
俺は一旦ログアウトして昼食を作る。
蘭も降りてきて一緒に昼食をとった。
その時に蘭が言ってきた。
「お兄ちゃん午後一緒に攻略行こうよ、帝都よりあとの攻略まだゲーム全体でも進んでないらしいからさ」
「ん~……まあいいぞ、でも二人じゃきつくないか? 俺多分場所によるけど帝都後の最低の適正レベルぞ」
「そこは抜かりなしだよ!」
そう言い切られた。
とりあえず何かあっちも用意する必要があるとかでまだ集合まで時間があるから自分の用の防具を作ってみよう。
素材と布を組み合わせて【裁縫】スキルを使う。
といっても手縫いにほかないんだがな。
だがやはりゲームなのもあって実際だったら見栄えが悪いところもしっかりとする。
とりあえず今回は一番下から2番めの布とブルーウルフの素材で作ってみた。
『蒼狼のコート』
防御3 回避+2
運+2
このゲームではステータスは基本的に日本語表記になっている。
運もその一つでこれが高いとレシピなしでの生産の成功率があがったり武器のクリティカル率が上がる。
「まあ、初めてにしてはそこそこだな。俺が欲しい部分が上がってるし」
回避が上がって防御は服としては普通のラインだしむしろ良いほうかもしれない。
見た目は名前の通り蒼のコートとなっている。
男らしいの作りたかったけどどうもこれきても中性的なの変わらないよな。
ちなみに装備部位としては銅ではなく上着という扱いだ。
これは服特有のもので金属鎧や皮鎧の場合は存在しない部分だ。
俺はそれを装備して集合場所へと向かった。
「あ、お兄ちゃん。こっちこっち」
「待ったか?」
蘭を見つけてそっちに行くと他にも数人プレイヤーたちがいた。
俺は挨拶しておく。
「どうも、ユミですよろしく」
「お兄……さん? よろしくお願いします。私はランとパーティーを組んでるミルナです」
「きれいな人ね。同じくランちゃんとパーティー組んでるララルよ。今日はよろしくね」
たんたんと自己紹介を俺達は済ませた。
そしてミルナが本題へと話題を移す。
「それでラン。今日はどこにいくつもりなのよ」
「それはね、帝都の南東部にある機械ダンジョンに行こうと思うよ」
「機械か……俺の槍とおるかな」
「大丈夫よ。もしものときはアタシとランが魔法でどうにかするから」
パッと見た感じだとミルナの武器は棒でララルは武器を持っていない。
この場合は魔法系等のスキル持ちだろう。
そしてランはこの前とは違い金属鎧に剣と盾を持った姿だった。
「よーし、それじゃあレッツゴー!」
「なんかごめんね、妹がこんなんで」
「大丈夫です。もう慣れました。それに楽しいですし」
妹のパーティーの人がこんないい人でよかったとつくづく思う俺であった。




