王都の休日
ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記。
俺はイリスの部屋のドアをノックする。
「はい」
「ゼニス様!おはようございます」
「イリス、おはよう。今日の予定は決めているかい?」
「特に決めてはいないですが…冒険者ギルドに行ってギルドカードの発行と口座開設の手続きに行こうと思ってました。」
「そうか!神官は教会登録だからギルドの銀行使うためには冒険者登録を別途しないといけないのか。」
「はい。それと時間があれば教会に行って新しい魔法の習得が出来ればと思っています。」
「なら俺が案内しても良いかな?用事が終わったら、王都を少し散策でもしないか?」
「はい!嬉しいです」
「じゃあ準備が出来たら行こうか!」
「はい。少しお待ちください」
そう言ってイリスは荷物をまとめる。
「その首飾りは?」
「あ、これは母の形見なんです。クロード神父様に母が私を預けた時に一緒に…。母との唯一の繋がりで私の御守りです」
「そうか…イリスは母親の事は知らないのか?」
「はい…神父様も母の事は何も仰らないので…。ただとても気高く優しい人だったと。私の事をとても愛していたと聞かされただけです。」
「イリスの母君に俺も会ってみたかったな。」
「出来るなら私も会いたいです…。きっとゼニス様との出逢いも喜んでくださると思います」
「母君の分も俺がイリスを護るからな…」
「ありがとうございます。ゼニス様、準備出来ました!行きましょう!」
「そうだな!」
俺達は冒険者ギルドに向かって歩きだした。
「髪飾り、早速着けてくれてるんだな!」
「はい!私の宝物です!」
「やはりイリスの髪に紫の水晶がよく似合っている」
「嬉しいです…私、初めて男性から贈り物を頂きました」
「そうなのか?俺も初めて女の子に贈り物をしたよ」
「お互い初めてですね!」
2人で顔を見合わせて笑う。
そうこうしてる間に冒険者ギルドに到着した。
やはり王都の冒険者ギルドだけあってこちらも規模がでかい。
今日も沢山の冒険者で賑わっている。
人混みをかき分けてギルドの受付に行く。
「本日はどのような御用件でしょうか?」
「こちらの女性の冒険者登録と口座開設をお願いしたい。」
「神官登録の方ですね。こちらの用紙に御記入お願いします。」
イリスは書類に記入して職員に提出する。
「はい。不備はありませんね。カード発行の手続きをしますのでギルド内でお待ちください」
「よろしくお願いします。」
「相変わらずここのギルドは賑やかだな」
「すごい人ですね…」
「世界中から集まってくるからな。」
「冒険者ギルドではどのような事が出来るのですか?」
「ギルドでは主に依頼を受けたり依頼の報酬を受け取ったりするのが主な利用だな。その他にも宿の斡旋とかドロップ品の換金、冒険者の情報交換の場だったり…」
「知らなかったです。ヴェルドラには冒険者ギルドが無いので…」
「そうなのか?マルスはどこの冒険者ギルドで登録したんだろう?」
「恐らくレガリアの街のギルドだったと思います。」
「西の国境沿いか…結構遠い所まで行ってるんだな…」
「そうですね。先日、マルスが遅れて合流したのはリーデルに行ってたからなんです。」
「なるほどな。道草食ってた訳じゃなかったんだな笑」
「はい。笑」
「イリス様、お待たせ致しました。」
話している間に登録が終わったようだ。
「こちらがイリス様の冒険者カードとなります。こちらでは登録ギルド、職業、レベルの確認等が出来ます。合わせて身分証、口座カードの役割も兼ねてますので無くさないように気をつけてください。万一、紛失の際は再発行手数料として金貨20枚かかります。以上で簡単なご説明となりますが、ご質問等はありますか?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございました。」
「ではこれからの冒険の前途に女神の加護があらん事を…」
「無事、ギルドカードの発行も終わったな。次は教会だな!」
「はい。お付き合いさせてしまってすみません…」
「良いんだ!どうせ1人でやる事もなかったし笑」
「ありがとうございます」
俺達はギルドを出て教会へ向かった。




