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Shall we dance?

ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記ファンタジー

アナスタシアは2人を見送りグラスに口をつける。

(兄様もやっと彼女が出来たのね…イリス様だったら私も大歓迎!お似合いのお2人だわ…)

(私もいつか夢中になれるような恋をする時が来るのかしら…)

そんな事を考えながらぼーっとしていると1人の貴族らしき男が話しかけてきた。

「これはこれは。そちらに居られる美しい貴婦人はレオンハート家のご令嬢、アナスタシア様ではございませんか。」

「失礼ですがどちらの…」

「失礼。私はスペンサー侯爵の次男、ヘルマンと申します。以後お見知り置きを」

(スペンサー家といえば当家を含めた五大侯爵家の1つね。確か父君は大臣だったわね)

「ヘルマン様。失礼致しました。何分、まだ社交界に出て日が浅いもので…」

「構わないさ。これからお互いの事を知っていけば良い。今晩は私と過ごしませんか?」

「今日は兄や両親と過ごしているので御遠慮させて頂きますわ」

「何を堅苦しい事を。今晩は建国祭ですよ?少しくらいハメを外しても咎める事はしない。」

「いえ…私は約束があるので…」

「スペンサー侯爵家の私よりも優先すべき約束なんて事があるのかな?」


その頃…

「どれも美味いなぁ!ここは天国か?」

片っ端から料理を手に満足気なマルス。

「お!ゼニス様!イリス!」

「お!マルス。相変わらずの食いっぷりだな笑」

「はい!どれも美味いです!」

「マルス…そんなにがっついたらお行儀が悪いわよ…」

「それも一理あるな笑 こういう場では料理は少量ずつ取って色んな種類を食べるんだぞ!」

「物足りなくないですか?」

「それが社交マナーだからな」

「はーい」

「ところでマルス、俺らも少し料理を頂くからアナスタシアの所に行ってくれないか?」

「了解です!」

そうゼニスに言われてアナスタシアを探す。

するとアナスタシアが貴族らしき男と話しているのが見えた。

「ん?知り合いか?」

近くに行ってみると何やらアナスタシアは嫌がっている様子だ。

「ナンパか?」


「何を堅苦しい事を。今晩は建国祭ですよ?少しくらいハメを外しても咎める事は誰もしない。」

「いえ…私は約束があるので…」

「スペンサー侯爵家の私よりも優先すべき約束なんて事があるのかな?」


マルスは料理をテーブルに置くと、テーブルに飾ってあった一輪の黄色い花を手に取った。


「失礼。彼女は私と先約があるので」

マルスはそう言ってアナスタシアの髪に先程手にした黄色いデイジーの花を挿した。

「ちっ、男がいるならそうと言えば良いものを…」

ヘルマンは悪態を吐きながら去っていった。

「マルス様!」

「大丈夫かい?なんか嫌がってるように見えたから。」

「あ…ありがとうございます」

「今日のアナスタシアは一段と可愛いから男達もほっとけないんだろうなー。今日は1人にさせると危ないな!」

「からかわないでください!」

「ごめんごめん。でもその花があれば悪い虫も寄ってこないだろ?」

アナスタシアは髪に挿さった花を撫で、顔を赤くする

「今日の俺はアナスタシア姫の騎士だからな!」

マルスはアナスタシアに向けてニカっと笑う。

アナスタシアの胸に何かが刺さった音がした…


その頃、俺はアナスタシアが絡まれている事は梅雨知らず、イリスと舞踏会の雰囲気を楽しんでいた。

「イリス、疲れてないか?」

「はい。大丈夫です。」

「ちょっと外の空気でも当たりにいこうか?」

「はい。」

俺達は中庭に出て少し歩く。

「ゼニス様、今日は星が綺麗ですね」

「そうだな。最近バタバタしてたからゆっくり空を見上げるって事も無かったな…」

「ヴェルドラでは何もないので星がもっと綺麗ですよ!」

「一度ヴェルドラの星も見てみたいな!イリスの育った場所を俺も知りたい」

「落ち着いたら一緒に行きましょう。養父さんにもゼニス様の事、紹介したいです」

「俺も是非お会いしたいな。」

「約束ですよ?」

「あぁ、約束だ!」

月夜に照らされたイリスはまさに月の女神のようにキラキラと輝いていた。

この時間が一生続けば良いのに…と思うくらい。

「そろそろ冷えてきたな。中に戻ろうか?」

「はい。アナスタシアも待ちわびてるかもしれないですね」


会場に戻るとアナスタシアとマルスが座っているのが見えた。

「舞踏会は楽しんでるか?」

「はい…」

「ん?どうかしたのか?」

「アナスタシアが変な男に絡まれてたんで」

「どこのどいつだ…」

「スペンサー侯爵家のヘルマン様です」

「あぁ…あの貧弱な男か」

「はい!弱そうな奴でした!」

「で、何かされたのか?」

「いえ、しつこく誘われてたところをマルス様が助けてくれました」

「マルスも良いところあるのね!」

「失礼だな!今日はアナスタシアの騎士だからな!」

「マルスはもうレオンハートの騎士だからな!」

「アナスタシア、大丈夫?」

「はい。マルス様が来なければ斬っていたかもしれません」

(やはりアナスタシアを怒らせてはいけない)

この時、皆の心は一緒だった…。


「みんなお揃いね。ごきげんよう」

「楽しんでいるか?」


「母さん」「父様」

「アナスタシア綺麗よ。そのドレス、あなたにとても似合ってるわ。イリスも素敵ね!会場の視線を独り占めしてるみたいよ」

「母様ありがとうございます」

「ベルナデッタ様、ありがとうございます」

「アルテナ行きの件だが、陛下が航行証を発行してくださるとの事だから海路で行くといい。」

「ありがとうございます。」

「船に乗るんですか⁈」

「そうなるな。マルスは船は初めてか?」

「はい。初めてです!」

「そうか!船は気持ち良いぞ!」

「楽しみです!」

「3日後の昼の船を手配しているからな。」

「そして今回の遠征のシスター帯同にはマイア神官長の推薦でイリスが同行する事に決まったわ。だからこの4人で行ってちょうだい。」

「承知致しました。謹んでお受け致します。」

「では父さん達は明日領地に帰るから見送りは出来ないが、しっかり準備して行くように。」

「くれぐれも気をつけて。全員無事に帰って来るのよ。」

「はい。父さん達もお気をつけて」

「今夜は楽しんでね。」

そう告げて両親は一足先に王宮から出ていった。

「俺らもそろそろ帰ろうか」

「そうですね」

「満腹!!」

「明日はどうしましょう?」

「そうだな…明日は各自一日自由時間にしようか?」

「あ、それは良いですね。」

「各々やりたい事もあるだろうし、自由に過ごそう!」

「よっしゃー!無限に寝るぞー!!」

「マルス…次にいつ王都に来れるか分からないのに良いの?」

「んー。起きてから考えるかなー?」

「マルスらしくて良いんじゃないか?」

「では明日は自由行動とゆう事で。皆さんおやすみなさい。」

「おやすみなさい」

各自、自分の部屋に帰っていった。


アナスタシアはベッドに腰掛け、今日の出来事を振り返りながらマルスから貰ったデイジーの花を見つめていた。


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