表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HELIOSはおひとり様  作者: HELIOS
23/35

第二十三話 没入型アトラクション②

 次は童話の世界。人が少なくて行ってもいいのか分からなかった。(ここ良いんですかねぇ?)と首を傾げておいた。

「こちらどうぞ!」

 流れるままに並ぶ。

 ヘンゼルとグレーテルの世界を楽しめるらしい。足元は中央に線が引かれている。魔女側とヘンゼルとグレーテル側。

「二つのルートがあります。魔女ルートはオリジナルストーリーです」

 オリジナルとは? 気になるのは魔女かな。迷う人達を置いて先頭に立つ。

 先へ進むと、大きな本があった。それはスクリーンで、一般的なヘンゼルとグレーテルの、森に迷子になるまでを見た。ここから二手に別れるようだ。

「一番に行こう」

「うんっ」

 なんかキャピってるカップルが先頭に入っていった。あの、先頭ここにいます。まぁ、影が薄いのはいつものことだし良いけどよ。自分達の世界への没入はほどほどにな。

 進むとプロジェクションマッピングによるストーリーが繰り広げられた。おお、素敵。動きが滑らかだ。

 この魔女の声……甲斐田裕子さんでは? 良い!! すごく合ってる!! 一人興奮していた。反響する大人っぽい声。好き。耳が幸せ!

 一話見る事に先へ続く扉が開く。扉に近い人から進むため、誰が先頭とかは関係なくなる。良かった。


「ママ〜ッ!」


 うーん。魔女ルートを見た感想。映像は凄いが、共感できない残念な性格の自分。

 見終わった足でもう一つのルートを見る人も多いようだが、次へ行ってみよう!


 奥へ行くと飲食店で歌とダンスが始まっていた。賑やかである。遠くから鑑賞するも良し。店で没入するのも良しだ。

 遊園地でもパレード興味ない人だからだろうか。楽しめない。いや、凄いんだけどね。役者さん達凄いよ本当に。

 小腹が空いてきたな。ここのメニューを見てみよう。……んー、もう少し手軽なフード希望です。テーマパーク価格だね。

 もう少しお腹が空いたらフード食べよう。


 地図を見る。上の階もあるらしい。階段を見つけて登るとジャックザリッパーの没入。えー、気になる。

 誰もいない。一人でテクテク並ぶ。スタッフさんの数の方が多いっていうね。

「ギャーァァ!」

 出口から叫ぶ女の子達が出てきた。ん? 嫌な予感。並んじゃったけど。

「先にお進み下さい」

 暗い雰囲気のBAR。良いっすね。確認とってパシャリ。

「キャァァァァァァー!」

 ん?

 バタン! バタン!

「ウワァァ!」

 んん?

 この雰囲気知ってる。お化け屋敷と同じ!

「あのぉー」

 目の前にいたお姉さんに声をかける。

「これって怖いやつなんですか?」

 困った顔するじゃん。

「BARのマスターからジャックザリッパーの話を聞くという……ンッ、はい」

 あ……ホラーなやつなんですね。役に入っていて言わないスタイルなんすね。

 お姉さんはスッとロープを取り出した。

「っ……」

 そのロープ知ってる。皆で持って進む用のやつ。

 ホラー確定だァ……待って待って?

 後ろを見た。スタッフ達の生暖かい意識を感じる。

 誰もいるはずないですよねーー!! さ、さすがに一人は怖いって。ひ、引き返せますかねぇ!?

「もう少しお待ちください」

「は、はい」

 タイムリミットいつだこれ……。覚悟を決めろ。行けるさ。一人なら強気スイッチ入るはず。大丈夫大丈夫。お化け屋敷、結構体験してるし?

 すると、背後から賑やかな声。

 た、たすかったー!

 しかも人数多い。

「ロープお持ちください」

 あー? 先頭? 全然行けますよ!

