そして、物語は始まる
昔々、一人の『悪魔』が地獄からやってきました
地上を乗っ取りに来たのです
でも、それは失敗に終わりました
何故なら、ある『人間の男』に恋をしてしまったから―――
それに気づいた『地獄の番人』は言いました
「早く行け!奴を殺してしまうんだ!!」と。
『悪魔』は逃げました。
逃げて、『人間の男』に言いました
「あなたが好きです。」
「ハッ・・・ハッ・・・」
俺は未だに信じられなかった
俺の親友が『殺人鬼』だったなんて―――
「あ、ここにいたんだ?」
「嘘、だろ・・・?あ、んな・・・」
「ん?あぁ、ホントだよ?」
『もう要らない』
『死んでいいよ』
「俺は、所詮友達ごっこに付き合わされてたんだな・・・」
「アハ!!・・・ばいばぁい、翔・・・」
そして、俺は死んだ。
「――――きて・・・・・」
「ん・・・」
声が聞こえた。優しい、優しい少女の―――――
「起きてって言ってんでしょうがッ!!!!」
「うぉっ!!!」
飛び起きるとそこには蒼い髪の少女がいた
やべぇっ、めっちゃ可愛いじゃねぇか!!!
「ねぇ、生き返る気ない?」
「は、・・・?」
そういえば、俺は殺されたんだ
「生きてたのか・・・」
「だから、死んだって言ってんでしょ!」
この人、頭いかれてる。。。
でもまぁ、元親友でも殺したいって思ってるこっちの方がいかれてるかな・・・そう思って俺は自嘲した
「とにかく、生きるの?死ぬの?」
「・・・俺は復讐する。柏木連に・・・」
殺してやる。そう呟いた俺の前で少女は少し哀しそうに笑った
「私の名前はアオ。憶えといてね」
「・・・あぁ」
「必ずまた会えるわ」
どういう意味だと尋ねる前に俺の意識はブラックアウトした