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HELIOSはおひとり様  作者: HELIOS
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第十八話 大劇場近くの人気ティーハウス

 休日に仕事をぶっこんだ。行きたい店があるからである。

 昼過ぎ、ランチの時間。お客様が紹介していたお店に行こう。可愛い見た目のおにぎり屋さん。玄米おにぎりが食べたい。

 橋を渡っていると、下にはピクニックを楽しむ人たち。

 太陽光で鮮やかな植物の色、川は煌めいている。所作の美しい婦人達。絵画かな?

 優雅でいいな。快晴だし、テイクアウトして木陰でおにぎりも良いなぁ。

 でも、台湾茶飲みたいから店でゆっくりしよう。美味しい台湾茶を飲んだことがある。お茶のイベントで配っていた試飲だった。台湾茶は薄いというイメージをぶち壊す一杯。あれから美味しい台湾茶に出会えていない。おにぎりと台湾茶のお店というのだから、ちょぅぴり期待しているのだ。

 大劇場の横を歩く。劇場の周り、薔薇が咲いていたりして綺麗だなぁ。記念撮影をしている女の子達もいる。

 テクテク歩いて階段を登って到着……まさかの臨時休業。おいおい。「しょっぱみがあってうまッ」言いたかったなー。

 仕方ない。食後デザートに行きたかった店に向かおう。

 そこは観劇に訪れるマダム達に人気のティーハウス。いつも混んでいるが今日は待ち人数一人。やったぜ。

 待ち時間に検索にてメニューを見るが決められない。ランチセット美味しそう。でも、ケーキも食べたいし。ハイティーセットなら軽食とケーキ食べられるのかぁ。うーん。

 決める間もなく席が空いた。早い! 今日はタイミングが良かった。

「こちらへどうぞ」

 三人用の席に通された。丸いテーブルにレトロな花柄のクロスがかかっている。素敵。

 マダム達に囲まれた席。会話を楽しんでおられる。

「お決まりになりましたらお声がけください」

 メニューを見る。紅茶はキームンが飲んでみたい。実は飲んだことがないのだ。スモーキーらしいので好きであろう。

 フードは……あっ、イングリッシュマフィンなんてあるぞ。外で食べたことはないかもしれない。気になったら決まりである。

 振り返ると可愛らしい店員さんと目が合った。このティーハウスは三回目だが、接客が素晴らしいのだ。自分は影が薄いのにパッと気がついてくれる。それだけで来る理由になるというもの。

「お伺いいたします」

「イングリッシュマフィンセットと……紅茶はセット以外のものに変更可能ですか?」

 セットだとセイロンティーか、ロイヤルミルクティーが選べる。

「可能でございます」

 良かった。セット料金よりは高くなるがキームンが飲みたい。

「では、キームンに変更でお願いします」

 よっしゃ、楽しみだ。


 少し待っていると先に小皿が届けられた。イングリッシュマフィンに塗る用のブルーベリージャム、生クリーム、バターだ。生クリームふわふわ〜。小皿限界まで乗せてくれている。もりもり。

「おまたせいたしました」

 イングリッシュマフィンが二つと、キームンが運ばれてきた。

 おお、イングリッシュマフィン。スーパーで売られているやつと違う。ハンバーガーのバンズみたいだ。フカフカ厚みがある。

 見た目から美味しいのが約束されているな。いただきます。

 キームンをティーカップに注ぐ。いつもは少なめに注ぐのだが、今日はたっぷり注いでみた。

 猫舌だが先に飲んでみよう。クンクン。蒸気で熱を感知する。飲めん。確実に火傷する。全力で回避だ。

 うむ、イングリッシュマフィンいただきましょうね。

 触ってもバンズと呼びたくなる。定義は知らん。真ん中に切れ込みがある。開いてバターを挟む。使い切る自信がないから生クリームも挟もう。ジャムは入れず一つ目はシンプルにいく。

 フカフカふわふわ。生クリームが溢れないよう齧る。おお、グルテンを感じる食感。意外としっかりしてるな。モクモク、うめぇ。

 小麦の味わいにバターの塩味……ハッ。しょっぱみがあってうまッ。塩味モモンガ欲が満たされた。

 しょっぱみに生クリームの優しい甘さとミルキーさ。ナイスセレクトであったな。

 フッとよぎる父の顔。前にフルーツサンドをお昼に食べていたら「それは昼御飯と呼べん」言われてしまった。イングリッシュマフィンも同じツッコミを受けるであろう。分からないでもないが良いじゃないか。足りない栄養素はあとで摂る。

