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13話 想いを缶詰に 【3】

※今回は2人の男子(皆堂と峯)の視点



後ろの方で身動きする気配がした。

まぁ、皆堂君ってとこか。

見てな、これが大人の男ってもんだ。

鍵を掛けて振り向いた彼女は驚いた声を上げた。


「っ何ですか部長!なんかまだやる事ありましたか?」


「別にないけど…俺の用事はあるからさ」


「?」


「その前に眼鏡外しなよ」


「はぁ…」


かちゃと、眼鏡を外した彼女は思いの他可愛く、自分のしている事が汚らわしく思えてきた。

目を細める彼女の口唇に軽く口付けをした。


「!?」


「あさちゃん可愛いんだからもっと自分に自信を持ったほうがいいよ」


先輩からの優しいアドバイス☆

じゃないけどな。

もっと磨けばいい女性になれるよ、君は。

それを狙ってる男子もいるようだけど。


君は君らしく、真っ直ぐ生きていけばいい。


周りに流される必要なんかない。


 


もうとっくに帰った筈の峯が、まだ部室の前でうろうろしているのを見た時は正直ビックリした。

部室の扉が開いてあさが出てきた。

…そうか、当番だったんだ。

びっくりして何か言っているようだけど、ここからではよく聞こえない。


「っ……部長!な……だやる………たか?」


「……ないけど…俺の用事はあ……」


俺の用事?なんだそりゃ。

彼女も不思議そうな顔をしていた。


「……前に眼鏡外………」


眼鏡外して何をするんだよ。



峯が彼女の口唇にキスをした。



彼女も驚いている…という事は、付き合ってるわけじゃねーんだな。

よかった…。

って、何安堵してんだオレは!

妙に次の言葉が大きく聞こえてきた。


「あさちゃん可愛いんだからもっと自分に自信を持ったほうがいいよ」


…女として目覚めのキスを施したつもりか。

彼女の何を知っている?

まぁオレが言えた事じゃないんだけど。


相手の一部分を知ったからって、相手の全てを知っているわけではない。


そこんとこ勘違いしている人間がたまにいる。


相手は自分じゃあないのに。

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