新たな杖
ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記。
イリスの打ち合わせが一応目処が立ち?アレスやサーシャも戻って来た。
「どう?イリス終わった?」
「うん。ちょうど終わったとこ!」
「夜まで何しよっか?」
「そうね…あ、その首飾り素敵!サーシャにぴったりだね!」
「あ…ありがと…」
「ん?どうかしたの?」
「アレスが買ってくれて…」
「俺達付き合う事になった。」
「え!いつの間に!!」
「さっき」
「えぇぇぇ!」
イリスはいつもの落ち着いた感じでは無く、心底驚いている。
と言うか、俺もびっくり。
「ついに…素直になったのね…」
「まぁ…そういう事なの笑」
「おめでとう!」
「ありがとー!」
「あ、サーシャ様!」
「はい?」
奥からリシュエルさんがやってくる。
「サーシャ様の杖についてなのですが、ヘリオス神殿に行かれた時のついでにヘリオス火山の聖火を汲んできたら良いかと思います。素材は見繕ってお渡ししておきますのでドワーフの方に器を作って頂ければ、最後にこちらで加護付与は完成させます。」
「ありがとうございます。チャレンジしてみます!」
「準備は捗ってるかしら?」
母さんがやってきた。
「順調だよ!」
多分リシュエルさんが1番絶好調だけど。
「イリスにちょっと話があって。」
「ベルナデッタ様、何でしょうか?」
「そろそろ私のあげた杖は卒業した方が良いんじゃないかしら?って思ってね。」
「私はこの杖がとても気に入ってるので…」
「大切にしてくれるのは勿論嬉しいのよ?でも今のイリスの能力に見合わないと思うの。その杖は水の加護がついているけど、あなたはもう神聖魔法を使えるようになったのだから自分に合う杖を選ばないとダメよ?」
「でも…」
「そう言うと思ったから来たの笑 私と一緒に杖を選びましょう!」
「ベルナデッタ様…」
「また思い出は更新していけば良いのよ!」
「ありがとうございます。」
「とゆう事で、リシュエル様、ご案内頼めるかしら?」
「はい。では参りましょう。」
また宝物庫へと戻る。
多分リシュエルさんはイリスのローブと髪飾り製作に夢中になって忘れてたんだろうな…。
「リシュエル様、この子に合いそうな杖はどれかしら?」
「そうですね…。こちらのニルヴァーナ、アスクレピオスの杖…あと変わり種だとヘブンズキーですかね。」
「イリス、どう?」
「触ってみても良いですか?」
「もちろんです。」
一つ一つ確認するように触っていくイリス。
「ヘブンズキーはなんで変わり種なのかしら?」
「こちらはいまいち分からないのです。神聖魔法の加護がずば抜けて1番強いのはこのヘブンズキーです。でもそれ以外が…なんと言いますか、ポンコツなのです。」
「ポンコツ…」
「他の性能としては並以下。ステータス上昇効果もあまり無く、そもそも神聖魔法を扱える方も限られるので使い手もいなかったという代物です。」
ヘブンズキーと呼ばれた杖は天国の鍵という名の通り、純白の杖で先端は何かを守るように天使の羽が幾重にも折り重なって覆われている形になっている。
イリスがヘブンズキーに触れた瞬間…
ドクン!
「あっ…」
イリスの鼓動が強くなった。
「イリス!あなたの首飾り!」
「え?…」
イリスのアミュレットが光っている。
「お母…様…?」
「それは…?」
「お母様の形見のアミュレットです。」
「なぜその形見のアミュレットとヘブンズキーが共鳴してるの…?」
「私にもさっぱりです。こんな事は初めてです…」
「でもきっと意味があるのね。」
「私もきっとお母様が選んでくれたんだと思います。私に必要な杖を。」
「じゃあこれで決まりね?」
「はい。私、これにします!」
いつの間にか光も収まり、なんの変哲もない杖とアミュレットに戻っていた。
「私の出番はなかったわね笑」
「ベルナデッタ様…。そんな事はありません!ベルナデッタ様はいつも私の背中を押してくれます!」
「ふふふ。嬉しいわね。では私は族長の家に戻るわね!」
「はい。では私も作業があるので、皆さんも夜まで御自由にお過ごしください」
こうして俺達は夜の宴まで自由な時間を過ごした。




