16話 …これから、何を?
「イテテテ……」
北嶋「もー、ムリするからぁー。…足首大丈夫?」
あさはコートの隅に座っていた。
何でかって言うとぉ、足首の捻挫。
相手の高いスマッシュを追いかけていて、足元のボールに気付かなかった。
それだけ。
北嶋先輩がとりあえずの応急処置をしてくれたが…。
ズキッ
「痛っ、あっ」
北嶋「あ〜、まだ歩いちゃ……!」
ドテッ
「いったぁーい!もぉ〜」
峯「おいおい大丈夫か?保健室までおぶってってやろうか?」
北嶋「もー、そーして。じゃないとこの子足引き摺ってでも行くからさ」
「!!っ大丈夫です!これぐらい…あ!」
ドッテーン
峯「…大丈夫じゃなさそうだなぁ、…よっこいしょっ」
北嶋「それが賢明かもね、大人しく保健室に行ってきなさいよ」
「きゃあっ…せせせせ先輩っっ!!私なら大丈夫だって言って…もごっ」
峯「しゃら〜っぷ、ちったぁ大人しくしてよ」
「………」
テニスコートもとうに過ぎてプールの裏に来た。
ん?こっちは保健室じゃな…
「先輩、こっち保健室じゃないですよ」
「ん〜、だってそうだもん」
「え?」
どさっ
「きゃっ。…なっ何ですか!?」
ずいっと顔が近付いた峯に抗議。
「何って……社会ベンキョー」
「はぁ?」
「あんまし油断してると、こーなるよって。そんだけ。でも折角ここまでやったんだし…」
ゴクッ
自分の唾を飲む音が聞こえた。
「なーんてね、んな事する訳無いって。どこぞの誰かと一緒にしないでよ」
「はぁっ…よかった」
「でーもー、何にもしないとは言ってねーもん」
「え、何言っ……んっ」
口唇を塞がれた。
しばらく暴れていたが、ビクともしなかった。
この辺で男子と女子の力の差と言うか、体格差を思い知らされる。
「…っあ」
「ハイ、お終い。さっ、保健室行こうか」
キョトーン、としている彼女を背負って、今度こそ保健室に向かった。
…随分間が空いてしまいました。
すいませんっっ!!
次話は5月…う〜ん11日になると思います。
修学旅行があるもので…。
京都と奈良に行ってきます。