 そろそろキームン冷めたであろう。キームンが飲みたい理由。漫画の猫の名前である。

 ティーカップは野いちご柄。これもレトロ可愛い。

 ゴクリ。おっ、意外と爽やかなんだ! スモーキーさは確かにある。でも、正山小種のような感じではない。なんか知っている味わいだぞ。台湾茶? 中国茶? ダージリン? そんな感じ。台湾茶が飲みたかった私の気分にピッタリだった。

 一杯目は砂糖なしで美味しく飲んでしまった。


 二個目のイングリッシュマフィンはジャム、残りの生クリームとバターを詰め込む。ああ、贅沢。溢れている最高の組み合わせ。「美味しい」ってイングリッシュマフィンが発信している。これは、うみゃみゃー。

 二杯目のキームンを入れる。水色が濃くなっていた。香りの変化にドキドキ。

 ゴクリ。やはりダージリンのよう。もしかして産地が近い?

 調べる。キームンは蘭の香りがするとな? ゴクリ。んー、分からん。そんな気もしなくもない。

 産地は、っと。世界三大紅茶。ウバがスリランカ。ダージリンがインド。キームンが中国。中国らしさあるある。

 砂糖なしでも十分美味しいが、砂糖を入れてみよう。少しだけね。混ぜ混ぜ。ゴクン。

 うん、美味しい。でもストレートには必要ないかも? そういう気分の日もある。

 現地では砂糖入れないかもしれない。日本の緑茶も海外では砂糖を入れて飲んだりする。台湾で緑茶を買ったつもりが甘くて死んだ記憶がある。あれはまずくて飲めなかったなぁ。緑茶グレープフルーツだっけ。


 三杯目。おっと……かなり水色が濃い。腕が疲れるまで、美味しい一滴を注ぐ。珈琲と間違えそうな濃さだな。まずは味見しよう。ゴクリ。

 ミルク一択ですわい。こんなにも濃くなるんだなー。

 適量を目指してミルクを注ぐ。味見。うむ、砂糖いりますね。その方が美味しいだろう。さっきまで砂糖いらないとかいってたの誰? ミルクティーは砂糖入れたい派だから。

 砂糖をワンスプーン。よく混ぜて飲んでみる。

 ヴッウママママァ!? 以前発売されていた午後の紅茶エスプレッソティーのプレミアムバージョンみたいな。超好きな味なんだが!?

 キームン一種類なのに楽しみ方が無限である。

 美味しすぎて口いっぱいに含む。産地調べたときに渋みが少ないと書いてあったが納得である。

 これでケーキ食べても美味しいんだろうなぁ。

 名残惜しく思いつつキームンを飲みきった。


 会計のためレジに向かうとショーケースにならんだ生ケーキ。かなり美味しそう。生ケーキを注文されるマダムが多かった。

 レジにてお札を出すとき、カウンターに置かれている茶葉が目に入る。茶葉販売もしているらしい。ミルクティー向けの茶葉らしい。

 キームンないかなぁー。クッと前を見ると茶葉達が陳列しているではないか。おおーい!?

 キームンあるた決まっている。「キームン販売していますか?」って聞け!!


「ありがとうございましたー!」

 買うのは次回だな。最近イベントで茶葉を大量購入したのだ。

 菊芋茶、大豆茶、舞茸茶、生姜茶、とうもろこし茶。その他三種類ほど。どれも美味しい。無駄にしないよう気をつけましょ。

「さてと」

 午後はお休みである。普段買えない仕事道具を買いに行こう。

 美味しい紅茶を飲めたからだろうか。いい事がありそうな予感がする。

お読みいただきありがとうございました!

 今回お邪魔させていただいたのは「Tea House SARAH」さんです。一人客も多いので入りやすいかと思います。紅茶もフードも美味しいです。


 正山小種はスモーキーな紅茶です。友人に嗅がせたら顔面に集中線入りました。癖があるものが好きな人は是非。

 京都の他店で聞いた話によるとスモーキーじゃない正山小種が本物らしく、そちらも美味しいです。


 前回の第十七話でご紹介させていただいたお店、再び行くことが叶いました!

 ハンバーガーと黒ビールで注文しました。肉々さにビールは最高ですね。

 その日もクラフトエールがたくさんあって、枇杷ビールと山椒ビールを追加注文しました。変わり種は楽しいですね。


 次話は変わり種パフェ食べます。

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― 新着の感想 ―
イングリッシュマフィンだったりスコーンだったり、実はあまり積極的に食べたことないのですが、こちらのエッセイ読むと紅茶に合うんだろうなぁ……!(*´ω`*)ってなります。 知らないお茶のこともたくさん知…
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