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#1 大学生になる

例えばの話だ、自分がすごーくすごーく憧れている仲の良い先輩が居るという理由だけで同じ大学を志望し、入学したならばハッピーライフが送れるのか


答えはイエスだと思う


ざわざわと桜の木が揺れているこの季節に私は晴れて大学に入学となった。そして今そうたった今からぴかぴかの大学一年生というやつだ。


「稚依ー、結城先輩のとこ挨拶行かなくていいのー?」

「あ、忘れてた」

「あんた何の為にこの大学に入学したわけ?!」

「いやー、初日だから何か実感沸かなくて!」

「はいはい 早く行こ行こ」


この話かけてきた女の子は幼馴染みで親友とも言える 中野杏珠 - ナカノアズ - である。性格はサバサバしていてそれでいてよく周りを見て行動できる素晴らしくできる女というやつだ。

例えばの話は私の話で、仲の良い憧れの先輩を追いかけて、たったそれだけの理由でここの大学を志望し入学しました。これを杏珠に話したとき杏珠の反応はこうだ。




" あんたの脳内はお花畑ね!!!! "



全く持ってその通りだ

だがしかし、私にとっては立派な入学理由なのだ



「結城先輩何だってー?」

「あ、こっち来てくれるんだってさ」

「えええええ あんた普通は自分から行くでしょ?!?!何で先輩に移動させてんの?!?!」

「いや、だって諒陽先輩が来てくれるって言うから」

「全くあんたって子は……」


私も確かに先輩を移動させるなんてとも考えたがそもそも私達は今日入学したばかりなわけで、つまりこの大学の構造を把握していないわけで、むやみに動くと確実に迷子だ。そうなると余計に先輩に迷惑をかけてしまうのだ。わかっておくれ、杏珠ちゃんよ



「稚依ちゃーん!」



おーい とぶんぶん手を振りながらこちらに向かってくるあの方こそ正しく憧れの先輩である 結城諒陽 - ユウキ アサヒ - 先輩だ。


「結城せんぱーい!!!」


私よりもノリノリな杏珠は諒陽先輩に手を振り返す


「稚依ちゃん久しぶりだね!杏珠ちゃんも!」

「結城先輩、何で私がハッピーセットのおまけみたいになってるんですか?!そこは杏珠ちゃん久しぶりだね 稚依ちゃんも ですよ?!」

「え、待ってそれ私がハッピーセットのおまけじゃん?!おかしいじゃん?!」

「あははっ」


諒陽先輩は はーおかしい と言いながらうっすら涙が浮かぶほど腹を抱えて笑っている



「あれ?結城先輩 その隣の方は?」


諒陽先輩に久しぶりに会えたことに嬉しさでいっぱいだった私はその杏珠の言葉でたった今 諒陽先輩の隣にいる人の存在に気がついた。


「あー!紹介しよう!同じ法学部の 佐々木葵 - ササキ アオイ - 君でーす!」


紹介されたその人物の方を見ると、どこか遠くを見つめていながら色気を漂わせる黒髪のふわふわセットの美青年がそこに立っていた。


これが私達の出会いだった。







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