図鑑No.003『ゴブリン』
緑色の肌を持った鼻の尖った小人それがゴブリンである。
集団で生活を行い。農村などから農作物や家畜を奪うことで生きている。一人一人の力は大したことないが、侮ることなかれ1匹見かけたらその10倍は何処かに隠れている。
《勇者様コメント》
創作物でよく見るモンスターその2。
『人類』が新大陸に移住するにあたって障害になった魔物。
実は俺がまだ駆け出しだった時、一番苦手だった魔物だ。
見かけが人間の子供にそっくりで斬り捨てるのにかなり抵抗があった。あくまで個人的な意見だが、彼らは魔物というより亜人なのではなかろうか。明らかに加工されている木の棒や石器、負傷した仲間を連れて逃げる動作、発声や身振りによる仲間とのコミュニケーションなど、知性や感情、社会性を感じさせる部分が多い。
現時点で意思疎通の手段こそないが将来的にはできてもおかしくないと思う。
創作物のように女性を襲ったり攫ったりはしない。普通にゴブリン同士で交配して増えるそうだ。性格はとても臆病で人間を見かけた場合、逃げていくことが多い。もちろん好戦的な個体もいるが、先ほど述べたように知性や社会性が見受けられるので、彼らの巣に近づき過ぎたかあるいは食糧不足などの事情があるのでは無いかと考えている。
戦闘力は見た目通り、子供と同じなので大人であれば余裕で逃げられる。なんらかの武器があれば一人でも撃退できるが集団で行動していることが多く、事故が起きやすいので一般人は一人で戦わず逃げることを推奨する。
戦士曰く、ゴブリンのペニスと睾丸は精力剤の材料になるらしく、そこそこの稼ぎになるとか。その為か近年個体数が減っている。そのうち絶滅するのではないかと心配している。どうか彼らが消える前に意思疎通が出来るようになることを祈るばかりである。ちなみに俺が彼らを苦手だったのは、戦闘中に糞を顔面に投げつけられるまでの話である。
それからは攻撃してくる個体であれば斬り捨てるのに抵抗はなくなった。二度と糞を食べたく無いんだ。すまない。