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お買い物!

ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記ファンタジー

出発前日。俺達4人は宿のロビーに集まっていた。

「いよいよ明日が出発日だ。今日は全員で買い出しに行きたいと思っているがどうだ?」

「私は賛成です。重複して買ってしまうと無駄になってしまいますし。荷物も多いと男性陣がいてくれた方が助かります」

「俺はまだいまいち土地勘が無いからついて行きます!」

「私も賛成です。」

「じゃあ決まりだな!俺は工房に注文している盾を取りに行って鎧も新調したいんだけど、良いかな?」

「私も装備の見直しをしたいので問題ありません。」

「俺も買えそうなのがあれば!」

「私は急いで新調する物は無いですが、ご一緒します」

「じゃあとりあえず工房から行こう!」

俺達は工房から向かう事にした。


「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」

「盾は出来てますか?」

「はい。こちらご確認ください!」

取り出された盾は50㎝ほどの前面がミズガルドの青い鱗が敷き詰められていて金色の枠の中に収められている。

「思っていたより軽いな…」

「はい。片手で扱えるように軽量化しております。ミズガルドの鱗の特性として炎耐性と毒耐性が付与されております。」

「良い出来だな…」

「ありがとうございます!他にお求めはございますか?」

「鎧も新調したいのだが…」

「私も鎧を見たいです。」

「俺も!」

「承知致しました。どのような物がよろしいでしょうか?」

「俺は予算が金貨1000以下の物で頼む」

「私は動きやすい物を」

「俺はプレートタイプの物があれば!」

「それでしたら…お一人様ずつ御紹介させて頂きます」

「ゼニス様でしたらこちらになります。」

5〜6個の候補を出してもらって選んでいく。

「リーズナブルな物から金貨500枚の黒鉄の鎧、金貨700枚の白金の鎧、金貨1000枚でミスリルの素材になります。」

「なるほど…」

「あとはこちらの星屑の鎧は金貨800枚となります。個人的にはこちらがおすすめですね。」

「これはどういった効果が?」

「この鎧はベースが白金で出来ていまして、隕鉄を混ぜて作った物なので隕鉄のみで作られた物よりも値段が抑えられています。耐久面も白金の鎧よりも高く、掘り出し物かと。魔法耐性となると流石にミスリル製の物に比べると少し落ちてはしまいますが…」

「ではこの星屑の鎧にします」

「ありがとうございます!ゼニス様は先日のお品物と合わせてこちらの金額となります。」

鎧 金貨800枚

盾 金貨500枚

髪飾り 金貨300枚 

値引き 金貨100枚 合計金貨1500枚

く…報酬金が全て飛んでいった…泣

まぁ、それでも良い買い物ではあるな!

「これで頼む。」

「ありがとうございます。お次はアナスタシア様ですね。」

「よろしくお願いします。」

「アナスタシア様には軽装鎧でございますね?御予算の方はいかがなさいましょう?」

「私も金貨1000枚前後でお願いします。」

「承知致しました。まずこちらもリーズナブルな物から金貨400枚の黒鉄、金貨600枚の白金、金貨900枚でミスリルの素材になります。他におすすめさせて頂きたいのは金貨1000枚のワルキューレメイルです。こちらはミスリルをベースに作られていて軽さ、耐久面はもとより魔法耐性効果も高く、精神異常耐性もついていて申し分無い性能となっております。もう一つはワルキューレメイルよりは性能は少し落ちますが、その代わり魔法耐性がより高く、より軽量化に特化したものがこちらの水鳥のメイルでございます。こちらには毒耐性と火属性耐性が付与されておりまして、金貨750枚になります。」

「この水鳥のメイルの耐久値はどれくらいでしょうか?」

「こちらのベースが白金になりますので耐久値は悪くありません。」

「私には水鳥のメイルの方が合ってる気がします。こちらでお願いします」

「承知致しました。レオンハート家の皆様にはいつも御贔屓頂いていますのでキリ良く金貨700枚で御用意させて頂きます!」

「ありがとうございます。」

「最後は俺ですね!」

「お待たせ致しました。プレートタイプはこちらになります。予算はいかがしましょう?鎧類に比べてはお求めやすくはなっております。」

「うーん…500前後ですかね…」

「そんなんで良いのか?」

「まぁ…貯金にも回したいですから…」

「マルスは以外と堅実派なんだな…笑」

「承知致しました。まず先程と一緒でリーズナブルな物から黒鉄は金貨300枚、白金が金貨500枚、ミスリルが金貨800枚なります。」

「俺は白金かなー」

「あとは狩人やアーチャー、斥候の方がよくお求めになられるのはマントですね。」

「マント…」

「はい。やはり身軽さを重要視されるので、鎧タイプに比べて防御面はどうしても手薄になります。その防御面を補う役割を果たすのがマントですね。珍しい物になるとステルスの効果が付与されていたり、特定の攻撃を無効化したりするものもあります。」

「へぇ…」

「マルス、マントも見せてもらったらどうだ?」

「自分には贅沢品ですよ…」

「見るだけはタダだろ!マントも見せてくれないか?」

「承知致しました。」

「ゼニス様ぁ…泣」

「今、当店でお出し出来るのはフェンリルのマント、宵闇の外套、翡翠のマントの3種ですね。

フェンリルのマントはあらゆる状態異常を防ぐ事が出来ると言われる商品で金貨1000枚。宵闇の外套はステルス効果が付与されていて特に夜間の効果は絶大とされています。こちらは金貨900枚」

