6/12

6

　土曜は起きたら午後だった。

　さすがに2日連続の戦いは、体に来た。

　運動不足の帰宅部にはきつい。

　未だ何のために戦っているのか判らないながら、なんとなく薄々と感じるものがある。

　昨日のヴェールとクァトロちゃん。

　多分、身内。

　それも、かなり親しい。でもちいさいのの方が年上、それも、年配。例えば、おばあちゃんとか…。

　どういうことだろう。

　あまり物事を気にしない私でも、今回の、寝ている間だけの「魔法少女」は、謎だらけで、気にせずにいられない。

　どうして他の人には、小さいのがちゃんとついてるの？

　みんな、わかり合っているの？

　仲がいいのが普通なら、私は何？

　あのキツネもどきは、何なの？

　さっぱり判らない。

　今回は緊急事態だ、と言っていた。

　次は「定例」なんだろうか。

　全てが判らないまま、あと2回で終わるらしい、私の魔法少女ライフ。

　私は、オランジュ。オレンジ色。

　ブルー、ジョーヌ、ルージュ、ヴェール、みんな、服の色がそのまま名前。

　相棒は、ウノ、ドゥエ、トレ、クァトロ、ティンクゥエ。多分、ただの数字。

　名前の付け方は、結構ゲームとか、アニメでは定番の、どこかの国の言葉をアレンジしたもの。

　次は私の番、と誰かが言う。

　次は多分、ブルーだ。

　最後は私の番、なんだろうか。

　いや、私の、というよりあのキツネもどきの、ティンクゥエとやら言う、相棒になれないちいさいの、あいつの番だ。

　次こそは、あいつをとっ捕まえて話を聞かなきゃ。最後の5回目が来る前に。