第四話 そして少女は転生した
「呼び出しに応じてもらえて恐縮だな? 九重葉月……いや、九鬼葉月よ」
「脅迫しておいてよく言うわね……」
退魔士に自分の正体が露見したらしいことに気づいたとき、葉月は迷わずこの街から逃亡するつもりだった。
ところがわずかに一歩遅れた、先手をうったのは退魔士側のほうであった。
昨晩のうちにボヤで済んだとはいえ、葉月の家が不審火で燃やされたのである。
九重家の両親は実のところ本当の両親ではない。
娘を亡くして心を病みかけていた老夫婦に、新たな娘の存在の暗示をかけているだけの擬似的な両親にすぎないのだ。
術をかけられているかどうかなど、凄腕の退魔士である彼らならば一目で見抜けているはずだった。
それでもなお、あえて家に放火して見せたのは、もし葉月が逃げるなら本来何ら関わりのない九重の両親を狙うと宣言しているに等しかった。
あるいは葉月がそのまま逃亡すれば、結局何もされずに済んだかもしれないが、どうしても葉月はその決断を下せなかった。
陰鬼を滅するためならば、いかなる犠牲をも厭わぬ狂犬退魔集団――御防人。
彼らが仮初とはいえ、自分の両親を見逃すという確信が葉月にはもてなかったのである
「わかってると思うけど、九重の人間は誰も私を覚えてないわよ」
「無論わかっているさ。九鬼の……陰鬼の血脈を断てればあのご老人たちに用はない。殺してしまってもよいほどにね」
無関係の老人を決して逃がすつもりのないことを匂わせる御防人の言葉に、葉月は苦々しそうに吐き捨てた。
「……下衆ね」
日本最大最強の退魔集団、御防人が陰鬼を葬るために、どれほどの無辜の民を犠牲にしてきたかは筆舌に尽くしがたい。
現に葉月は自分をかくまってくれた母方の、陰鬼とは関係のない親戚を、一人残らず惨殺されている。
陰鬼の血脈の保持に協力したというだけで、何らの反論も聞かれることなく微塵の容赦もなく彼らの命は一瞬にして断たれた。
彼らにとって、陰鬼を利する行為は善意悪意を問わず、全て許されざる大罪なのだ。
その狂信的な残虐性こそが、葉月が偽りの両親をついに見捨てられず、こうして直接対決に及ばざるをえなかった理由だった。
「…………殺りましょうか。これ以上正義をふりかざす狂人と話すのも面倒だし」
「いかにも、陰鬼の退治こそ我らが大義。そのためなら喜んで我ら修羅道に堕ちようぞ。東方鎮護が一、金木正眼、参る!」
金木とその配下の法力僧五名が一斉に錫杖を振り上げた。
高らかにシャリン、と響き渡る金輪の金属音が戦闘の始まりの合図となった。
鋭く空気を切り裂いて、三つの独鈷杵が今まで葉月がいた空間を正確に射抜いていく。
上体をそらしただけでそれを紙一重で躱す葉月に、瞬速の踏み込みで金木の容赦のない錫杖の打ち込みが迫る。
どうやら金木ひとりが前衛を努め、残りの法力僧は後衛として術の詠唱にとりかかったようであった。
「嚢莫三滿多没駄南唵摩利曳莎訶……唵阿爾怛摩利制曳莎訶…………」
摩利支天五芒縛陣――金木達法力僧が陰鬼を相手にするときの切り札である。
おぼろげではあるが、自分が何をされているのか葉月にはわかっていた。
詠唱が始まってから力の数割が、吸い取られるように身体の中から抜け落ちてきているのがその証拠であった。
おそらくはこれが最初からの彼ら、御防人の目論見なのに違いない。
そうでなくして国津神の重鎮である大山積神を祀ったこの神社を、決戦の場として選ぶはずがないのである。
アラハバキの解放からこの方、国津神の大半は陰鬼たちの味方なのだから。
