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帝国二将軍

 レスティ達は急いで城下に向かった。

兵士の報告通り、城下では獣が暴れまわっていた。

「おい、これはどういうことだ!」グラリアが騒いでいる。

平和派の兵士たちが獣たちと戦っているが、

ここに残っている平和派の兵士の数は少なかった。

すぐに援護しなければならない。

「悪魔たちを撃退するぞ!全軍援護に向かえ!」レスティが号令を出す。

獣たちは容赦なく襲い掛かってくる。

兵士との戦いとは異なるため、味方の兵達は戦いに対応しきれていない。

だが、それでも獣たちの数はそんなに多くないようだ。

レスティ達が合流すると、数の差で着々と獣たちを倒していく。

しばらく戦った後、襲い掛かってくる獣たちを倒しきった。

「姫、これはどういうことだ!説明を!」グラリアがクレリアに詰め寄った。

「母上は悪魔に操られていました。そして、悪魔が現れ、この国を制圧すると言っていました」

クレリアが説明した。

「悪魔?伝承上の話だ。現れるはずがないが、目の前で見てしまっては」

グラリアが困惑している。

「どうする?レスティ。悪魔たちの目的がこの国の制圧なら、各地の砦や村も危ないぞ」

エイルがレスティに言った。

「女王はイシュカル地下通路の先で悪魔に遭遇したと言っていた。

そこに親玉がいるのかもしれない。だが、今はこの国の各地が確かに心配だ。

兵力を分散させ、各地を守りに行きたいが、俺たちの部隊だけでは数が足りない」

レスティが考えながら言う。

人間同士の戦いで兵力を削られた。悪魔の思い通り。

帝国の兵力は城に集中している。各地が危ない。

将軍も二人減った。フランも動けない。動けるのは、俺と、あと一人。

「グラリア将軍」レスティがグラリアに話しかけた。

「なんだ」グラリアが急に話しかけられて戸惑っている。

「女王はもう元の女王に戻った。お前に頼みがある。この国のために戦えるか?」

「お前は見抜いているだろうが、私は国のために戦うほど忠誠心は厚くない。

だが、悪魔なんてやつらにこの国を制圧されては、私も危ない。

私の力が必要だと言うのだな。よかろう。力を貸してやる。帝国五将軍の生き残りとしてな」

「気に食わねえが、しょうがねえな。こいつらが味方してくれれば、各地に戦力を回せる」

エイルが不満そうな表情で言った。

「皆、武器をグラリア将軍の部隊に返してやってくれ。もう戦う必要はなくなった」

レスティが指示を出した。

「部隊の編成をする。エイル、セフィラ、クレリア、グラリア、集まってくれ。

各地にどう赴くかを決める。急いでだ」

部隊編成が始まった。

まずは、悪魔が各地にも出現しているかどうか。

出現していたら厄介なことになる。

城に招集した兵達をまずは元の場所に戻すのがいいだろう。

レスティは皆と相談し始めた。

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