レポート13
『ヘイー! では本日は私とご一緒に言ってミまショウ!』
『「リンクオン!!」』
あれから数日立った。
一応ユウがログインした時に手伝ってもらい二人で第3のボスを倒した。
というかあのボスの適正レベルを軽く超えてる俺とユウじゃその結果になるのも仕方ない。
後一週間で夏休みが終わるという時期だが、俺はすでに課題は全て終わらせていたから問題なかった。
今日も毎日一回のクエスト、名付けなくてもデイリークエストを行う。
ちなみにこのクエストの報酬はかなり安めで一回100G程度である。
俺はそれをだいたい1日に2つこなした上でアイテムや装備を変えてなかったせいでかなり貯まっていた。
この前槍を買う時に3000G使ったがまだ余裕がある。
しかしユウとレールさんに話を聞いたところ。
もう少し攻略していき適正レベルが上がればそのくらいのお金はすぐに消えるだそうだ。
「あれ? メッセージきてる」
先日出会ってフレンド登録した生産職のアイさんからだった。
『ユミちゃん! あんな事言った矢先こんな早く頼み事することになるとは思ってなかったんだけど! 手伝ってほしいことがあるの。ログインしてたら私の店に来てくれたら嬉しいな』
めっちゃフレンドリーだった。
あれ、初めてあったの数日前だよね……。
デイリークエストを終えたあたりでアイさんがログインしてみたいで、店の場所を聞いて向かった。
「あ、いらっしゃい。突然よんでごめんね」
「いえ、大丈夫ですけど」
そう言って店の2階へと案内される。
2階はリビングのような場所で家具が置いてあったりした。
「まあ座ってよ」
「失礼します」
俺は席につきつつ少し部屋の中を見た。
住宅所持のシステムがあったのは知ってたけどこういうこともできるなら欲しいなと思った。
「それで本題なんだけど」
「はい」
「このゲームって適正レベルとかが設定はされてるけど最終的には素材とかクエスト次第であんまり場所は関係なくなるのは知ってる?」
「まあ一応掲示板とかは見たんで知ってますけど」
自由度が売りのこのゲームに第1の街とかそういう順番があるのが最初不明だったがそれは途中までで第10のボスを倒すあたりからはクエストや入り口次第でレベルが変わったりイベント次第で変わるようになるらしい。
ようするに場所が関係なくなる。
「まあそれでね、第3のダンジョンなんだけど」
「俺はこの前クリアしたばっかですけど」
「そうなの? まああそこに欲しい素材があるらしいって情報が出たのよ。それで10ボスを倒してなくても見つけられるルートみたいで」
「入手を手伝ってほしいと?」
「早い話がそれよ! 頼めないかな?」
申し訳無さそうに頼まれた。
「まあ俺でいいなら手伝いますよ」
「ありがとう! 恩に着る!」
嬉しそうな声を上げながら笑った。
年上な気がするけどこういう表情を見ると可愛いんだよな。
初めてあった日も思ったけど美人で可愛いって反則だろこの人、いやアバターの可能性も高いけど。
「それじゃあ、準備するからちょっと待ってて!」
アイさんは綺麗な金髪を揺らしながら準備を始めた。