村の戦い
レスティの部隊は村の救援に向かい始めた。
早く行かねば村か危ない。進軍は速かった。
最初の村に辿り着く。村では数少ない兵士たちが魔物と戦っていた。
「加勢する!油断するなよ!」レスティが号令をかける。
相手は二足歩行をしている獣人だ。
レスティを中心に敵を撃退していく。
特に、レスティの聖剣の効果は絶大で、一撃で敵を倒し続けた。
この剣には魔物に対する特効がある。レスティの予想は確信に変わった。
あっという間に魔物を撃退した。
村人たちが感謝すると同時に、混乱している。
「レスティ将軍、あいつらは一体なんなのですか。普通ではありません」
村人は怯えている。
「詳しいことは説明している時間が無いが、悪魔だ。あとはここの兵士が守ってくれるだろう。
俺たちは次の村に行かないといけない。どうか、無事でいてくれ」
レスティが村人に告げると、すぐに部隊に進行の指示を出す。
次の村に向かわねばならない。
急いで部隊を進軍させる。
次の村に辿り着いた。
村が、全滅している。兵士達も倒れている。
レスティは怒りを覚えた。こんなのは理不尽だ。
「敵を撃破するぞ!各自体制を整えろ!」レスティが指示を出した。
獣人達が前の村の通りに存在したが、その中に一匹大きな竜がいる。
かなり大きい。
「あの竜の相手は俺がする!他の悪魔を頼んだ!」
レスティが竜目がけて飛び込んでいく。
竜は尻尾を振りかざし、レスティに攻撃してきた。
レスティはその尻尾を叩き切る。この聖剣なら負けはしない。
相手の懐に入りこみ、連続攻撃を叩き込む。
竜が叫びながら倒れた。
この竜に全滅させられたのだろうか。
兵士たちも獣人を倒し終えた。
悲しい雰囲気が辺りに流れている。
「救えなかった。もう少し早く来ていれば、救えた命があったかもしれない」
レスティが悔やむ。
「レスティ。冷たいことを言うが、悲しんている暇はねえぜ。
今この瞬間にも、他の村で命が失われているかもしれねえ。
俺たちはそれを救わなきゃならねえ。すぐに指示を出してくれ」
エイルは冷静だ。冷静であろうとしている。
「ああ、わかった。その通りだ。このまま進軍する。次の村に向かう」
レスティは進軍の指示を出しながら、考えていた。
この聖剣の威力は想像以上だ。
これがあれば死の未来を変えられるのか。
聖剣を持っていない俺は、悪魔との戦いで死んだのだろうか。
ストラは何を考えて俺にこの剣を託したのか。
しかし、それは今考えてもわからない。予想の範疇を越える、謎の現象だったからだ。
今の俺に出来ることは、出来るだけ多くの命を救う事。
部隊と共に進軍し始めた。
各地の村を救う。必ず、救って見せる。