まして大山積神は建速素戔嗚神に近しい存在でもあり、陰鬼にとっては今や第二の守護神にも等しい。
(………おそらくは大山積神の力を遮断するだけではなく、なんらかの護法で逆に天部の力を呼び込んでいるはず)
それもおそらくは仏教界最強の戦神、摩利支天である可能性が高かった。
かの戦国時代、武将たちは争って摩利支天に帰依したと伝えられ戦闘に関する霊験は他の追随を許さない。
だが、それもまた想定内だ。最初から葉月は御防人が何の策もなく正々堂々と戦うなど考えてもいなかった。
――もちろん、葉月にもそんなつもりは毛頭ない。
手練の技で葉月を追い込む金木の一瞬の隙をついて、葉月は制服の中に隠し持っていた奥の手を投げつけた。
次の瞬間、目も眩む閃光が一帯を襲う。
葉月が投げつけたものはマグネシウム入りの閃光弾である。
相手が法力僧であるからといって、わざわざ自分まで術比べに付き合う道理はないのだ。
「まずは一人……」
詠唱中であったために対応が遅れた法力僧の一人の背後から、葉月は全く容赦のない拳を叩き込んだ。
明らかに骨まで粉砕したであろう鈍い音とともに、法力僧は数メートルの距離を滑空して、境内の杉の木にぶつかってようやく止まった。
ぴくりとも反応しないその様子からは、生気は全く感じられない。
死んだかどうかまで判断はできないが、少なくとも戦闘力を奪ったことは確実だった。
「姑息な真似を……!」
陰鬼はもともと人外ゆえの強大な魔力を誇る。
だからこそ、その強力な力を封じるために細工を施したはずなのに、まさか閃光弾で目を晦まされるとは思わなかった。
罠にはめたつもりがあしらわれた―――御防人の法力僧たちの目に怒気が宿った。
やはり幼いなりはしていても所詮は陰鬼の末裔ということだ。女子高生風の姿に実力を見誤ったというべきか。
それにしてもまさかこれほど戦い慣れているとは…………。
この数年の間に陰鬼に命を絶たれた裏高野の法力僧の精鋭部隊、東方鎮護の数は八名に達している。金木も知る彼らはみな全てが数々の試練を潜り抜けた、指折りの優秀な術者であった。
おそらくその犠牲者の半分はこの娘の仕業であろう。体術を得意とする戦闘方法がそれを証明している。
もう一人の陰鬼、三鬼の血統も現在東方鎮護が全力をあげて追っているが、こちらは目の前の娘と違い術を多用する傾向にある。しかも追われている三鬼の陰鬼は成年に達した男性だ。
その事実を鑑みれば、葉月の戦闘センスと実戦経験は、陰鬼の血脈を抜きにしても空恐ろしいものであった。
だからこそ、なんとしても今ここで葉月を討ち果たさぬわけにはいかない、と金木は決意を新たにした。
「雷帝帝釈天の名において雷を下す! 走れ!」
「火行によって金気を剋す! 溶けよ!」
格闘能力ばかりか魔術戦闘においても葉月のセンスは卓抜している。
東方鎮護のなかでも三本の指に入るであろう、金木の錫杖の激しい打ち込みをあしらいながら、手持ちの術の中でもっとも攻撃力の高い帝釈天呼雷法をあっさり無効化されて、金木のこめかみに冷たい汗が流れた。
―――――まさかこれほどとは……こやつ、魔王の直系に限りなく近い!
これで葉月が結界により力が弱体化していなければ、ほとんど勝負にならずに自分たちは撃退されていたに違いなかった。
なるほど、これでは仲間が返り討ちに会うのも当然である。
金木の長い退魔の経験でも、これほど純血に近い能力を持った陰鬼はいなかった。
ごく稀にではあるが、どんなに血が薄くとも、こうして強力な隔世遺伝が起こるから魔王の血は度し難いのだ。
ゆえにこそ―――――。
(倒さねばならぬ、たとえここに命尽き果てようとも!)
