束の間の女子旅
ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記。
我が家を出発して数日。
今度は父さんが参戦しての実戦訓練。
俺、アナスタシア、マルス、アレスを中心に繰り広げられる。
マルスは短剣術も仕込まれる。
「マルス!時間が無いんだからな!そんなんじゃ、うちのアナスタシアは守れんぞ!!」
「そんなぁ〜!!」
「ちょっと!父様!!」
ガハハ!と豪快に笑う父さん。
アレスが簡単にあしらわれてる様子を見ると父さんも母さんに負けじと強い。そりゃあの母さんと結婚するんだから母さんより弱かったら…。それはそれで上手くいくのか…?
「ゼニスの父さんやべぇ…」
アレスが肩で息をしている。
「アレス君、力一辺倒で突進するだけじゃ槍術の良さは引き出せないぞ!」
「ダァァーーーーーーー!!」
アレスが聞いた事無い声でもがいてる笑
もはやそこら辺の魔物とか無視してるのは笑える。
まぁ、道中はそんな感じでカロル村に到着。
こっからは二手に別れる。
「では、終わり次第、アルテナに向かわせるわね!」
「アナスタシア、頑張れよ!」
「ありがと、マルスも気をつけてね!」
「イリスも無理はするなよ!」
「ゼニス様もご無事で…」
「では、我々は王宮に向かおう!」
俺達男性陣+サーシャはオルフェリア経由でアルテナへ一足先に向かった。
「では、私達もセレーネ神殿に向かいましょう。あっちでマイアも待ってるわ。」
女性陣はセレーネ神殿へと向かった。
「母様、この間マイア叔母様からちょっと聞いたんだけど、なぜ母様は神官にならなかったのですか?水の加護の力は母様が1番だったって言ってましたけど…」
「うーん。神殿にずっといるのって母さんの性に合わなかったのよ笑 あとはお父さんと結婚したっていうのも大きいわね。」
「向き不向きの問題だったんですね…笑」
「ほら、セレーネ神ってやたらと純潔じゃない?ちょっと堅苦しくて…笑」
「やはり向いてませんね。」
「それを言ったらアナスタシアだってもう純潔とは…」
「!!私はまだ何もしていません!!」
「あら?そうなの?」
「まだ15歳です!!」
「あらあら…」
「イリス様ー!!」
「まぁ…笑」
「キスくらいまでならセレーネ神も許してくれるわよ♪」
「そういう問題⁈」
「良かったね、アナスタシア!」
「良いのか悪いのか…?」
「たまには女同士ってのも良いわね♪」
神殿に到着するとマイア神官長が出迎えてくれた。
「久しぶりね、マイア。」
「姉さんも元気そうね。」
「急なお願いを聞いてくれてありがとう。セレーネの試練はいけそう?」
「そうね。久しく無かった事だから断言は出来ないけれど、準備はしといたわ。」
「マイア叔母様、私の我儘を聞いて下さり、ありがとうございます。」
「良いのよ。でもあなたがフリューゼルをね…」
「はい。どうしても手に入れておきたいのです。」
「あれはオルフェリア王も手に出来なかったものよ。」
「覚悟の上です。」
「あなた程の水の加護持ちだったらひょっとしたら…」
「そうね。純粋に加護の力だけで言ったらアナスタシアは申し分ないわ。あとはセレーネ神の御心次第…って感じね。」
「本当に惜しいわ…ここを任せられたのに…。」
「すみません…」
「良いのよ!それにイリスも久しぶりね!」
「はい!ご無沙汰しております。」
「イリスはなぜ神殿に?」
「はい。私も神官としてマイア様に鍛錬して頂きたくて参りました。」
「あら。そういう事ね。もちろん私で良ければ手を貸すわ!」
「試練にはこの4人で挑みましょう。」
「わかったわ。まずは沐浴が必要ね。一応しきたりで清浄な衣を着用する必要があるから沐浴後はそちらに着替えてもらうわ。装備は武器だけ。」
「ではよろしくお願いします。」
こうしてマイア神官長を加えた女性陣は沐浴をして準備に取り掛かった。
「イリスの進捗はどんな感じかしら?」
マイア神官長がイリスに質問する。
「今は回復系統がヒール、キュアヒール、パラヒール、エリアヒール。補助魔法が身体強化のリフレクション、マジックガード、マジックガードに水属性を付与したウォータープルーフです。あとは神聖魔法のホーリーとセイクリッドレインです。」
「神官としての基本魔法はほとんどマスターしてるのね。素晴らしいわ!私は神聖魔法は教えられないけど、マジックガードに水属性が付与出来たなら神聖魔法の一つでマジックガードの上位互換に当たるルミナスカーテンあたりは出来そうね。あとは私が教えられるのはバインドチェーンとかかしら。」
「戦闘になると私は何も出来ないのがもどかしかったので…少しでも役に立つ何かがあればって…」
「では試練の間に行く前に、先に洗礼の間でイリスにバインドとマジックガードの強化版のマジックウォールの受け渡しをしましょう。」
「ありがとうございます!」
「ベルとアナスタシアはゆっくりしてて。」
「わかったわ。」
一足先に沐浴を終えたイリスとマイア神官長は洗礼の間に向かい、洗礼の水晶を使って魔法の受け渡しを行った。
「使える魔法はこの水晶を介して覚える事が出来るわ。これでダメだったら魔導書を使えば覚えられるから安心して!ただイリスのレベル感だったら問題無いと思うんだけど…」
「やってみます!」
先にマイア神官長が水晶に手をかざしてバインドの術式とマジックウォールの術式を水晶に送る。
そこから今度はイリスが水晶に手をかざして術式を受け取る。
「うん。やっぱり大丈夫みたいね!これでバインドとマジックウォールの魔法は身についたはずよ。あとは実戦で使って行きましょう。」
「ありがとうございます!」
「ルミナスカーテンの魔法は理論的にはマジックウォールに神聖魔法付与って事だと思うから、ウォータープルーフと感覚は似ているはず。マジックウォールが習得出来たなら感覚的には近いはず…」
「なるほど…。イメージが出来たら術式の構成を変化させればいけるかもしれないですね。」
「魔導書があれば楽なんだけどね笑」
「はい笑」
「では一旦姉様達と合流しましょうか。」
「はい!ありがとうございました。」




