工房へ行こう!
ごく普通の領主の家系に生まれた魔力0の騎士ゼニス。魔力が使えない分、剣術に全振りした剣術馬鹿の普通?の騎士がひょんな事から助けた少女との運命の出逢いから様々な仲間と出逢い、世界を救うまでの幻想記。
えっと…確か工房はこっちの方に…」
俺とマルスは工房に向かっていた。
「ゼニス様!あれは何ですか⁈」
「あれはルールー鳥のフライドチキンと王都名物フロッグ饅頭だな」
「美味そう…」
「食うか?」
「はい!」
「すいません、フライドチキンとフロッグ饅頭2つ」
「あいよ!全部で銀貨5枚だよ!」
「ありがとう。ほら。熱いから気をつけろよ?」
「ありがとうございます!ゼニス様…美味しくて惚れそう」
「美味いのか惚れるのかどっちか分からんな笑」
「王都最高です!」
「まだ屋台の飯だけだぞ?笑」
そうこうしてる間に目的の工房に到着。
祖父の代から懇意にしている歴史ある工房だ。
「こんにちは」
「お久しぶりですね。ゼニス坊ちゃま。お父上はお元気ですか?」
「坊ちゃんはやめてください。もう18になるんですから笑」
「失礼致しました。立派になられて…」
「パウロさんもお元気そうで何よりです」
「今日はどのような御用件で?」
「これで盾か鎧が作れるか相談に来ました」
カウンターに先日届いたミズガルドの鱗を並べる。
「これは…ミズガルドの鱗ですか…。珍しい素材ですね。」
「はい。これで何か作れるか?」
「この量だと鎧を作るには少し足りないのですが、盾であれば問題無く作れると思います。
それに鎧にすると少し重くなるので盾の方がおすすめですね」
「分かった。ではこれで盾を作ってもらえますか?」
「承知致しました。出来次第ご連絡させて頂きますね。」
「それと…これで何か作りたいのだが…」
月虹石も取り出して渡す。
「ほぉ…これも見事な月虹石ですね。ここまで純度の高い月虹石はなかなかお目にかかれない」
「その…女性への贈り物なんだが…」
「坊ちゃんも年頃になりましたね…」
「だから坊ちゃんはやめてくれ」
「そうですね…。それならアクセサリーなんてどうでしょう?」
「そうだな…」
「もしお悩みでしたら髪飾りなんかはいかがでしょう?指輪などは関係性によっては重く捉えられる節もありますが…。それにブルーム祭りでは男性が女性に花輪を送る伝統があるんですよ。建国祭の良い記念にもなりますよ。」
「そうだな…。では髪飾りを一つ頼む。」
「デザインはどうされましょう?」
「彼女の髪は銀色で月のように綺麗なんだ。」
「承知致しました。期待に応えられるようお作り致しますね。こちらも出来次第の御連絡でよろしいですか?」
「出来ればこちらを先に頼めるか…?」
「承知致しました。明日の夕方には仕上げましょう。」
「よろしく頼む。」
「マルス。待たせてすまない」
俺がパウロさんと打ち合わせをしている間、マルスは店内を物色していた。
「ゼニス様…どれもとんでも価格です…。俺の稼ぎじゃどれも手が届かないですよ…」
トホホ…とゆう表情を浮かべるマルス。
やはりこいつは犬なのか…?
「どれか気に入ったのはあったのか?」
「うーん。いっぱいあって分からなくなってきました笑」
「マルスは斥候でもあるから鎧類よりプレートメイルなんかのタイプの方が良さそうだな。弓も大分使い込んでるだろ?」
「はい。でもどっちも買う余裕は無いので…」
「まぁ王都にはまだ滞在するからまた来よう!」
「はい!それまでに決めます!」
「よし、そろそろ宿に戻って女性陣と合流しよう。」




