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ハーレムなんてそんなにいいもんじゃない!!  作者: 藤原頼義
回想~7日間~
3/9

一日目

「はぁ……はぁ……慎吾、お前、生徒会唯一の男子だろ、ちょっとこっち来い!!」

校門をくぐってすぐ大悟に腕をつかまれ、どこかに連れて行かれそうになる。


「どうしたんだよ、急に……?」

痛い位につかまれた腕を振りほどき、嫌味の一つでも行ってやろうと顔を見ると、その顔はかなり真剣なものだった。


「不良が……、不良が暴れてるんだよ!!」


ふむふむ、不良がねぇ。…で、


「なぜに俺?」


「生徒会を潰す気らしい。だから全員連れてこいだと!!とにかく来てくれ!」

まぁ、とにかく行くしかないようだが……

安全措置は……とってませんよねぇ


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^


「相手は女性、しかも一人だ。なんとか頑張れ!大丈夫、俺らは負けた。…いや女子に手を出すのはどうかと思ってな…」


確かに相手は女性だ。金髪で耳にはピアス。どこかの妹さん(桐乃)を思い出すような風貌だな。


「ふふ、殴ったけどあたらなかったんですよね。っと、あ、包帯どうぞ。税込―――」


戦場で手当をして回る堕天使―――琴美ちゃん、だから怖いよその笑顔…


「あんたと生徒会長で最後のようね。私の服装はこのままよ、いちいちうるさいの!!」


……そんなことで切れてるんすか!


「…大丈夫だ、もう少しで先生が来る。その間暴走しないように注意を引きつけておいてくれ…」


「さぁ、来なさい!!」


…そう言って拳を前に構える姿はまるで鬼のようだった。

しかもその横で僕が怪我をするのをワクワクした様子で見守る堕天使。


…地獄絵図だ…


(いいか、俺の行った通りに言え、慎吾!)


…くそ、わかった!!


アイコンタクトで会話する俺たち。


小さな声で話かけてくる


(…聞いてくれ)


「…聞いてくれ!」

声を張り上げて言う。すると鬼の繰り出した拳が目の前で止まった。

よし、いいぞ!大悟!


(俺は、ずっと前からお前のことが……)


「俺は、ずっと前からお前のことが……!」


先生達の足音が少し遠いが聞こえる気がする。もう少しだ!!

次はなんだ? 大悟!!


(好きだったんだよ!!)


「好きだったんだよ!!」


ん?んん?んんんんんんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


「ちょっと待った、さっきのなし。却下、マジですみません。」


大悟のヤロー、後でたっぷり遊んでやらねば、いやしかし、今は俺に「後」があるかはわからない状態になってしまっている。


みろ!!今も顔を真っ赤にしてワナワナと震えているではないか………マズイ

そして拳をギュッと握って……


「そ、その、別につ、つつ、付き合っても、い、いいぞ…///」


多分その時俺は凄い顔をしていただろう……


「あの……、えっと…なんて?」


…まぁ、聞き間違えという可能性があるからな、いや、聞き間違えだ。

だって不良の彼女って、俺命簡単に捨てる趣味はありませんから…


「だから、お前と結婚してやると言っているのだ!!何度も言わせるな////」


「…はぁ…そうですかって、えええ!結婚!」


あの、貴方、思考回路大丈夫ですか?

俺は現実逃避をするため大悟とアイコンタクトをはじめる。


今日はいい天気だなぁ


(曇りだぞ。)


はは、みんなも元気そうだ


(そこで倒れているが。)


……どうにかしてくれよ!!

衝撃のあまりおかしくなっていた頭を少し落ち着かせて大悟に頼む


(任せとけ)


そう言ってグッと親指を突き出す。


…いや、まだおかしかったようだ、大悟に頼むなんて……



「慎吾にはなぁぁぁ!!彼女がいるんだぞぉぉぉぉ!!!」


「な、なんですと!!!私は、遊びだったんだな……殺す!!」


ふ、やってくれるぜ、お前は……


(気にするな、いつものことだろ?)


…褒めてねぇよ!!確かにいつものことだがな!!


(すまん!)


そう言って走って逃げて行きやがった。あのヤロー後でって

「後」があるのか俺!?


「そうですわよ!慎吾ちゃんは私の彼氏ですわ!!あの時、わ、私を可愛いって//言ってくださったんですもの!!」


…はぁ?

アナタナニイッテンデスカ


って生徒会長!?

いや、多分言いましたけど、お世辞ですよ?こちらも盛大に思考がブッ飛んでいらっしゃるようで…


ふぅ、で、この状況をどうしようか、とりあえず、

逃げる!!


…ことも出来るはずがなくあっけなく捕まる。


「「どっちを選ぶの(ですか)?」」


ここは肉体的被害を考えて謎の不良を……ってナイフ!?生徒会長!!そんなものなんでもってるんすか!!


「ふっ、お困りのようだなぁ、慎吾」


かっこつけてわざわざタキシードとステッキ持ってくるのはいいが、ズボン反対な。


「久しぶりに出会ってみれば…」


いや、さっき会いましたけど?


「またこの僕を必要としているなんて…」


一人称おかしくないか?てか、必要ねぇし


「まぁまぁお二人さんよ、二人とも慎吾の彼女でいいんではないのかい?」


あ?何いってんだ、そんなんd


「慎吾(さん)がいいなら///」


…世の中ってのはわからん


これで一日目は終わった


…らよかったんだけどな!!












不良の女子、ヤンデレな生徒会長、次はどうしよう?

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