この娘には罠と知りつつ、その罠に飛び込んでもなお、我々を皆殺しに出来るだけの意志と力がある。
葉月が仮の両親を見捨てずにのこのこと現れたのは、それだけの静かな自信があればこそであった。
金木はようやくにしてその事実に気づいたのである。
しかしこの程度で絶望するようでは御防人の任は務まらない。
敵が自分より強いというだけで負けると決まっているならば、金木はこれまで何度死んだかわからなかった。
「唵 吠室囉 縛拏野 娑婆訶! 」
高らかな金木の詠唱に、もう一人の法力僧が続く。
「唵 摩訶迦羅耶 娑婆訶!」
摩利支天に加え、毘沙門天、そして大黒天という仏教界最強の戦神の力を借りた裏高野東方鎮護でも屈指の結界術、三戦陣!
「仏敵第六天魔王! いざ、無明の闇に落ちよ!」
いかに葉月が強力な魔王の血を引いていようと、この結界のうちではただの無力な女子高生だ。
陰鬼特有の脅威的な身体能力も、その源は魔王の血であるゆえに。
「悪いけど趣味じゃないわ」
――――さすがは日本屈指の退魔集団である。
これほどの結界術は、兄がその死と引き換えに倒した相手以来であろうか。
だが兄の戦いを知るからこそ、葉月はこうした事態を想定していた。
「ぐはっ!」
短い炸裂音とともに、一人の法力僧の眉間に小さな穴が開いた。
気がつけば葉月の手のひらに、硝煙をくゆらせた金属製のコルト M1908 ベスト・ポケットが握られている。
護身用としてコルト社が開発したミニガンで、二十五口径と女性でも扱いやすく、計量で小さいため隠して携帯することに向いていた。
光あるところに影があるように、退魔士と敵対する邪教や犯罪組織と密かに接触していた葉月は、銃の扱いにも熟練していたのである。
「おのれえええっ! 滅魔三叉戟!」
当たれば一撃で死に至る毘沙門天の宝棒を、葉月は逆に金木の懐に踏み込むことで躱した。
命を長く溝に晒してきた、哀しい逃亡者だからこそできる決断であった。
「チェックメイト(王手詰み)」
葉月の眼前に無防備にさらされた金木の腹部がある。
ごく当たり前のような自然さで、葉月はコルトの引き金を引こうとした。
そのとき。
「親父! 何してるんだ! やめてくれ!」
錫杖を振りあげる父と、拳銃を手にした同級生という非常識な光景に動転した当麻は、ほとんど反射的に二人の前に飛びだしていた。
嫌な予感がしていたとはいえ、その光景はあまりに非現実的なものに思えたのだ。
刹那、葉月はクラスメートの乱入に激しく動揺した。
その脳裏で幼い自分を助けるために、その身を犠牲にした兄の姿が重なった。
(当麻君、どうして――――?)
そのほんのわずかな差が、打ち込みと防御の明らかな差となって現れた。
金木は振り抜かれた毘沙門天の宝棒を渾身の力とともに手元へと引き戻した。
硬直した瞬間を背中から宝棒に貫かれた葉月は、かろうじて心臓を避けるのが精いっぱいであった。
そして葉月の小さな身体は血しぶきをあげながら宙を舞った。
スローモーションのように葉月の身体が弧を描き、地面に叩きつけられて二度、三度と大きくバウンドするのを、当麻は悪夢のような思いで見つめていた。
背中から毘沙門天の霊力を纏わせた錫杖の先端が突き出て、ほとんど噴水のように血が噴き出ている様は素人目にも致命傷以外のものには見えない。
いったい何がどうしたというのか?
どうして父親がクラスメートの殺人犯にならなくてはならないというのだろうか?
