表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

プロローグ 『血濡れた施設』

ピーッ、ピーッ、ピーッ


 システムエラーが起きた部屋には人の気配がなく、ただ、無機質な機械音だけが響き渡る。

 そこら辺に転がっているのはおそらくこの施設の研究員。真っ白な白衣が頭から流れ出た血によって染まっている。


 この事件でおかしな点が複数箇所ある。

 1つ目は、「研究施設の器具が全て消えている」ということだ。施設の警報がなって警察が到着するまでのわずか1時間の間で膨大な量の研究器具を持ち出すのは至難の技だ。まあ、監視カメラが残っていたのは不幸中の幸いといったところか…。

 複数人で犯行を行ったとしても、想定される人数は最低20人。…いや、20人でも無理だろう。


 2つ目は、「監視カメラの映像が一瞬しか消えていない」ということだ。

 犯罪ならよくある、監視カメラの映像を消して身元を隠す方法を使っていたということだ。

 しかし、不可解な点がある。

 それは、0.02秒しか防犯カメラの映像が消えていないということだ。


 常人ならたったそれだけの時間で犯行をするなんてできないはずだ。

 しかし、歩いていた研究員は、0.02秒後に息絶えていた。


 他にも多くあるが、今は混乱を引き起こしかねないから一旦やめておこう。


 大まかに調べを進めたところで、施設の外に出る。

 途端に、1人の仲の良いFBI捜査官が話しかけてくる。

「この事件どう思うよ、凄腕刑事さん」


 すかさず返答する。

「これは今までに類を見ないタイプだ。」


「慎重に調べてくれよ。」


この少し生意気な感じのFBI捜査官は「ジョン」。こんな感じだが確かな実力はある。




ドス


と鈍った音と共に、悲鳴が聞こえてくる。


 現場には緊張感が走り、すぐに銃を片手に施設内へ突入する。


 犯人は大人数の可能性が大きい。警戒しなければ…。



 と思った矢先、施設の奥側から何かが迫ってくる。


「来たな…」

 

 同時に銃を構える。



 しかし、迫ってきたのは人ではなく、たしかに、






 大量の、










 消えていたはずの、











 施設にあった実験器具だったーーーー










ピーッ、ピーッ、ピーッ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