よん
本っ当に頭にくる!
何が彼氏のいないあんたは私の代わりに残業しといてーだ!
ふざけんなよ!!
怒り心頭で、ガスガス歩きながらコンビニに入る。
唯一の救いは明日、いやもう今日か、が休みな事。
もちろん、私に残業させたあいつの仕事は私の名前で保存、しかも提出済みだ。
あいつが終わらせましたーって提出しても、私が先に提出済みだから仕事をしてない事はバレバレだ、ざまぁみろ!
コンビニで鮭と、梅干し、オムライスのおにぎりを取り、お茶とオレンジ、チューハイをカゴに入れてお会計をすませる。
時刻は間もなく午前2時。
いつもの公園へ私は向かった。
「お土産だよー」
ブランコに近づくと、立ち漕ぎしていた人形がピョンと飛び降りてくる。
「オネエサン!!」
滑り台をズザーっと滑り降りて来る黒い影。
「梅と鮭とオムライス、どれがいい?」
オニギリを差し出すと、人形がオムライスを手に取る。
黒い影もオムライスに手を伸ばしていたが、人形の方が早かった。
「ア…」
「何よ?あんたは梅でも食べてなさい」
「ハイ…」
知らない間に教育が進んでいたらしい。
「お茶とオレンジどっちにする?」
ジュースを差し出すと、人形はお茶を手にする。
「ワァ!オレンジ!」
黒い影が嬉しそうだ。
人形がブランコに座り、私もブランコへ。
黒い影は、相変わらずその場に座る、
正座で。
「スッパーイ!」
梅オニギリをかじって、黒い影はオニギリを持ってない手をバタバタさせる。
「梅なんだから、当たり前よ」
鼻で笑う人形。
シュールだ。
「で、今日はどーして遅くなったのよ?」
人形が首を傾げる。
私の愚痴大会が始まった。