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子猫 1
ごく小さい子供のころに、家に病気の子猫が迷い込んだことがあった。
数日家の床下で鳴いて、困った両親が保健所に連絡して子猫は捕まった。目ヤニで目が開かなくて、やせ細ってみじめな様子だった。
「家で飼えないの?」と聞いた気もするし、どうせ飼えないんだろうな、とあきらめた気もする。母親は動物が嫌いだから。
世界にはいたるところ、そんなちょっとした悲劇は転がっていて、目の前にいるのに救えない、っていう感覚はその時からだと思う。
ごく小さい子供のころに、家に病気の子猫が迷い込んだことがあった。
数日家の床下で鳴いて、困った両親が保健所に連絡して子猫は捕まった。目ヤニで目が開かなくて、やせ細ってみじめな様子だった。
「家で飼えないの?」と聞いた気もするし、どうせ飼えないんだろうな、とあきらめた気もする。母親は動物が嫌いだから。
世界にはいたるところ、そんなちょっとした悲劇は転がっていて、目の前にいるのに救えない、っていう感覚はその時からだと思う。