1話 初めの始まり
気まぐれシリーズ第三弾!
ヘッドギアを装着してベッドに寝転んで静かに目を瞑る。
「ゲームスタート」
目を開けば、真っ黒な世界に1人立っている。
《ようこそ『デストロイド・フューチャーシティー』へ。メールアドレス、パスワードをご登録下さい》
サウンドが聞こえて来て、入力画面とキーボードが出現する。
打ち込み終わりEnterキーを押す。
《キャラクター名をご登録下さい》
キャラクター名はギリシャ語の『デルタ』にしよう。
また打ち込み、Enterキーを押す。
《登録が完了しました。アバターはランダムです。オンラインの世界に転送されます。宜しいですか?》
yesを押す。
光に包まれて転送された。
◇
壊れた茶色い未来都市が現れる。
此の世界は有名ゲーム会社の『guradexio』が作成したゲームで、実際に存在する銃ではなく、未来銃と呼ばれる新型仮想銃を使用するオープンワールドのオンラインゲームだ。
近くにあった鏡に顔を映すと灰色の髪に住んだ水色の瞳の少年だった。
服は茶色い軍服で帽子はない。
右手の人差し指を上から下に軽く振ると空中に浮いているウィンドウが現れる。
《チュートリアルを受けますか?》
俺はNOを押す。
買い物にでも行こう。
すぐ近くのショップに行き、所持金で武器を買う。
見た感じではスナイパーライフルの種類がまあまあある。
初期金額で買えるスナイパーライフルのSR-V7とハンドガンのHG-420を購入する。
動き易い軽装備とエナジーパックと言うマガジンをV7対応の物と420対応の物を購入する。
「なぁ、君。ちょっと教えてくれないか?」
声を掛けられ背後を向くと茶髪の男性が居た。
ピコンとAR表示で〈フォックス〉と言うアバター名が刻まれている。
「お願いだ!」
フォクスは頭を思い切り下げる。
「わ、分かったから止めてくれ!」
「僕はフォックス」は
「俺はデルタ。宜しく」
「じゃあ、ついでに私もお願いしようかしら」
フォックスとは別の女性の声が聞こえた。
壁に寄りかかった同じ背丈位の金髪碧眼の女性が居た。
「私はアルファ」
「ま、まぁ良いや」
結局連れて行くことになり、好きな武器を買わせた。
確か金目のクエストが此処であった様な気がする。
裏路地に入ってクエストマークを見つけて、クエストを受ける。
《クエストクリア条件はボスモンスター討伐とドロップアイテムの納品です》
《カウントダウンを開始します。30分、29分59秒、29分58秒…》
「さぁ、ついて来い!」