チーター
今回は、かなりの急展開になります。
ぜひ、楽しんで頂けたらうれしいです。
「いったい何だったんだろ、どーこかで見たような気がすんなぁ、、」頭を抱え早速ゲームソフトを開封しソフトをパソコンに接続しイヤホンを耳の穴にはめ電源ボタンを力ずよく押す、パースワードを入力すると「ようこそ」と小さく表示された。
「まぁ今は考え事なしだ!ゲームに集中集中!」と頬を叩き画面を見つめ直しデスクトップを見る。いつもはない「レイヤーズヒーロー」と書かれたアイコンをクリックし画面がゲームタイトルで埋め尽くされる。
βテストの時のようにアバター作成から始まる。
前回同様にアバターを作り上げ作成を終えると、βテストには無かったチュートリアルが始まった。当然のごとくβテスト経験者だと胸を張りながらチュートリアルをスキップした。
あの時見た広く賑わっている広場が画面いっぱいに写し出され、画面の前の俺は目を輝かせながら「またここにやってきたぞー!」と一人部屋で叫ぶ。
「それにしても相変わらず人が多いなーまたマップだよりだなw」と隣の町へ走って行く。そこにも人がたくさんいて装備を買ったり薬草を買ったりとβテストでは実装されていなかった要素もたくさんありより感情が高ぶった。
「そう言えば、βテストと違ってクエストは広場の奥のメインギルドでやるんだっけ?早速行ってみるか!」と張り切ってメインギルドに向かっていたアバターを止め後ろに振り返ると町の奥にある集会場を目指した。「もしかしたらあの子がいるかも知れない。」集会場を見渡すとたくさんの人はいるものの、あの女の子らしき姿は全く見つからない。「まぁそりゃこんなとこいるわけないよな…」少しへこみ気味にため息をつく。すると、いきなりチャット画面の流れが一気に早まり、文字が読めないほどまでいっていた。「なんだこれは、緊急メンテかなんかか?」画面の前の俺は少し焦り気味にチャット画面を止めゆっくりとコメントを読んでゆくと、そこには「今メインストリーの最終ボスまで行って戦ってる動画がネットに上がってるらしいぜ」と書かれていた。
「なんだこれは…そんな、もう最終ボスなんてありえないだろ。」ゲームを一時停止し、ネット検索画面に「レイヤーズヒーロー 最終ボス」と検索をかけると、つい3分前にアップロードされていた動画で「レイヤーズヒーロー ダンジョン100 ボスクリア」というタイトルでサムネイルにはおそらくボスと戦っている一場面であろう描写が掲載されていた。
「ありえねぇだろ、こんなのチートじゃねぇか」と大声で叫びデスクを力ずよく叩く。
その動画のコメント欄でも「こんなのおかしいだろ!まだ配信はじまって2時間位しかたってないぞ!」「これはチートで間違いないね、装備がおかしいもん」「さすがにプロのゲーマーがやってもここまでは無理だろ、」などと書かれていた。
「そうだ、こんなのおかしいだろ、」と何度も言いながらまたゲーム画面に戻るとチャットでその動画の配信者、つまりダンジョン100を2時間とわずかでクリアしてしまったプレイヤーと思われる人物が発言をしていた。「お前らには程遠いとともうがダンジョン50をクリア後に解放されるPVPモードで待ってるぞwww一番早く来れるのは誰かな?w」とふざけたメッセージを呟き、コメント欄が炎上した。
「なんだこいつ、ふざけてんのか、」俺はそのコメントに対して批判をする間も無くメインギルドへ向かった。
あのチーターとはいったいなんなのか?!
そして、あの少女とはまた会えるのか?!
ー次回もよろしくお願いします!ー