「ゼニス様…鎧ばりに高いです…」

「こちらの翡翠のマントは別名カワセミのマントとも呼ばれる事もあり、ちょっと効果は特殊なんです。」

「特殊と言うと?」

「はい。こちらのマントには浮遊効果が付与されておりまして、10秒間宙に浮く事が出来るんです。使用方法としては単純に浮く事も出来ますし、例えば高所から飛び降りた際にタイミングを合わせれば着地の衝撃を無力化する事も出来ますね。」

「へー。なんか面白いですね!」

「これはおいくらですか?」

「はい。こちらは定価で金貨500枚なのですが、買い手がなかなか…買って頂けるのであれば金貨350枚に致します!」

「在庫処分品って事ですよね?でしたらもうひと声。」

「アナスタシアが値切ってる!!」

「ははは…お嬢様には敵いませんね。金貨300枚に致しましょう!」

「ありがとうございます。どうしましょう?」

「どっちかだよなぁ〜」

「どっちか買ってあげたいけど俺は全部使い果たしてしまった…」

「良いんですよ!そんな!」

「じゃあ私がマルスのマント買います!」

「え!イリス⁈」

「私、皆さんと違って装備を新調しなくても良いので頂いたお金もまだ使ってないから…」

「いやいやいや!いつか使うだろ!金はいくらあっても良いんだし!」

「これから長旅になりそうだし、それにせっかくアナスタシアが頑張って交渉してくれたんだから!」

「イリス様…」

「では白金のプレートと翡翠のマントの2点お買い上げでよろしいですか?」

「はい。お願いします!」

「イリス…ありがとな!」

「幼馴染だもの!」

「心の友よ…泣」

マルスは大袈裟な泣き真似をしている笑

「よし、だいたい装備は揃ったかな?イリスは本当に何も要らないか?」

「はい。充分揃えて頂いてます!」

「店主、お世話になりました。」

「また王都にお越しの際には御贔屓に…。お父様にもよろしくお伝えください。」

「伝えておきます。では失礼致します。」

俺達は工房を出た。

「あとは細かい買い物だな!」

「ですね。」

諸々の買い出しが終わった頃には良い具合に腹が減ってきた。

「そろそろ夕飯にするか!」

「待ってました!」

「お店はどこにしますか?」

「鳴銘亭に1票!」

「マルスはあそこが気に入ったのか?」

「はい!決起集会にぴったりじゃないですか⁈」

「私ももう一度行きたいです」

「アナスタシアはどうだ?」

「有り寄りの有りです。」

「じゃあ決まりだな!」

腹が減った俺達は足早に2度目の鳴銘亭に向かった。

席について料理を頼んで数分…

「エール2つにミックスジュース2つね!」

今日だけは…とゆう事で俺とマルスはアルコールを頂く。

「では、明日からの任務成功を祈って…乾杯!」

「「「乾杯!!」」」

ふーーっ。久々のエールは美味い!!

「食べながらで良いからアルテナに着いての流れを確認しとこう。まず船で港町リンドポートまで向かう。船で3日ってとこかな?そこから陸路に変えてアルテナまではさらに2〜3日…ってとこか。」

「皆さん、アルテナについてはどれくらい知ってますか?」

「火の加護地域で年中温暖な地域で魔法文明が盛んな国…でしょうか?」

「アルテナ魔法学院も有名だよな。」

「あとは火山口や鉱山もある事から鍛治稼業も盛んな地域だよな。」

「そうです。だいたいは合ってますね。もう少し掘り下げていきましょう。アルテナはご存知のとおり、魔法国家です。すなわち魔法絶対主義なんです。」

「魔法絶対主義?」

「そうです。魔導士としての能力で優劣が決まるんです。」

「へぇ〜」

「現在アルテナ国王は初代アルテナ国王フリージア家の直系。アルテナ国王には3人の子供がいて王位継承権一位は第一王子のアデル殿下。第二王子のアーサー殿下はアルテナの精鋭魔導士団、レッドクリムゾンの師団長をされていますね。そして末娘で第一王女のサーシャ様。サーシャ様は魔法学院に在学中ですね。アルテナではフリージア家を筆頭に魔法に優れた人材が多いのが特徴です。」

「今回の依頼は第一王子のアデル殿下に黒の魔石を渡す事が目的だ。既にオルフェリア国王陛下からは書状が送られてる手筈となっているはず。ひとまず俺達の役目はそこまでだ。」

「まずはアルテナに着いてから…ですね。」

「ゼニス様、その後って少し時間はありますかね?」

「ん?どこか行きたい所でもあるのか?」

「いや、実は…」

マルスはドワーフの酒場であった話しをした。

「なるほど…任務中だから任務が終われば速やかにオルフェリアに戻って来ないといけないんだが…魔石を渡して分析結果が出るまでそのままアルテナに留まる必要があれば行けるかもな。」

「わかりました!」

「なんにせよ、あちらの判断によるから約束はまだ出来ないが考えておこう。」

「ありがとうございます!」

「マルスは昔から面倒見が良いわね。そこがマルスの良い所だけど。」

「それは褒めてるのか…?」

「俺もマルスのそうゆう所、良い所だと思うぞ。」

「なんか照れますね…」

「じゃあそろそろお開きにして、明日に備えよう!」

「「はい!」」

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