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兵士出兵

　レスティ達が相談していた。

まずは、各地を守っていた兵達を元の場所に戻す。

悪魔が出現しているようなら戦いになる。

十分注意してくれ、とレスティが兵達に呼び掛けた。

グラリアとクレリアがイシュカル城の守備。

そしてレスティ達はカンタール砦に赴くことになった。

砦の戦力は、ほぼ戦いに連れてきてしまった。

悪魔の軍勢と戦うにおいて、中央に位置するあの砦は重要だ。

放置されているかもしれないが、占領されていたら戦いになる。

セフィラ達と少数の平和派は、ヘインセルへと向かう平和の砦を目指すことになった。

ヘインセルの状況も確認しないといけないからだ。

ヘインセルにも悪魔が出現していたら、大変なことになる。

平和の砦も放置されていたため、ここでも戦いになる可能性があった。

まずは、各地の状況を掴むこと。

レスティ達がカンタール砦を占領し、各地の兵がカンタール砦に連絡をする、

という方針でいくことになった。

そして兵力が足りない所に、兵力を出す。

悪魔の勢力がどの程度なのかまずは掴まなければならない。

数が多ければ、厄介なことになる。

「城はお任せください。母上からも、もっと話を聞いてみます」

クレリアが言った。今、女王は気を失い倒れていた。

じきに目を覚ますだろう。

フランも倒れている。あの怪我では戦えないだろうが、

フランの部下達の事もあり、目を覚ましてくれるのが望ましかった。

「よし、じゃあ行くか。カンタール砦」

エイルが言った。迅速に行動すべきだとばかりに、素早い発言だった。

「皆、各地を頼んだぞ」レスティが兵達に言った。

「各地に赴く兵達への指示は、私が地域の規模を見て、的確に出す。出発するといい。

城は死守してみせよう」

グラリアが言った。

「レスティ、どうかお気をつけて。ヘインセルの状況を確認次第、

私たちもすぐに合流します」セフィラが心配そうに言った。

「大丈夫だ、行ってくる」レスティが軽く返事をした。

レスティの部隊はカンタール砦に出発した。

砦に向かって部隊を進めていく。

だが、途中で何度か魔物との交戦があった。

数はまったく多くないものの、大陸中に魔物が溢れているようだ。

砦に向かう途中で何度か小競り合いになる。

「こりゃあ、各地が危ないぜ。兵士が守っていない村なんかが特に危ない」

エイルが心配そうに呟いた。

「各地への出兵はグラリアが指示を出してくれる。俺たちは今できることをやろう」

レスティがエイルの様子を見て言った。

レスティには気になることがあった。

女王に取りついていた悪魔が、唐突に女王の体から出てきた。

聖剣を何故お前が持っている、と言っていた。

聖剣の力が悪魔を追い払ったのか。

今は銀色に輝く刃。

これ以上、進化するのだろうか。

この剣には自分の運命を変える力があるかもしれないと、ストラが言っていた。

悲惨な死とは、悪魔との戦いで命を落とすという事なのか。

この聖剣が悪魔に対して有利なら、そのことは頭に入れておかなければならない。

「また考え事か？着くぞ、もうすぐ」エイルがレスティの様子を見て言った。

「ああ、すまない。カンタール砦に悪魔がいなければそれでいい。占領する。

だが、戦いになる可能性もある。皆、十分に注意してくれ」

レスティが部下達に指示を出した。

この砦は絶対に確保しなければならない。

レスティは剣の様子を確かめた。