表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HELIOSはおひとり様  作者: HELIOS
35/35

第三十五話 新年モーニング

 ネットカフェで仕事していたら朝を迎えた一月五日月曜日。正確には終電を逃し、そのまま仕事をして寝落ちからの起床。

 七時か。まだ眠い。

 ううん。いかんなぁ。気分を入れ替えたいものだ。

 そうだ、と地図アプリを開く。

 ChatGPTに今年のソロ活オススメを聞いたところ【モーニング】と答えられた。

 美味しい朝食を食べてやる気を出そうではないか。


 ネットカフェを出ると会社に出勤する人々。仕事始め今日からだもんな。自分は優雅に歩……いや、家に帰ったら仕事がある。結構しんどめの。だからこそのモーニング。

 朝8時から空いているお店へと向かう。知らない道を歩くのは、それだけで脳を刺激する。

「……っと」

 急に現れたね。ここか。

 中を覗く。うんうん、入りやすい。誰もいない。一応、OPENの文字も確認して、いざ。

「いらっしゃいませ」

 男性……店名を考えるに店長か?

 ぺこり。軽快で心地いい音楽が流れている。

 トトト……レジ前に立つ。えっと、メニュー……。

「おひとり様でしょうか?」

 ……ハッ!

 なに店員さんガン無視してレジへ??

「一人です……」

「こちらの二名席か、カウンター席へどうぞ」

 視線を気にせず座れそうな……。

「カウンターで」

 この馬鹿め! スターバックスのように先注文しようとしてたわ! 思いっきり席にメニュー表ある!

 プシュー。

 ウォーキングだけでは目は覚めていなかったらしい。

 恥ずかしさを一緒に脱ぎ、上着を椅子にかけて座る。

「いらっしゃいませ」

 女性店員さんが追加メニューを持ってきてくださった。朝からそんな選べるんですか?

 ふむ。今日はモーニング一択……おっ、下調べより価格が上がっている。ちょっと安心。

 モーニングは何種類かあった。サンドイッチ系か、トースト系か。

 あまりお腹が空いていないので、シナモントーストにしよう。コーヒーとの相性もいいはずさ。

 サイドメニューも選べるそうな。サラダ……いや、ヨーグルトかな。正月に虐めた腸を労わろう。

 そして、だ。

 こちらの店に決めた理由がある。コーヒー豆の種類の豊富さ! 十種類以上から選べてしまう。

 ニカラグア? ホンジュラス?

 一番迷うところだが、コーヒーは決めていました。差額のお支払いで、セット以外のドリンクが選べる。

 自分の好きなビールが分からなくなって、ChatGPTに相談した。【クリーンなドライ】が好きと教えてもらったのだ。

 ゆえに惹かれた【クリーンな優しい甘さ】らしい【タイ】に。

 タイのコーヒーと、シナモントースト、ヨーグルトを注文。

 湯を沸かす音がポコポコと心地いい。一人だからこそ分かる。それ私のコーヒーですね。


「お待たせしましたぁ」

 コトン。

 おお……おおっ! なんかイメージ写真より、かなり美味しそうだ。

 コトン。

 砂糖を近くに置いてくれる気配り。ありがとうございます。

 写真をパシャリ。ん? サービスに焼き菓子(ケーキ)まで付いているじゃないか! こういうのが嬉しかったりする。

 よし。いただきます。

 まずはコーヒー。色的に浅煎り? 中煎り? 熱くないよな? 猫舌に気をつけて、ツゥッ。

 お、おお。なんて飲みやすい。

 ChatGPTよ、私はビールもコーヒーもクリーンが合うらしいぞ。飲みやすい。苦味も酸味も適度。タイコーヒー好きです!

「…………」

 クリーン感って何? クリーンという表現も、クリーンが好きというのも知ったの数日前。これから探っていくか。

 さあ、シナモントーストをいただこう。シナモンの香り好きなタイプの人間です。

 手で感じるサクッと感。歯を立てても理想の食感。おや。中はしっとり! 舌触り良い。

 パクッ。うむうむ。パン自体が美味しい!

