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1.え?仕事中に幻覚?

大学受験に失敗し、適当な専門学校に入るも退学。

フリーターを経てブラック企業に入社。


「今日のヘルプは身辺警護か~...」


警備会社に入社して三年目、資格は一応と色々取れされるものの、蓋を開ければ人数不足の現場に放り込まれる日々...


まぁ、退屈はしないし、それなりの手当ては入るからいいけどもね?


「○○君、ぼ~っとされてちゃ困るよ、ちゃんと仕事して」


何も起きなくて暇すぎて、人生単位で考え事してもうた。


ペアを組まされた、嫌みったらしい中年オヤジに注意されっちた



「あ。すいません」


「まったく、若くて体格いいからって勤まる現場じゃないんだよ?犯行予告があったからウチみたいな民間にも依頼が来たんだから。

目に留まるところできちんと仕事して、次に繋がる成果なり評価出してもらわないと!」


「はぁ...」


「大体ウチの会社の管制は~~~~~」


長い、しかも愚痴が始まった

真面目なのはいいけど、サボれる所は全力でサボる人って知ってるから真剣に聞く気に成れないんだよな~....


「ほら、巡回時間だから!早く行ってきて!!定時報告も忘れずにね!!」


「え?順ば「ほら早く!」.....」


空気がギシギシしたままなのは嫌だから行きますけどね?

本当はアンタの仕事だからね?


「はぁ、じゃあ行ってきます。」

「しっかりね!!若いんだから!!」


若いを理由にする所か?唯でさえ六連勤(日勤夜勤の三徹)だぞ?


などと、心の中で愚痴を言いつつ向かう訳だが...


こんな性格だから良い様に使われるのは分かってるんだけども、その場凌ぎで行動しちゃうんだよな~


と、何時もの言い訳をしつつ巡回にむかう






と言っても、何回か回った巡回コースを見落としが無いように回るだけある


「...ん?」


あれ?あんな所に植木なんかあったかな?


あれ?増えた?



建物の外を巡回していると、見覚えのない植物が生えている

一歩近づく毎に、葉を増やし、幹が太くなる。


...徹夜で遠近感覚おかしく成り始めたかな?


などと考えながら、近づく。

近くで見た植木はエントランスに植えられてもまぁ、違和感の少ない大きさだった。




う~ん、何か変な木だけど、クライアントの趣味かな??



角を曲がり、歩いて行くと、段々と植物が増えていく。

中には、床から直接生えているものもある。


...え?植木一つなら増えても分かるけど...この木はおかしい!!

なんだ?幻覚でも見えてんのか!?



後ろを振り返ると、今まで無かった植物が増えている。

おかしい、ありえない、そういえばさっきから冷や汗が止まらない。

手を見ると、何故か少し色素が薄い気がする。

顔面蒼白と言うけれども、手まで白く成る程血の気が引いてる...?


過労?...いや、有り得ない訳では無いが、連勤前は連休を貰った。

まだ余裕のはず、何だ?変なものでも食ったか?


どんどん歩くと、一歩の度に手の色が無くなっていく...周りを見渡せば、木々がドンドン深く、人工物が減っていく。

なんで?何が起きてる?!何で壁がドンドン石になる?!後ろを向いても同じくらい人工物が減る?!

試しに後退っても自然が増える?!


そうだ!無線で.....?!


手を見ると、まるで幽霊の様に透け始めていた...


ガサッ


音のする方向を見ると、マスクをしキャップとフードを被ってサングラスをし、手に刃物を持った男がいた。


「オイ!!あんた!ココでドスっ...え?」  

 ゲシッ

「うわっ?!」


本来なら、無線を入れるんだろう、明らかな不審者だ。

木々と透けた腕は健在だ、もしかしたら腕だけでは無く全身かも知れない。


目の前の男は、手に持った刃物をそのまま、逃げてゆく。



あれ?何で彼は木にぶつからないの??



木々をすり抜けて行く不審者、腹を見ると刺さっている刃物。


あれ?痛くない??


柄を掴もうとすると、手が薄青い液体になっていた...


「はぁ?!え?名にコレ?!俺の体どうなっ.て..ん...」


ドンドン声が出なくなってきた?!立ってられない?いや!足の感覚が!?


足元を見ると、まるで消えたように制服が萎れている。


いや、よく見ると液体の中にある様に浮いているような...



からだぜんぶみずに……

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