1日目-5
ログアウトして台所に向かうと妹の咲がすでに座っていた。
「おにぃちゃん遅い~~。」
「ごめん。遅くなったよ。」
今日の晩ご飯はハンバーグだった。
「おにぃちゃん。ゲームは楽しい?」
「ああ、楽しいよ。可愛い妹も一緒に遊んでくれるしね。」
「それならよかった。装備を作るなら知り合いを紹介するよ。」
「アクセサリーなら紹介して欲しいかな。」
アクセサリーは最初の町のどこを探しても売っていなかった。
「アクセサリーは次の次の町まで行かないと無いよ。武器とか防具とかは大丈夫?・・・あ、麦茶取ってくれる?」
麦茶を冷蔵庫から取り出して、妹のコップに注いだ。
「ありがと。おにぃちゃん。」
「どういたしまして。ウサギの皮で鎧を作ってみたよ。武器はこれからだけど。」
「武器も自分で作るの?」
「このあと材料を取りに行く予定だよ。咲は自分で作らないの?」
面倒そうな顔をして、
「材料とってくる暇があったら、戦ってた方が楽だよ。ちゃんと作ってくれる人もいるしね。おにいちゃんは生産ばかりやっていて大丈夫?中途半端にやると後がつらいよ。」
「まったりやるから大丈夫だよ。」
麦茶をしまって、自分の椅子に座った。
「「いただきます。」」
「咲はこれからどうするの?」
「今装備を作ってもらっているからそれを受け取って、友達と次の町へ行くつもり。」
「もう次の町へ行くのか~~どんな敵がいるんだ?」
「敵は強く成るけど、出てくる敵は同じよ。採取できるものとかも変わらないよ。おにぃちゃんは行かないの?」
「スキルやペットの検証も必要だし、敵や採取が同じなら、しばらくは最初の町でいいかな~~」
「そう。しばらく次の町にいるから、何かあったら言ってね。」
「そのときは頼むよ。3番目の町には行かないのか?
「次の町からその次の町に行くにはボスを倒さないと行けないのよ。そのボスが強くて、見習いを卒業する頃にならないと倒せないのよ。」
やはりボスがいるのか~~。見習いを卒業っていつになるのかな?
「だから、少しでも早く次の町に行って強くなる必要があるのよ。」
「ごちそうさま~~約束があるからもう行くね。」
妹は食器をシンクへ持って行くと、自分の部屋に戻っていった。
「ごちそうさまでした。」
自分の部屋に戻ってゲームを再開しよう。
自分の部屋に戻り、ログインすると運営からメールが届いていた。
ニャンタ「咲ちゃん。説明の回だね。」
ロビン「オフライン中のことは書かないつもりだったけど、兄弟でしているのに、会話が無いっていうのも変かにゃと思って。でも自然としゃべってにゃいにゃん。むずぃ・・・にゃん」
ニャンタ「咲ちゃんは詳しいね」
ロビン「妹はβテスターをやっていたからにゃ。」
ニャンタ「ロビンと違ってお友達も多そうだね」
ロビン「どうせ、ぼっちんにゃん。」
ニャンタ「お友達が出来るといいね・・・・」
ロビン「・・・・・。」