 酵母の香り、シナモンの香り、砂糖の甘さ。コーヒーに合うだろう。ツーッ。良きじゃあ。

 今は豆引かないし。手軽なドリップコーヒーでタイ豆ないかな? 帰りに置いていないか見るとしよう。

 この席から見えるのは、壁の棚にオシャレなコーヒーカップ。地震来たら上から降ってきそうだけれど。

 あと、見やすい位置にいちごサンドイッチの案内。注文を受けてから泡立てる生クリームとな? 美味しそうじゃん。こういう一言が決めてになる。

 コーヒーを飲もうと視線を落とす。あ。普段はしっかり見るくせに、簡単にしか見ていなかったコーヒーカップ。

 自分にピンク色とは珍しいんだよな。渡されても赤色くらいなのに。

 ジーッ。性別問わずに使えそうな落ち着いた色味。ソーサはピンクに白レース。赤の花とリボン、緑の葉。可愛らしいな。

 カップを持ち上げる。カップを見ようと口元より高く掲げた。黒猫と目が合った。


 え──?


 あ! この猫! 知ってます!!

 ジブリの、魔女宅の、ジジ!

 まさかのジブリ食器。

 カップを持ち上げたことによって、ソーサにも黒猫がいると知る。

 可愛いな!

 うん、だけど。何故? 

 棚には自分好みなオシャレなカップが沢山ある。

 いや、嬉しいよ? 何を隠そう猫好きだから!!

 うーん。まあ、過去にも動物の箸置きを使う店で猫を置かれたこともあったし。猫っぽいと周りに言われているし。入店時にアタフタしたし。なんか猫って思われたのかな。


 トーストを食べ終わる頃、常連の男性が一人、カウンターに座られた。モーニングセットでブレンドコーヒーを選んだそうな。

 また心地のいい調理の音が聞こえる。

 BGMを聞きながらヨーグルトを食べる。写真には無かった気がする黄桃がモリモリ乗ったヨーグルト。

 桃好き。うまぁ。優しい甘さ……蜂蜜だな! 桃と蜂蜜が酸味を抑えてくれて食べやすい。


「お待たせしました」


 お隣にもモーニングセットが届いたようだ。タイミング見てチラッ。 

 ジブリ食器ではない! 男性に合わせたカップ&ソーサ。

 故意にジジを私に! 謎は深まる。どうして猫を選んだんですか!?

 一人衝撃に震えつつ、ケーキに手を伸ばす。

 一口大のケーキ。半分ほど齧る。

 美味しい! でも、なんだろう。空気の多さ。これは、あれだ。コーヒーが飲みたくなるやつ!

 残りを口に入れ、コーヒーを含んでみる。ホロホロ……。コーヒー、もしくは紅茶があってこそのケーキ。こういうのも好きだ。

 全部食べ終え、残りはすっかり冷えたコーヒー。あー、二杯飲みたいくらい。ホットで。

 あとで飲めるところ調べないと! こちらの店に来るのは難しい。この出会いに課金したいのに!

 もう一杯頼む勇気が出ない私をお許しください。


 ご馳走様でした。

 身支度を整えながら店内を見る。おおっ、色々な他にもカップあるじゃないか!

 黒猫の謎。聞く気は全くない。

 おっ。

 レジ付近の壁にある。ドリップコーヒーを発見した。鞄を持ち、ゆっくり壁へと歩く。

 タイのコーヒーはないのか。残念。でもブレンドも気になる。

 綺麗に並べられている一回分のコーヒー。袋に描かれた鳥さんが可愛い。

 手を伸ばして…止めた。

 綺麗に五袋、横に並んでいる。

「こ、ここから取って良いんでしょうか?」

 首を少し捻り、どこ見て聞いてんだか。

 なんか心配になったんだよぉ!

「はい、絵柄違いますのでお好きなものを」

 女性店員さんが答えてくれる。

 ホッと一袋取り、レジにて渡す。

 現金支払い中、わざわざ透明な袋に入れてくださった。愛。

「ご馳走様です」

 お釣りとコーヒーを受け取ったものの、鞄に入れるタイミングを逃し、入れる動作と共に外へ出た。

 コーヒー落とさないように、きっちり鞄に入れてから移動しよう。

「あっ……!」

 声を出して笑いそうになる。コレか。すっかり忘れていたよ。

 本日使っている鞄には、デカデカと招き猫の絵が。アハハハハ! よく見ていらっしゃる!! 謎が解けた!

 ちょっとした笑い話だなぁと、徒歩二十分先の駅へと歩き始めた。

 お読みいただき、ありがとうございました!

 今回お邪魔したのは「としはる珈琲」さんでした。

 次にお邪魔できた際は、猫は持たずに行ってみたいですね。


 その日の仕事は比較的平和に終わりました。

 閑散期になったので余裕が出てきました( *´꒳`*)

 また夏にバタバタし始めます。


 次話も最近の話。

 個性的なコーヒー飲みます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