死との戦い
久しぶりに投稿しました。
ぜひ読んで下さると嬉しいです。
「改めてよろしくな!ユウナ!」
それにたいして、さっきまで緊張しきった顔が嘘のように変わり元気よく
「はい!よろしくお願いします!えーと、ジンさん!」
「そういやぁパーティ結成したらメインギルドいって報告書かかないといけないのか」
こうして二人の目的地は決まりメインギルドへと向かった。
ギルドへ到着し報告書を出し終わると早速ダンジョンへ向かうことになった。
「そういえば、ユウナはダンジョンはどこまで進んでる?」
「えぇ、私ですか!!えぇっとーさ、34…です…」
「34かーなら今から35行こうか」
「えぇ、でもあの強ボスかなり手ごわいらしいですし、こ、怖い…です」
「そんな怖がらなくても大丈夫だよー俺が付いてるし!」
笑いながら言うとユウナは不安で溢れていた顔がまるで希望の光がさしてきたかのように晴れて
「ならさっそくいきましょう!!」
「よくさっき出会ったばかりの人を頼りにできるなこいつは…」
「なんですか!なんか文句でもありますか!早く行きますよ」
ぷいとそっぽを向きダンジョン入場転移門へ向かっていくユウナ
「はいはいわかったよ」
笑いながらユウナのあとへ続き門へと足を運んだ。門を超えるとそこはもうダンジョン。
「相変わらずこの門はすげぇもんだよなぁ」
関心しながら前へ進むといきなりモンスターが姿を表した。
「ユウナ!気おつけろ!前にモンスターだ」
焦って大声でユウナの方へと声をかけると
「こんなもん楽勝です!」
話さなくても心の中でえっへん!と言っているのが分かるようなポーズをとりながらこちらを向いているユウナ
「危ない!」
即座に剣を取り出し勝ち誇っているユウナの後ろにいるモンスターを切り倒した。
「危ないじゃないかー油断は禁物だ、チュートリアルでわざわざ字幕様が教えてくれただろ」
「そ、そんなのみんな読んでませんよ!!読んでるのはジンさんくらいですーそもそも様ってなんですか様って字幕は字幕ですよ!」
「はぁ?何言ってんだ!字幕様だろ!あの方がなければ俺達はゲームの操作もわかんないままゲームをするハメになるんだぞ!もっと字幕様に感謝しろよ!」
「そんなの私見てませんもん!多分みんなも見てませんよ!」
言い合いをしながらダンジョンを進んでいくとあっという間にボス部屋の扉の前へとたどり着いていた。
さっきまで真剣に口答えしていたユウナはどっかへいなくなり言葉一つ出なくなり俺の後ろへ隠れるユウナがいる。このゲームはダンジョン35から強ボスが出現する。強ボスは普通のボスとは違いこのようにボス専用の部屋が存在する。だから初見の人はビビって当然なのだ。
「おいおいそんなビビんなくても大丈夫だよ1回攻略してる俺が付いてるんだから、」
そうしてビビっているユウナを連れてボス部屋の大きな扉を開け中へと進んでいく。扉を越すと円状に火が次々と灯っていく。そしてその円の中に堂々と現れるのは強ボス「ヘルリザード」。
「こ、これがここのボスヘルリザードですか…」
声を震わせながら言った。
「いや、なにかがおかしいぞ…こいつは、」
「どうしたんですかジンさん?1回見たことあるんじゃないんですか?」
「いや違う。こいつはヘルリザードじゃない、ダンジョンLv73のボスモンスター、雷神竜ザギトラだ」
「え?73?おかしくないですかそんなのありえるわけないですよそんなのまるで誰かがすり替えたようなこと起きるわけないじゃないですか」
「それだ、」
「え?」
目を丸くし一言の意味を知りたそうに驚いた
「これは絶対におかしい、あるはずのない現象だ、つまりこれはチート?」
手を顎に当て少し考える。
「それいがい考えられない。ならどこかにプレイヤーがいるのか?どこにいるんだ?」
必死に部屋の中の辺を見渡す。するとザギトラの後ろに人影が見えた。
「お前か、こいつを出したのは」
「あぁそうともこいつは僕が呼び出したのさ、チートでね」
フードを深々とかぶった謎の男は余裕のあるような口調でチートというワードを口にだした
「もしやあのネットのチートのやつはお前なのか?」
「あんな裏切り者のことはどうでもいいんだよ!クソっ腹立つなぁお前、」
さっきまでの余裕ぶっていた口調に怒りが加わり謎の男は怒鳴りつけてきた
「…」
「ん?なんだお前どっかで…あ!お前まさかこのゲームに入り込んでるやつ?だろ、」
「なぜお前が知っている」
「なんだ大当たりか!そりゃぁめでたいこったぁまさかほんとにいたとはな俺らの中では結構有名なんだぜ?」
「お前ぇ、ふざけるのも程々にしろよ、」
「なんだやるのか?そんならこいつとにしてくれよ、」
前にいるモンスターを指さしてその男は
「またいつか会えるといいな、まぁ生きてたらだけどな」
と一言をいい一瞬にして姿を消した
「くっそぉなんなんだあいつら何もんなんだ、絶対に…」
「ジンさん前のボスなんか変ですよ!」
「まずい、いきなり大技ぶっぱなしてる来るつもりだ、早く下がるぞ走れ!」
部屋の扉の前まで全速力で走り込む。
だが後ろにいたユウナが
「あっ!!」
と躓いた
「逃げて!ここで死んだら現実でも命を落とすかもしれないんでしょ?ならジンざだけでも助かって、ここから生きて帰って、」
「ユウナ…」
このゲームは1度死亡してしまうと装備や武器などを全て失い死者の館と言う所で死亡した時間かや24時間過ごさなければいけないシステムとなっている。それだけならいいが一番怖いのが死亡時一緒にいたパーティメンバーとは一生パーティが組めなくなるのだ。そして今まさに俺の後ろにいた人がそれになる寸前なのだ。もちろんユウナを助けに行こうとすれば俺自身も餌食になってしまうだろう。餌食になればおそらく2度と現実にもこのゲームの世界にも戻れなくなる。一人を見捨てれば自分の命は救われる。簡単だただここから逃げればいい。よし逃げようそうすれば俺は助かる。一人くらい見捨ててもいいじゃないか。でも、でもこれまであの子といた時間はとても楽しかった、忘れられなかった、だからアイツとはまだ一緒にいたい。
「待ってろユウナ今行く、」
ずっと前回から続きをどうしようか迷っていて全然投稿出来ていませんでしたがやっと投稿出来ました。ありがとうございます。
ーまた次回もよろしくお願いしますー