4日目-1
戦闘シーンは苦手
プレイヤーが絡むと、もっと苦手にゃん。
ログインすると、妹の桜はすでにログインしていたので、「知り合いで料理スキルを持っている人を紹介して欲しい。」とメールをし、生産者ギルドの工房にいるカイムさんを訪ねた。
工房では、カイムさんとカインさんが、武器や防具を作っている。
カイムさんに挨拶すると、カイムは手を止め、笑いながら話しかけてきた。
カイム「坊主、今日はどうした?」
ロビン「トレントの木と蜘蛛の糸を入手したので、レシピを教えて欲しいにゃん」
カイム「森にいるトレントを倒したのか。あいつらは見つけにくいんだが、よく見つけたな。」
動かないトレントは木と区別できにゃいからね。おかげで不意打ちを食らってふったんだにゃん。
カイムさんからトレントの弓と杖、棍棒のレシピを教えて貰った。ついでに、聞きたい事が・・・
「カイムにゃん。木工と裁縫が上がりにくいんだけど、なんでかにゃ?」
カインにゃんも話に加わり、いろいろと教えてくれた。生産のLVを上げるには、1つの物をいっぱいつくるより、数多くの種類を作った方がLVがあがりやすいらしい。
カインさんとカイムさんから、道具や家具、バッグなどのレシピをいっぱい頂いた。ありがとにゃん。他の人にも聞いて回ろう。
カイムさんとカインさんと別れ、町を散策していると、桜からグループチャットが来た。
グループチャットはフレンドリストからグループを作り、そのグループでチャットが出来る便利な機能らしいにゃん。でも、にゃんのフレンドリストには桜と秋桜しかいない・・・
桜「こん。お兄ちゃん、どうかしたの?」
秋桜「こんばんは。」
ロビン「こんばんは。実は森でグループクエが発生して、それで、料理スキル持っている人がもう一人必要にゃん」
秋桜「料理スキルなら私が持ってます。」
ロビン「料理が10種類必要だけど、覚えている?覚えていなかったら、作り方教えるけど?」
秋桜「大丈夫です。最近料理に凝ってまして、ちょうど10種類出来ます。私が知らないレシピがあれば教えて欲しいですわ。」
レシピはNPCからでないと教えて貰う事が出来ないが、実際に作る手順をふめば、作る事が出来、自分で作った物はレシピに登録される。
レシピに登録されている物は、レシピを選ぶ事でスキルが発動し、勝手に体が動き、簡易バージョンで仕上がる。
裁縫とか鍛冶とか実際にしたことがないので、料理以外レシピなしで作る事が出来にゃいけどね。
ロビン「桜と秋桜にゃん以外知り合いがいなくて困っていたにゃんよ。よかったら、一緒に行かないかにゃ?」
桜「私も参加していいの?」
ロビン「もちろんにゃん。でも、報酬とか、何もわからないにゃんよ。それでも良いにゃん?」
桜「友達誘ってから行くね。」
1時間後に広場に集まる事にして、グループチャットを切った。
自宅に戻り、蜘蛛の糸で弓の弦を作成し、トレント木と蜘蛛の糸の弦でロングボウを作成した。
トレントのロングボウ(ランクD)ATK240 INT+10
樫の木で作成したロングボウ(ランクD)がATK60だったので、ちょうど4倍だ。それにしてもINTがつくとは・・・杖によさそうにゃん。
ということで、杖を2本作ると、トレントの魔術師の杖(ランクD) M・ATK 200/ATK50 INT10
トレントの木で武器をつくるとINTがつくのは嬉しい。トレントの木は高騰しそうにゃん。
まだ時間があるので、錬金術でマヨネーズを作ってみるとランクDで出来た。
錬金術で作った方が楽なので、錬金術で作るにゃん。残りの時間、錬金術のLV上げでいろいろつくり、時間が来たので広場に向かった。
広場に着くと、すでに桜たちが待っていた。
ロビン「お待たせにゃん」
桜「おにぃちゃん、遅い」
ロビン「約束の時間には間に合ってるにゃん」
桜「女の子より先についてなきゃ。それよりも紹介するね。」
桜と秋桜は3人の友達を連れてきていた。紹介されたのは
盾と剣を持って戦うタンク役のシュウヤ(人)、槍使いのリサ-ナ(人)、魔法使いのローズ(人)で、3人とも桜のβ時代からの仲間で、一緒にギルドを作るらしい。
秋桜は今料理に夢中で、いろいろ試しているらしいにゃん。
ロビン「秋桜にゃん、これ持ってる?」
秋桜「マヨネーズと黒糖?」
ロビン「ビーツ糖にゃん。テンサイから作れるにゃん。面倒だけど、砂糖は貴重で、売って無いから、代用品作ってみたにゃん。あげるから、試してみて。」
秋桜にゃんに農業ギルドの事を教えたけど、畑は第3の町ドライまで行かなければ入手出来ないって言ってた。ギルドもドライで申請するらしい。
シュウヤ「ロビンさんは、弓以外は使えないのですか?」
弓を使う人は初日こそそれなりにいたが、使い勝手の悪さから、どんどん減っていった。
さらに、弓を使っている人の中で、問題を起こす人が少なからずいたために、知り合い以外ではPTを汲まないのが暗黙のルールとなっていた。
ロビン「弓以外は、短剣と光魔法は取得して、少しは使えるにゃんよ。メインは弓にゃん。」
にゃんは、弓は便利だと思うけど、人それぞれにゃん。
桜「おにぃちゃんのスキルどうなっているのかな?」
ロビン「内緒にゃんよ。まあ、ほとんどが生産スキルにゃん。みんな強そうだから戦闘は任せたにゃん。」
桜「森の敵ぐらい蹴散らしてあげるよ。」
桜さん頼もしいけど、暴走してみんなに迷惑かけてないよね??おにぃちゃん心配にゃん。
ロビン「秋桜にゃん。さっき作ったんだけどいるかにゃ?」
秋桜「・・・・・これは・・・」
秋桜にゃん。絶句しているにゃん。やっぱりランクDはいらなかったにゃんか?
秋桜「お兄さんが作った物ですか。」
ロビン「木工ランクが低くて、ランクは低いにゃん。とりあえず2本作ってみたにゃん」
秋桜「まだ、樫の木で出来た魔術師の杖しか出回っていませんよ。しかも最高ランクでBだったと思いますが・・・」
ローズ「なになに?・・・・トレントってβでは第3の町ドライ周辺しかいなかったよね??
2本あるなら私にも売って!!」
ローズにゃんがもの凄い勢いで、迫ってくる。売るのは別に良いにゃん・・
ロビン「売るのは良いけど・・・入手先は内緒にしてくれると助かるにゃん。」
ローズは最初10万で買おうとしたが、秋桜がそんなにお金を持っていないからあきらめるといいだしたので、1本5万で売った。それでも高い気がするけど、ローズがあまり安いのはダメといいだしたので、その額に落ち着いた。
桜「おにぃちゃん。秋桜ちゃんだけずるい。私にも何かちょうだい。」
桜にはアップルパイでご機嫌をとり、今度、何かつくるという事で落ち着いた。
ロビン「では、行くにゃんよ。」
桜のPTに入り出発した。