「………くはっ!」
葉月の苦しそうな呻き声に、当麻は思考の狭間から現実へと回帰した。
ただ本能の赴くままに当麻は葉月にすがりつく。
まだ息はある。出血量が心配だが、治療が間に合えば女神は助かる可能性はありえるのだ。
「待っていろ! 今救急車を……」
「死にたくなくばそこをどけ」
当麻が取り出した携帯電話は、父の放った独鈷杵の一撃で粉々に砕け散った。
冷徹な殺意を向けているのが、まぎれもなく自分の父親であることに当麻は戸惑いを抑えることができない。
「ふざけるな! ……どんな理由があろうとも人を殺していいわけがあるかよ!」
今なら女神があれほど頑なに孤立を選んでいたわけがわかる。
自分が声をかけるおそらくずっと以前から、女神は父たちに狙われていたのだ。
そして今の自分のように、心を交わした人間が巻き添えで生命の危機に晒されることを避けようと、あえて孤立を望んだのに違いなかった。
したり顔で女神の気持ちを理解できる、などと思い込んでいた自分の傲慢さに憤怒さえ感じる。
たった十五歳の少女を、そんな非情な決意に追い込んだ父にはそれ以上の怒りを。
「その娘は人ではない……陰鬼だ」
「陰……鬼!?」
金木家に伝わる家伝を当麻もおぼろげながら覚えていた。。
かつて強大な陰鬼がいて、先祖がその陰鬼を滅ぼすのに功績があったというおとぎ話を。
まさかそのおとぎ話が、そんな昔話の血脈がこの惨劇の理由だというのか?
「ふざけんなよ……彼女は……人じゃねえか……!」
どんだけ彼女がつらい孤独に耐えてきたと思ってるんだ。
だいたいそんな危険な陰鬼が、自分の指を傷つけてまで野良犬の治療をするものかよ。
陰鬼の血脈ったって所詮は力だけで……肝心なのは心の在り方が人かどうかってことじゃねえのか?
そうでないとするならば、陰鬼を殺す力を持ったあんたらだって人じゃねえだろ?
「――陰鬼を庇うもの万死に値する」
ほんのわずかの逡巡も、感情の乱れも感じない。
能面のように無表情な父は、ごく事務的にオレが彼女の側に立ったのを確認しただけのようだった。
そしてオレが父と信じていたモノは、まるで邪魔なダンボールでもどかすような無造作な所作で、錫杖を水平に振るった。
ぐしゃり
破滅の音を表現するならば、そんな音が似合うだろうか。
気がついたときには右腕があらぬかたを向いており、当麻は錫杖に弾き飛ばされて転がされていた。
息をつくたびに激痛が走ることを考えれば、折れた肋骨が肺に突き刺さっているかもしれない。
あまりの衝撃のせいか、痛みを感じる余裕もなく、痺れとともに体の感覚が麻痺していることだけが救いだった。
生命の危機的には、また別の見解があるのかもしれないが。
ざくりざくり、と敷き詰められた白い玉砂利を踏み鳴らしながら、父が女神へと歩を進めていく。
その父の表情を苦痛にあえぎつつも盗み見た当麻は、あまりの醜悪さに声を失った。
血のつながった息子を無表情に殺しかけたにもかかわらず、今父の顔に浮かんでいるのは、ただ陰鬼を殺せることへの歓喜と愉悦。
おそらくは退魔士の遺伝子にまで刷り込まれているのであろう、陰鬼を殺戮することへの悦びである。
――――父の目に映っていたのは、ただそれだけだった。
「陰鬼の者ですら家族には愛情を注ぐものだが……貴様らは陰鬼以下か」
口の端を吊り上げて、葉月は不器用に嗤った。
父母が身を盾にして葉月たちを逃がしてくれたのは、葉月がまだ七歳のときだった。
御防人の永い年月に磨かれた殺人技に、無力なただの人間であった母が、進んで刃に身を投げ出した日のことを、葉月は昨日のことのように覚えている。
わずか数秒のときを稼ぎ出すそのためだけに、母は刃を必要以上に深く身体に食い込ませたのだ。
そして父は満身を朱に染めながらも、遂に子どもたちを逃がしきった。
