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テンプレNo.1-17 「旅立ち編」

 俺の名前は神代龍真、どこにでもいる普通の高校生だ。

容姿は中の上くらい、だと自分では思っている。


──【テンプレNo.1 苗字に『神』の文字が入っている】──


現在俺の前に土下座している老人がいる。

なぜこのような状況になっているのか、ちょっと回想しておこう。


──【テンプレNo.2 唐突な回想】──


 それは学校が終わって、下校しているときだった。

信号待ちの交差点。

することもなく手持ち無沙汰にしていると、正面方向から大型トラックが猛スピードで走ってきた!

しかも、横断歩道に女の子がっ!

考えるより先に俺の体は走り出していた。

そして、女の子を突き飛ばした俺は、代わりにトラックにひかれた。


──【テンプレNo.3 トラックにひかれそうになっている女の子を助ける】──


ああ、俺の人生これで終わりか……まぁ、人助けもできたし悪くない人生だったかもな。

そう思ったのを最後に俺の意識はなくなった。



……と、こんな感じだ。

目が覚めたら、俺は真っ白な空間にいて、そこにはひげをはやした老人がDO☆GE☆ZAしていた。

話を聞くと、この老人は神であり、本来俺は死ぬ予定ではなかったらしい。


──【テンプレNo.4 神が土下座している】──


「お詫びといってはなんじゃが、お主異世界に興味はないか? 剣と魔法のファンタジー世界じゃぞ?」


「なに!? いいだろうその話乗った! なにかチートな能力は付けてくれるんだろうな?」


「もちろんじゃ!! 魔力は無限、身体能力は岩を砕く腕力に100メートルを1秒で駆け抜ける脚力を与えよう!! 魔法はイメージしだいでどんなものでもつかえるぞい!」


 そして俺はまた意識を失った。


──【テンプレNo.5 神からチートな能力を貰う】──


 目が覚めると森だった。

どこを見ても木木木。人の姿はない。


「ここが、異世界か。さて、まずはどうするか……神のやつは無限の魔力をくれると言っていたが……」


──【テンプレNo.6 目が覚めると森の中】──

──【テンプレNo.7 独り言】──


 俺は魔力とやらを感じるために神経を集中させた。

すると、体の中心になにか渦巻くものを感じる。

なるほどこれが魔力か。


「イメージ、イメージ……」


 ためしに火を出してみようと、俺はライターの火をイメージする。

マンガやアニメ、ライトノベルを見ていた俺はイメージだけなら誰にも負けないはずだ。


──【テンプレNo.8 主人公がオタク】──


「ファイア!!」


 ボゥ。


「よしっ! 火が出たぞっ! っておいおい……」


 ライター程度の火は見る見る大きくなっていき、最終的には半径10メートル程度の大きさになっていた。


「どうしよう……よしその辺になげるか。えいっ」


 ドッカーン!!!


ヤバイ! あたり一面が焼け野原だ!

どうしよう、どうしよう……そうだ!


「ウォーター!!!」


すると、まるで津波のような水が火を完全に消し去った。

まぁ、おかげでここら周辺ずぶぬれだけどなっ!


──【テンプレNo.9 魔力制御ができず派手にやらかす】──


「ふぅ、次は身体能力だが……はっ!!」


 ドゴーン!

 

近くの岩を殴ってみるとあっけなく砕けた。

次は思いっきりジャンプしてみた。

すると10メートルくらい跳ぶことができた。


「すげぇ!」


 俺が感動していたその時、遠くから、


「キャー!!」


 という女性の悲鳴が聞こえた。


刹那、俺は走り出していた。





《???SIDE》


 隣国からの帰り道、私の乗った馬車は盗賊に襲われていた。


「へっへっへ、こいつは上玉だぜ!!」

「これだけ別嬪なら、金貨60枚は堅いかもなっ!!」


 盗賊たちがいやな笑みを浮かべる。

すでに何人かの護衛が殺された。

残りは、私と昔から私に使えてくれていた執事だけだ。


「お嬢様!! お逃げくださいっ!!」


「いやよっ!! あなたをおいて逃げることはできないっ!」


 もう、だめなの?

