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19話 夏合宿! 2日目

チュン、チュンチュン

朝から元気なすずめ達はさておき、こちらは寝起きも寝癖も口も最悪なテニス部1年女子。


「うぁ〜、もう6時ぃ!?つーか起床時間早い!」


「文句言ったって変わるわけでもないけど、いくらなんでも早すぎだろ」


「いつもは7時に起きてるのに……」


「合宿ってさぁ三泊四日だったけど、絶対2年の女の先輩達って違う目的で来てるよね」


「だよねだよね〜、傍から見てもわっかりやすいもん」


「……どんな目的?」


「…またまたぁ!あさってばトボケちゃってぇ、皆堂君のことだってば」


「は?皆堂と…先輩達がどういう関係があるの?」


あさのボケっぷりに、一同アゼン……。


「あさって…国の天然記念物だったんだね…知らなかったよ」


「あさの事、鋭いと思ってたけど……そっち系は鈍いんだね」


「え、天然記念物?そっち系?何のこと?」


『『はぁ〜〜(汗』』


部屋にいたあさ以外の女子が一斉にため息をついた。


「ま、まさかここまでとは……」


頭を振り振り、部屋を出て行く人もあり…


「見損なったよ」


と、会社の上司の様な口調になる人もあり…

その中で根気よく教えようとしている人もいた。


「あのね、ホラ皆堂君ってイケメンじゃない。あーゆー男子ってモテるからじょしが好きになるのは目に見えてるじゃん、それで狙ってるわけなんだよね〜」


「あー…なるほど……」


ようやく理解したようなあさはほっといて、朝食を食べに行く人が多かった…。



峯「朝ご飯はしっかり食べたかー、あーそりゃよかった、じゃあ合宿始めるぞー。んでもってその前に、居るんだか居ないんだかハッキリしない我が部の顧問を紹介しよう」


1年「???」


「何だよ峯。その紹介の前フリはねーだろ」


そして、さっきから審判のイスに座ったボサボサの髪のおっさん(疲れた顔のおにいさん!?)がいるなぁと思っていたら、なんと顧問だった……。


「よぉ1年坊主ども。俺が顧問の宮下みやした憲弘のりひろだ、そーんなにきっつい訳でもないから気楽に話しかけてくれていいからなー」


…どうやら、宮下先生も峯と同じで残念なおつむに生まれたようで……。

ボサボサ頭じゃなかったら、女性教職員にモテるんじゃなーいというルックス

いやボサボサ頭も個性か!?


峯「じゃあ、どうせ介入もしないであろう顧問はさっさと帰った帰った」


「ちぇっ、もうちょっと見てってもいいじゃねぇか。あ、それともなんだ、1年の中に気になるコでもいんのか?よっ、若いねコノヤロー」


峯「……宮下センコー。アレを1年にバラすぞ!!」


「わぁ!!わーったわーった、オジンは退散するとしますか。俺はそこのビーチで遊んでるから、緊急事態には呼べよ〜」


生徒に弱みを握られている先生って……レアだぞ!宮下!

つーか緊急事態って……。


峯「ったく…あんなヤローはほっといて、さっさと練習だ練習!」


「…ハイ!」


峯「返事がおそーい!!」


「ハイ!!」


や、八つ当たり!?



ゼェゼェ……八つ当たりだろ峯ぇぇぇ!!

宮下が向こうに行ったとたん、猛練習が始まった。

一々書き連ねると面倒なのでさらっと書くが、本当はこれの…5倍はあるな。

うん。


グリップの握り方から始まって、サイドステップのやり方、実習、テスト。

ホアハンド、バックハンドのやり方、テスト。

サーブの種類、やり方、実習、テスト。

スマッシュ、ノーバウンドなどその他のやり方、実習、テスト。

テストの都度、ダメだった奴は砂浜ダッシュ。

砂浜ダッシュって…こんなにきつかったんだ。


「峯……やり過ぎは危険だって」


おう宮下だ。


峯「へぇ〜、昔鬼コーチだったアンタが何を言う」


北嶋「ちょっと峯!」


「…あっそ」


え?何か険悪ーな雰囲気…。

峯って宮下のことキライなのかな?

何だか苦いものを残したまま、2日目は幕を閉じた。

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