近況報告でもしませんか?
ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記。
宿に戻ると男性陣は既に戻っていた。
「すいません、お待たせしてしまいましたか?」
イリスが申し訳無さそうに頭を下げる。
「いや、俺らもついさっき戻ってきたばかりだよ」
「兄様達は用事は終わりましたか?」
「あぁ。そっちも済んだのか?」
「はい。もう…それは…」
「ん?何だ?」
「これは私達の秘密です!ね?イリス様?」
「はい笑」
「何だ何だ?」
「兄様には内緒です。ところでこれからどちらに行きましょう?」
「腹減ったーーー」
マルスがぐったりしている。
「銘鳴亭なんてどうだ?」
「良いですね!私もあのお店好きです」
「どんな所ですか?」
「冒険者御用達の料理屋で色んな料理が食べれるんだ」
「うぉぉぉ!」
「マルスが待ちきれないようだから早速行くか!」
俺達は宿から歩いて5分程の店にやってきた。
『鳴銘亭』
世界各国の冒険者が集まるカジュアルな人気店。ここはいつも混んでるなー。
なんて言ってもここの名物料理、仔羊の丸ごと香草グリルが絶品だ。
「いらっしゃい!」
「4人だ。入れるか?」
「奥のテーブルを使ってくれ!」
「ありがとう。」
俺らは奥のテーブルに案内されて席に着く。
「混んでますねー!」
「ここは料理も美味いのはもちろんなんだけど、冒険者の憩いの場でもあるんだよ」
「それに建国祭もあっていつもより多いですね」
「何頼まれますか?」
イリスがメニューを広げてくれる。
「やっぱり仔羊のグリルはマストだよな!」
「そうですね!お2人は何か食べたい物はありますか?」
「ゼニス様のおすすめで!」
「私は皆さんにお任せします。」
「じゃあ適当に頼むか。」
「飲み物はどうしますか?」
「俺、エール!」
「おいおい、マルスはまだ未成年だろ?それに明日は謁見だぞ?二日酔いでなんて行ったら摘み出されるぞ?」
「たった1年の差で飲めないなんて…くっ!」
「ではみんなオルフェリア名物・葡萄のミックスジュースで良いかしら?」
「美味しそうです!」
「オルフェリアは葡萄の名産地でもあるのでおすすめです!葡萄と白葡萄のミックスなんですよ」
「よし、決まりだな!すいませーん!」
注文をしてほどなくして料理が運ばれてくる。
「では、改めて再会を祝して乾杯!」
「「乾杯!」」
マルスは早速料理にがっつく。
「うまぁーー!!」
「これも美味い!」
「え?何これ、美味すぎ!」
どれを食べても美味いらしい笑
「おかわりも頼んでいいぞ笑」
「ありがとうございます!!すいませーんライスおかわりください!」
「よく食うなー笑」
「マルスは昔から大食いなんです笑」
「なんか圧倒されますね」
「むしろ清々しいな笑」
「でもここのお料理、本当に美味しいです!」
「俺のお気に入りなんだ!」
「ゼニス様のお気に入りのお店…」
「ところで2人はあれからどうしてたんだ?」
「あ…はい!あれからヴェルドラに帰って神父様に一連の事を報告しました。」
「クロード様には心配掛けてしまったな」
「はい。ただ何か考え込んでいたような感じでした。」
「俺はヴェルドラの魔物退治と場所の護衛バイトしてました!あとは孤児院の世話ですね。」
「なるほど。王都に来る事は神父様の許可はもらってきたのか?」
「はい!ゼニス様と旅をするって言ってきました!」
「おいおい、俺は今のところ旅の予定は無いぞ?」
「そうなんですか⁉︎」
ガッくし肩を落とすマルス。
「イリス様はどうなされるのですか?」
「はい。私はセレーネ神殿にしばらくお世話になろうかと思っています。神官としての修練を積みたいと思っていて、養父様に相談したところ、セレーネ神殿であれば安全だろうと仰って…」
「それではいつでも会えるようになりますね!!」
「はい!セレーネ神殿であればレオンハート家の皆さんのお役に立てる事もあるかと思いますし。」
「それは良かった!何かあればすぐに俺も駆けつけられる」
「ありがとうございます。」
「何かあれば…ねぇ…」
「ゴホン!マルスは…ひとまず保留だな。」
「はい…泣」
その後、お互いの近況報告なんかをしながら楽しい夜を過ごして宿へと帰った。
「じゃあ明日の朝に王城からの迎えが来る事になっているからな。」
「はい。ではおやすみなさい」
「「おやすみなさい」」




