レポート2
夕二にゲームを渡されてから二日後、正式稼動日となった。
今日の朝3時に、電話がきたりもした。
『正式稼働は10時からでキャラ作り自体は9時から大丈夫らしいからな、それで始まってからなんだが集合は――』
「てめえ、何時だと思ってんだ、あぁ!?」
俺はそういって電話を切って二度寝したわけだが。
そして現在は9時直前、すでに妹の分の朝飯は作っておいたし自分も食べた。
俺は自分の部屋へ戻り、VRSをつけベッドで横になった。
「一応HMDのゲームはやったことあるけど、こっちは実際にゲームするのは初めてだから緊張するな」
俺以外誰もいない部屋でそう呟きながら耳元の起動スイッチを押した。
『ハーイ、VRSの世界へようこそ! 今回はどのゲームをプレイしますカ?』
次に目の前に広がったのはアニメなどで見るような電子世界のような場所だった。
そしてその空間にエセ外国人のような少女の声が聞こえる。
おそらくゲーム案内音声なのだろう。
「えっと、fowだったかな」
『《FantasyOnlineWorld》ですネ! それではダウンロードされたデータをVRSにインストールするので少々おまちくだサイ』
音泉案内が流れたので少し待った、そしてインストールが終了した。
『インストール完了です! それではキャラエディットへ レッツゴー!』
また目の前に光が広がり、次にうつったのはファンタジー世界のような風景だった。
『それでは、キャラエディットをしていきまショウ。1から作りますか? それともあなたの体をスキャンして作成しまスカ?』
「スキャンのほうで」
そうするとスキャン中の文字と進行度を表すゲージが現れて、ゲージは埋まる。
『スキャン完了しましタ! 髪の色などの微調整は可能でスがどうしますか?』
自分の前に鏡が現れて今の姿が見える。
「なんか女性型のキャラになってるような……」
『本人のカラダをスキャンしてスタイルから判断しましタ』
俺の体はお世辞にも男らしいとは言えず、あえて言うなら全てにおいて中性的であり、女よりだろう。
それがゲームでも現れたようだ。
「一応聞いておきたいんだが、アバターとかは女性用男性用とかあるのか?」
『ありますガ、異性のアバターも使用可能でス』
「なら、このままでいいや……あ、やっぱり髪すこしこげ茶にする」
『了解デス、では最後に名前を入力してくだサイ』
俺は手元にでたパネルを押し名前を入力した
ユミ
昔から使っているネット内ネームだ。
真弓という名前が女と男どちらもいるのだが、マユにするよりかはユミのが言い訳が聞くとゆうことで使っている。
『ユミさんですネ、それではゲーム稼働まで残り20分ありますノデ。少々お待ちくださイ』
「キャラ作成に40分も使ってたのか……インストール時間とかか?」
そのようにしてキャラエディットも無事終わり、俺は稼働時間を待った。