 二番目の女の子もおひとり様らしい。より心強い。

 ロープを持ってすぐ。ホラー没入は開始した。


 ……うん、怖かった。でも、結構冷静でいられた。楽しかったかも。にしても、一人没入の危機の方が怖かったな。いいビビり体験した。


 ようやく腹が減ったので片手で食べられるブリトー的なものを頼んだ。ガッツリ食べても良かったのだが、追加の有料体験の時間を考えた結果だ。……この味好きだなぁ。


 食べ追えると、人が並んでいるのが見えた。初めてたどり着いた場所。第五人格のゲームが没入体験できるらしい。

 あれかー。あんまり知らないんだよね。けど、知るきっかけになるかも。人少ないし体験してみよう。

 一人で待っていると説明書を渡された。なるほど、殺人鬼に捕まらないよう解読機を解読。脱出ゲートへ向かうと。脱出までのタイムが短いと高得点。ん? 参加人数によってポイントが違う。……一人もありますね? だ、大丈夫かなぁ!? 無知なのに一人は嫌だ!

 すぐに人が集まった。安心。五人で殺人鬼に挑むらしい。

「こちらをどうぞ」

 スマホのようなものを渡された。これで解読したりするらしい。

「お待たせしました!」

 中へ入る。ゲームのキャラらしい女性達が説明してくれる。メイク、アニメ声、ゲーム的な動き。すげー。中国人らしい観光客は興奮していた。それだけ有名なゲームなのね。

「スタートなの〜」

 ゲームが始まった。真っ暗な部屋に入ると、早々奥に布をまきつけたような殺人鬼が見える。二メートルくらいある。でかい。普通にホラーだわ。

 作者の代表作にモンスター登場するけれど、自分より大きい異形って怖いんだな。主人公達ごめんな。

 殺人鬼にどこまで近づいていいか分からず、ロッカーに隠れようか迷う。他の人達もアタフタ。

 意外と普通に動いても大丈夫らしい。

 奥の部屋で機会を見つける。解読! ちゃんと仕事こなせた。

 さらに奥の部屋へ行く。ん? 待て待て。全員参加じゃねぇか。江戸川コナンボイスで、どうぞ。

 出ようとしたが、殺人鬼が唯一の入口前にいた。詰んだ!!

 ゆっくり殺人鬼が部屋へ入ってくる。これ、近く通っても許されるんだろうか?

 じっとしておこう。捕まるのも一興。

「アアアアアア……」

 左下に蹲る中国人らしき人。隣にいたんですね。そんなに怖がらなくてもさー?

 ハッ。これが没入力!?

 こちらに殺人鬼がやってくる。ロッカーに隠れる人。息を殺す人。音に反応する殺人鬼相手に、隣は声を出しながら震えている。

 こっちくるやつだわーーーー。

 囮になるので、皆さん逃げてください。

 ジワジワ、ゆっくり殺人鬼が私達二人に手を広げる。部屋の角なので逃げ場がない。

「キャ、キャー!」

 落ち着きなよ。没入してますなぁ。

 多分、逃がしてくれるんだと思うんだけど……。せっかくなら捕まってみたいなんて。

「んー」

 もう捕まるな。固有スキル発動! 固有スキルというものがある。私は未解読の場所が分かる。残りあと一つ。画面に表示された。

 殺人鬼は私と中国人らしき方、どちらを捕まえようか悩んでいる。

「ワー!」

 殺人鬼さん。中国人らしき人捕まえた方が楽しそうですぜ?

 と、思ったが怖がらせないためなのか、あまりにビビらない私が良いと思ったのか、両肩を掴まれた。まさかの選択! ソフトタッチですね?