私がそう思っていたときだった。


《SIDE OUT》


──【テンプレNo.10 視点変更】──

──【テンプレNo.11 馬車が盗賊に襲われている】──





 俺が悲鳴のしたほうへ走って行くと、馬車が数人の男たちに襲われていた。

どうやら盗賊のようだ。

転がるいくつかの死体と、追い詰められている、老人と女の子。


「やめろおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」


 俺は後先も考えずに飛び込んだ。


「ファイア!!!」


 俺がそう言うと盗賊の一人が炎に包まれ、悲鳴を上げながら倒れた。

後に残ったのは炭だけ。


 生まれて初めて人を殺した。

しかし、特にそれと言った嫌悪感はなく、俺は冷静に盗賊と対峙していた。

自分が自分ではないかのようなクリアな感覚。

俺は狂っているのだろうか。

……いや、狂っているのはこの世界か。


殺さなければ殺される世界。


覚悟を決めろ!

こいつらを殺す覚悟を!!


──【テンプレNo.12 殺す覚悟】──


「こ、こいつ魔術師だっ!」


「ど、どうすんだよっ!」


「ちっ! 全員でかかれっ!!」


 一人が殺され、混乱しながらもこちらに向かってくる盗賊たち。

遅いっ!


「くらえっ、ミストラルファイア!!」


 ボッボッボボボボボ!!!!!!!


「「「ぐわー、やられたー!!!」」」


 一瞬で残りの盗賊を消し炭にする。


「っと……おい、大丈夫か?」


 なぜか口をあけて固まっている老人と女の子に声をかける。


「……ふぇ? あ、す、すみません! 助けていただいてありがとうございました」


 呆けていた女の子が、はっと我に返り言った。


「いや、たまたま通りかかっただけだ。気にするな」


「そのようなわけにもまいりません、なにかお礼をさせてください」


「そうですぞ。貴方は我々の命の恩人でございます」


 俺としては恩が着せたくて助けたわけじゃないのにな。

……そうだっ!


「それなら、あんたたちの馬車に俺も乗せてもらえないか? 実は俺、この森にいる前の記憶がなくて」


──【テンプレNo.13 記憶喪失をよそおう】──


「それは……お気の毒に……」


「気にしないでいい」


 つーか、すげー罪悪感があるから。


「……わかりました。貴方のことは私たちが責任を持って王都アクアリアまで送り届けさせていただきます」


「ああ、よろしく頼む」


 俺がそう言うと、女の子は「それと」といいおきした後、優雅な動作でお辞儀をして、


「申し遅れました、わたくし王都アクアリア第三王女、アーリア・ルナール・フォン・アクアリアと申します。どうぞアリアとおよび下さい」


 と衝撃的なことを言い放った。


──【テンプレNo.14 実は王女様】──


「あ、ああ、俺は神代龍真。こっちの言い方だと龍真神代になるのかな。俺も龍真でいいよ」


 相手が王女様だということに若干動揺しながらも、にっこりと笑顔を浮かべて言う。


「はぅ……わかりました、リューマ様……」


 あれ、顔が赤いぞ? 俺の笑顔がキモかったのか!?

確かにイケメンではないが、別段不細工というわけではないはずだぞ! ないよな?

やばい、不安になってきた。


──【テンプレNo.15 ニコポ】──

──【テンプレNo.16 鈍感主人公】──


「では、まいりますぞ!」


 そして、執事のそんな声と共に俺の異世界生活は本格的に幕を開けることとなる。

目指すは王都アクアリア。

作者「こんにちわ、作者です! 私からは特に何もないので龍真くんからっ」

龍真「なにもないのかよっ!」

作者「え? んんーーーー、あーーー……あっ!」

龍真「なんだよ?」

作者「んーーーーー……」

龍真「なんもないんかいっ!!」


──【テンプレNo.17 作者と主人公が対談】──

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