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聖刻石

 イシュカル地下通路に向かうことになった。

女王に別れの挨拶をして、皆で部屋を出る。

イシュカル地下通路は、城下の外れにある地下へ続く階段から行ける。

地下通路は狭い。大部隊ではいけない。少数の部隊で行くしかない。

「兵力を見れば、俺の部隊とフラン将軍の部隊。そしてセフィラの兵が望ましいだろう」

レスティが言った。

レスティの部隊とフランの部隊、セフィラの部隊から、ある程度兵を連れて行くことになった。

兵達を招集し、出発の準備は整った。

帝国三将軍と王女、そして副部隊長のエイルにセフィラ。レスティとフランとセフィラの部隊の一部。

このメンバーで階段のある場所まで辿り着いた。

「中は狭いと聞いている。悪魔と遭遇したら、魔法の援護はあまり期待できないかもしれない。

気を付けよう」レスティが言った。

「悪魔を打ち倒しこの大陸に平和を取り戻す。俺たちなら出来るはずだ」

セフィラはそれを聞いていた。

そうだ。平和を取り戻すのだ。そして、ヘインセルも平和に暮らせるように。

私は必ず約束を守る。

セフィラは目を閉じ、静かにアリスに祈りを捧げた。

すると、レスティの聖剣が光りだした。

セフィラの体も光っている。

「おい、なんだ、何が起きている。セフィラ、光ってるぞ」エイルが驚いている。

だが、そのエイルの体も光っている。

そして近くにいるフランの体も光っている。

やがて光は収まった。

「なんですか、今のは」クレリアが驚きながら尋ねる。

「わからないが、聖剣が強化された時と同じメンバーの体が光っていた。

何か、変わったのか?」レスティが聖剣を見る。特に何も変わってはいない。

しかし体の光った三人は異変に気付いていた。

手に何か石のような物を握っている。

「何か石のようなものが手の中に突然現れたぞ」フランがそれを見せる。

不思議な輝きを放つ石だった。見れば、聖剣の光とまったく同じ輝きをしている。

温かい輝きだった。

残りの二人も石を持っていた。

「これ、なんだ?輝きが聖剣にそっくりだが、何か効果でもあるのか?」

エイルが疑問そうに石を握っている。

「わかりませんね。しかし、悪魔は聖剣の接近に苦しんでいました。

この石、もしかしたら何かの役に立つかもしれません」セフィラが考察した。

「一応、体に身に着けておきましょう。退魔の力があるかもしれません」

セフィラが続けた。

「私の分はないのか」グラリアが様子を見ながら言った。

「聖剣に反応したメンバーにだけ現れた。残念だがグラリアの分はない」

レスティが告げた。

「そうか。ふん、まあいい。所詮はただの石」グラリアが石を馬鹿にする。

「お守り程度にはなる。持っておこう」フランが石を身に着けた。

突然の光に出発が止まったが、出発することになった。

「もしかしたら最後の戦いになるかもしれない。いくぞ、皆!」

レスティが号令をかけた。

イシュカル地下通路への侵入が開始された。

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