 ゆっくり連行される。やっさしー。私も大人しく歩きますぜ。

「みなさん! 残りはあそこの部屋にあります!」

 言うの許された。殺人鬼の誘導により椅子に拘束される。捕まると大幅減点。申し訳ねぇ。

「……」

 殺人鬼は離れていった。

 お、おーい。

「だ、誰かぁー」

 助けきて来てほしー。

「ッ……」

「あ、ありがとうございます」

 会話する余裕ないほど慌てた様子のおば様が助けてくれた。

 そこでタイムオーバー。警告が出る。またまた全員参加で殺人鬼に追い詰められゲームオーバー。アハハ。

 次はもっと上手くできそうだが、もう満足である。初回が一番楽しいだろう。


 中央のステージに戻ってくるとペンライトを持った人達がいた。これはアイドルのライブの予感。

 少しだけ時間があるので途中まで見ることにした。ハッチャケ凄いお兄さんの指導でダンスの振り付けをする。一人だとちょっと恥ずかしい。

 左隣にはコテコテのオタク姿の男性達。チェック柄のシャツ。白のフェイスタオルをかけ、眼鏡に汗ばむ額。体型むっちりからガリまで。リアルなのかコスなのか分からない。

「ピヨピヨピヨーーッ!」

 頭にヒヨコの覆面。パンイチのムキムキな人が出てきた。

 ぴえヨンだーーーーーーッ!?

 今日一のテンション。

 アニメ【推しの子】に登場する覆面系筋トレYouTube。年収一億のぴえヨン先輩である。

 天井のスクリーンにはB小町の三人が映し出された。わー! わー! 大きな画面で見るB小町可愛くないか? 有馬かな!

 そのままライブを楽しみたかったが、有料没入体験が待っていたので途中退場。

 もらった黒いバンダナを口元に巻いて、いざ没入!


 有料没入体験はシャーロック・ホームズを選んだ。登場人物についていくらしい。

 初めはサーカスの団長の様子を見た。目の前で演技をしてくれる。大勢に囲まれて一人で演技とは緊張するだろう。

 にしても、声がいい。松風雅也さんに似ている。後に神谷浩史さんに似た声をもつキャラもでてくる。

「キャー!」

 上の階で第一の殺人が起きたようだ。その辺から皆バラバラに動き始めた。

 殺人現場を見に行く人、他の登場人物キャラを見る人。一人のキャラの追っかけも楽しいのだろうが、手当たり次第に見ることにした。

 まるでドラマを見ているよう。掘り下げたいキャラが入れば長く張り付けばいいだけのこと。

 殺人現場を目撃した人もいるらしい。

 そして、結構歩く! 意外と広い。

 シャーロック・ホームズについていこうとしたら、その長い足でスラスラ歩いていくではないか。健脚! 役者さんすごいな! どこ行った!?

 頑張って追いついても、物語は進んでいる。

 物語の終盤。ついにホームズが見事な推理を披露。名探偵コナンのようにスッキリとした話が聞け……──。

 会場から出て、ストンと椅子に座る。

「わっからねぇ」

 なんと、事件の真相は分からない。得た情報で謎解きをするらしい。

 とっても手持ちの情報が少なすぎる。おひとり様には無理ゲーでは?

 仲間がいれば情報を共有して謎を解けるのだろう。

 どこかに答え載ってませんか?

 楽しかったけれど、歩き疲れた疲労にモヤモヤ感。

 でも、これがリアルだよね。


 一通り没入を楽しみ。 外に出る。一気に現実。

 なんだろう。もう少し夢を見たいかも?

 時間を見る。十六時。よっしゃ。行くか。

 その足でディズニーランドへと向かった。去年知ったこと。一人ディズニー意外と平気だってね!

 ①に続き、お読みいただきありがとうございました。

 今回……2024年に伺ったのは「イマーシブ・フォート東京」でした。

 ネタバレに気をつけながら書きましたが、現在は作者が訪れた時とは違うものが体験できるみたいです。今際の国のアリスとか、気になる。

 作者が没入力なさすぎて、なんとも言えぬ終わり方になってしまいましたが……。このタイプの体験はまたやりたいです。

 去年あった、京都映画村のとか楽しそうでした。


 このあと、東京ディズニーランド。シーの方に行きまして、 青い限定カクテルをいただきました。

 一人ディズニーできたら、なんでもいける気がしてきます。


 次話、ウルケル。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
没入型アトラクション、盛りだくさんですごいですね……! 私もビビリなので中国人さんみたいにビビリ散らかしてしまうかも……(´・ω・`) 見知らぬ人たちと協力し合わないといけないからコミュ力も求められそ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