表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

路地裏で倒れていた人。

オリジナルです。登場人物はのちに紹介します。

なんか書きたい一心に、最初の登場人物を書き忘れてしまった…orz




学校からの帰り道、

いつものとおり私は寄り道もせず、規則を守って家に帰ろうとしていた。


彼らと会うまでは





「ん……っと、確か今日は母さんが早く帰ってくるから……」


辺りざわめく商店街を通って、ありきたりな独り言を言う。

名前、平塚知美(ひらつかともみ)

貧しくもなく、金持ちでもない。

ごく普通の家庭に住んでいる。


「……宿題でもしよう…」


勉強は得意。遊ぶことよりも。

元からおとなしかった私はグループ活動的なものが苦手で、

友達は3~4人くらいで、少ない。


でも友達とか友情とか、別にどうとも思っていなかった。

悲しいな、とか、うらやましいな、という感情はあまりない。

だからまぁ

つまらない人間とはこういう私みたいな人間を言うだろう。


商店街を抜けると、今度は近道の路地裏の道を行く。

普通の大通りよりも路地裏を通ったほうが、明らかに家に近い。

そして楽しい。


路地裏を巡って巡って、よくわからない箱を飛び越した。


…楽しい。


たぶんこれ、一番私が好きなことなんじゃないだろうか?

なんだか地味だ。自分で好きって思ってるくせに。


「……こうしてるうちに、自分の性格とか変わってくれるといいのになぁ…」


思わず言葉が出てきてしまった。

全くだ。

「どうとでも思っていない」とか言っても、

本当はこんな自分の性格に嫌気がしてきていた。


―誰か、こんな自分を変えてくれないだろうか?―


……誰かといっても人がいない。


誰も見ていない路地裏で、跳ぶ。

誰も、皆いない路地裏で、跳ねる。

誰も見ていな………――――――




思考が途絶えた。


「――――――――――――――え……」


今さっき通ったあたり、

入り巡る路地裏で、


人らしきものを見た。


「………」


しかも、

倒れてた。


…気がする。


「………………………えっと……」


…………よし、何も見てなかったことに……………………

……………できないなぁこれ………。


今一瞬だけ路地裏の隙間から手が見えたのだ。

しかも、微かに動いている。


「………っ」


やはり見逃すわけにもいかず、戻ってみた。




  ……チラリ




……見間違えでは無かったようだ。

男の人が倒れていた。

しかもかなりボロボロになった状態で…。


「…だ、大丈夫、ですか…?」


反応がない。

…重症のようだ。


「い、今、人呼んできますから…っ」


とっさにその場から離れようとした時、

その手がピクリと動き、

私の足をつかんだ。


「………っま………って………」

「っひ!!!?」


とつぜん足をつかまれたので、

とっさに悲鳴をあげてしまった。


「………ひ、とは……よぶな………」

「―――――――!!!!!!!!」


幽霊のようにゆっくりと動くその人は、

もう見た目が人間では無くなっている。

いや、もはや見た目が亡くなっている。


頭のなかで「怖い」を何回もリピートしていた。

叫びにならない悲鳴を、叫ぶ。そして硬直。

もはやパニック状態だ。


「……………これ……」

「…え…?」

「…これに………、を……」



私が怖がっていたのが分かったのだろうか、

その人は、手を私の足から離して、

変わりに携帯を出した。


…これは、


「…ここに電話をかけろ…ってこと、ですか…?」


すこしおびえながらも質問してみる。

………頷いた。

どうやら当たっていたようだ。


それと同時に次第にその人への恐怖心が消えていった。


それよりも早く電話をかけなくては。

早速携帯を開いてみる。


…………

…どこにかければいいんだ。

なんだろう、いろいろとこの人抜けているような…


「あの、誰にかければいいんでs」

「………――――――――――――――」

「……………あの…?」

「――――――――――――――」

「…もしもーし…」


応答が無い。


「……あのー……誰にかけれ…ば…」


…ダメだ。

かんっぜんに気を失っている。


「…………………どうすればいいの!!?私!!!」


再びパニックが訪れた。

なんだか今日はよく心臓が大暴れする日だ。


でもこのままにしておくと、この人死ぬかもしれない。

死なれたら困る。

ということで、思い切って電話をかけてみることにした。


「えっと……」


電話帳を開く。

…思ったよりも登録してある人数は少ない。

上から、冷耶、明斗、正斗、翔馬、來……


少ない。すごく少ない。


…んなことどうでもいいっ!

この際一番手っ取り早い一番上の人の携帯にかけてみた。



  …トゥルルルル、トゥルルルル、


「…………………」


  トゥルルルル、トゥルルルル、


出ない。


 トゥルルルル、トゥルル、

 ガチャ


「(出たっ………!)」

「おいおっせぇよてめぇ恭太!!!今何時だと思ってんだよ!!!?」

「ひぃ!!!」 ガシャンッ


あまりに声が大きかったのと、怖さと見えない圧力で

思わず携帯を地面に放り投げてしまった。

あわてて拾いなおして、もう一度携帯を耳にあてた。


「お前いつになったらまともに帰られるように……おい、おい聞いてんのか!!?」

「あ、あの……」


相手はようやくこちらの様子に気づいたようで…


「…………誰だお前。」


やっとまともに話ができようになった。

しかし電話越しの圧力が大きくて、空気がすごく重くなってしまった。

…この人かなり怖い。


「えっと、その…恭太、さん?がですね、ここの路地裏で倒れてまして…」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!?」

「ひぃぃっ!!!」 ガッチャンッ


またもや携帯を落としてしまった。

またあわてて拾い上げると同時に、壊れていないかたしかめる。

下がコンクリートのくせに、なかなか壊れないこの携帯はすごいと思う。

そしてまた、携帯を耳にあてる。


「ったく…!!!だから一人でいかないほうがいいって言ったのに……!!!」

「…………はぁ…すみませんでした…」


なぜか誤ってしまう。


「チッ………おいお前!」

「はっはい!!!?」

「ちょっとそこでまってろ」

「…は!?え、ちょっと、まってろって」


 ツー、ツー、ツー、


「…………………………………」


…切られた。


「………なんなんだよもぉぉ…っ」


思わず泣きそうになってしまった。



呼んでくれた方ありがとうございました!!!

これ…続きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