おそらく父ひとりが逃げようとすれば逃げられたはずなのに、あえて家族を守るため自らの命を差し出したのだ。
幼心にも誇り高い偉丈夫で、家族への慈愛に満ちた望みうる最上の父であった。
共に逃れた、たった一人の兄との別れは葉月が十二歳のときだった。
そのころには葉月もある程度の陰鬼の力は身に着けていたが、やはり発展途上ゆえの力不足は如何ともしがたい。
ここでも妹を守るために身体を張ったのは兄、睦月であった。
「一秒でも永く生きろ、そして出来れば……幸せになってオレにできなかった夢を果たしてくれ」
兄の叶い得なかった望みを葉月は知っている。
平穏を……。
ただ人が当たり前に享受している平凡で退屈な生活を……。
そして心許しあえる在りし日の父母のような仲むつまじい伴侶を……。
ほとんどの人間が意識することすらしない、当たり前の日常を渇望しながら、兄は逝った。
あの日から葉月は完全に一人となった。
陰鬼も泣く。
否、陰鬼だからこそ家族を想うのだ。
この世界に拒絶される運命を強制された陰鬼の家族への情は、誰よりも強い。
ごめん
兄さんごめん
私兄さんの夢を果たせなかったよ…………。
生きるためには慎重で臆病でなければならなかった。
転居を繰り返し、決してひとつの土地に長居はしないようにした。
友人や恋人など作る余裕はどこにも持てなかった。
本当はさびしかったけれど、そうして信じた人間に裏切られることが怖かった。
……でも最後にたったひとつだけ素敵なことがあった、私が陰鬼の血を引いていても人だって言ってくれる人に会えた。
「始祖第六天魔王の名において、わが命を糧に癒しの奇蹟と為せ」
だから、これでいい。
兄さんも許してくれるよね?
ヒーローには少し冴えない男性だけど……。
願わくば、今度生まれ変わったら迫害され孤独な運命に捕われぬ人生を歩みたい。
金木の錫杖が葉月の心臓を貫くのと、葉月が口訣を唱え終わるのは同時だった。
今まさに死に逝く葉月の、透徹な慈愛に満ちた女神の微笑みを、当麻は魂の奥底に刻んだ。
彼女が何に絶望し、何に感謝したのか、この世の柵から解き放たれたような彼女の笑顔が語っている気がした。
おそらく彼女は、自分が人だと言ってくれたのがうれしかったのに違いない。
たったそれだけのことで、自分の命を捨ててもよいと思えるほどに。
葉月の命の灯が消えるのと同時に、計り知れない巨大な魔力が、彼女の身体から柱のように立ち上った。
年若い陰鬼の末裔とも思えぬあまりに強大な魔力に、思わず金木たちはたじろぐ。
まるで古の魔王が降臨したかのような、息苦しいほど濃密な魔力であった。
「忘れない……オレは忘れない。オレは……絶対に葉月を忘れない!」
神の奇跡のように膨大な魔力が、ほとんど致命傷に近かった当麻の傷を跡形もなく消していく。
彼女が命を糧に人生最後に望んだのが、自分の回復だったという事実が、当麻の胸を張り裂かれるように痛かった。
なんといっても彼女の命を奪ったのは当麻の父であり、父に疑いを抱かせたのは自分の不用意な発言なのだ。
気がつけば涙で霞む視界の中で、魔力が発散されるとともに、葉月の身体が次第に輪郭を失っていくような気がした。
彼女の命の灯火が失われるのと、魔王の生贄にされることの、どちらが早かったのかはわからない。
魔王が捧げられた生贄を捕食するかのように、巨大な魔力が彼女の姿を消し去ったのを当麻は見た。
「葉月いいいいいいいっ!」
同時進行で
「辺境に追放された第五王子ですが、なぜか兄たちの未亡人がおしかけてきます」
「幕末最強の剣士が仲間に裏切られて異世界に転生したら、人類は竜の侵略で滅亡しかけてました」
を連載しています。
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